File024.ショットシェル

 ザナックさんの所に来ています。何でもあるんですね・・・さすが商会と言った感じです。10日後にまた出かけるとのことなので、準備をしておいて欲しいと言われました。

 一応専属契約ですからね・・・定期的にお金が入るのはいいことです。

 「お塩と、香辛料、ハーブがあると嬉しいですね・・・」

 「塩とハーブはいいが、胡椒は高いぞ。胡椒に似たものでピンクペッパーというのがあるがそれはどうだ?」

 「ピンクペッパーですか?」

 「ああ、ナナカマドという木の実を乾燥させた物だ。黒胡椒とは違うがピリッときて旨いぞ。」

 「では、それをいただきます。」


 結構買い込みましたね・・・乾物ばかりですのでそこまで早く悪くなることもないでしょう。護衛で出かけるときの私達は、基本荷物持ちです。護衛の仕事はほとんどしませんね、どちらかと言えば他の冒険者の振る舞いなどを勉強させて貰う方です。

 それを考えるととても良いお仕事ですね・・・



 「お姉様、あそこの屋台で美味しそうなお肉焼いてますよ・・・」

 「さっき、魚の串焼きを食べたばかりじゃないですか・・・」

 「さっきはさっきです・・・あのお肉も食べましょう・・・お姉様と半分ずつでもいいですよ。」

 味見だろうと何だろうと食べたいのですね・・・

 「それじゃあ、私と半分ずつで・・・」

 「うん、買ってくるね。」

 アリスのよく知っているイリスですね・・・転生したとは思えないほどですよ・・・今のイリスの性格に引っぱられてるのでしょうか・・・私も多分に引っぱられている気がしますけど・・・それでも半々といった感じですね・・・



 今日の夕飯は抜きですね・・・小熊亭のご飯は美味しいのですが、これだけ食べるとちょっと無理そうです・・・

 その後も、甘いものを食べて帰りました・・・私はお腹いっぱいだったのですが、イリスは小熊亭の夕食も食べてましたね・・・あの子、胃袋がアイテムボックスじゃないでしょうね・・・




 さて、弾丸を数発作っておきたいところです・・・スラッグ、バックショットの2種類は欲しいですね・・・バードショットは・・・どちらでもいいでしょうか・・・

 普通は鉛を使うのですが、環境に悪そうですね・・・普通に鉄にしましょう・・・

 とりあえず使い勝手の良さそうなバックショットからですね・・・1発だけではなくカートン単位で作れるといいのですが・・・

 イメージですね・・・紙の箱に25発のショットシェル・・・12ゲージの3インチですね・・・

 なんでこんなによく知っているのかって・・・少しだけサバゲーとかやってたんですよ・・・少しだけですよ・・・別に壁にエアガンが飾ってあったりとか、クローゼットに迷彩服が入ってたりとかはなかったです・・・


 さすがにバックショット25発位ではそこまで大量の魔力は消費されませんね・・・もうあと25発は大丈夫です・・・スラッグも作ってしまいましょう・・・


 これで、魔法を込めたショットシェルが作れたらすごいのですけどね・・・とりあえずは夢ですね・・・何か考えておきましょう。


 魔力もほぼなくなったので、そろそろ寝ましょう・・・

 「それで、イリスはなぜ私のベッドに入ってきてるのかしら?」

 「小さい頃はよく一緒に寝たじゃないですか・・・」

 それは小さい頃の話ですよね・・・

 「今は別のベッドで寝ますよね?」

 「たまにはいいじゃないですか・・・」

 イリス・・・泣き真似なのはわかってますよ・・・

 「ちゃんと自分のベッドで寝なさい。」

 「はぁ~い・・・」



 朝です・・・確か、イリスは自分のベッドに戻ったはずですよね・・・どうして私の横で可愛い寝息を立てているのでしょうか・・・

 「イリス、起きなさい・・・イリス。」

 「お姉様・・・おはようございます・・・」

 「どうしてあなたが、私のベッドで寝てるんですか?」

 「あれぇ~・・・寝ぼけてこっちに来ちゃったかもしれないです・・・」

 嘘ですね・・・私が寝た後にこっちに来たのですね・・・そこまでして私と一緒に寝たいのですか・・・そんなに私のことが好きですか?好きなのですね・・・

 「そこまでして私と一緒に寝たいの?」

 「はい!」

 そこで元気よく返事をしないで欲しいのですが・・・

 「わかったわ・・・今日から一緒に寝てもいいわ・・・もう、諦めたわ・・・」

 「お姉様、ありがとう。」

 これで今日からはイリスと一緒のベッドで寝るのですね・・・それなら最初からツインではなくダブルの部屋にして貰った方がいいですね・・・狭いベッドで寝るより広いベッドの方がいいです・・・



 「女将さん、部屋をかえて欲しいのですが、いいですか?」

 「何か不都合でもあったかい?」

 「いえ、妹が一緒に寝たがるんで、ダブルベッドの部屋の方がいいかなと思って・・・」

 「あらあら、妹さんはまだ甘えんぼさんなのかしら。」

 ちょっと違う感じがしますが、ここはそれでいいでしょう。

 「そうみたいですね・・・」

 「それじゃあ、1番奥の部屋を使っておくれ。」

 「無理言ってすみません・・・」

 「そのくらいお安いごようさ。」


 女将さんに快く部屋をかえて貰えました。部屋の中を軽く掃除をしてから、部屋を移りましょう・・・

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