第45話 鬼神が宿る武具
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桃太は、精密機械が作動しない異界迷宮カクリヨと異世界クマ国で、〝
「
「なるほど。だがよ、相棒。例外というより、八岐大蛇がわざと作った〝抜け穴〟じゃないか?
伏胤は、桃太の親友だった
それは自身の右手首から先を落として、代わりに拳銃をくくりつけるという、義手と呼ぶにも無茶な処置だった。
「乂の言う通りかも知れない」
そして、伏胤の
彼は〝
「
「いやあああっ」」
「カラダヲ、カエシテ」
「コイツヲ、コロシテ」
生首達はそんな状態でも意識があるのか、パクパクと口を動かし、肺も無いのに言葉を発していた。
「林魚、劣等生、ふせたねを……ぐわああ」
桃太に陰湿なイジメを加えた最後の一人。モヒカンが目立つ
「桃太おにーさん。アイツが身につけているのは、イナバの里に封じられていた〝
「そうか、ウサギっ子二人の両親は管理責任者。だから封印を守ろうと残って殺されたのか。カムロのジジイなら逃げろと命じただろうに!」
異形となった伏胤健造は、紗雨と乂の推測を裏付けるように高笑いした。
「ギャハハ、なんだよ、そこのサメとヘビのモンスター。まるで見てきたように言うじゃないかよ。その通りダ。俺は〝
彼の瞳が赤く染まり、黒い雪が肉体を膨張させる。
「そうだ。俺は選ばれたんだ。なのに、腹が減ったんだ。喉が乾いているんだ。だから、俺によこせ。この天下の何もかもを食らって俺が新たな
「勝手なことを抜かすな!」
額に十字傷を刻まれた小柄な少年、
「正気に戻してやるよ、
「劣等生が、ぶっ殺してやる!」
桃太と伏胤の拳が激突し、衝撃と鬼の力が爆ぜる音が山道を震わせた。
――――――――
あとがき
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