File023.ショットガン

 現在冒険者ギルドで、ゴブリンの集落があったことについての報告中です。

 報告だったのですけど・・・なぜか途中からお説教に変わっているのです・・・不思議です・・・


 「いいですか、あなた達はまだDランクになったばかりの冒険者なんですよ。それにまだ未成年でしょ。」

 「・・・・・・・・・・」

 「わかってますか?報告、連絡、相談・・・「ほうれんそう」です。あなた達は報告すらしてませんよね?」

 「「すみません・・・」」

 「ほんとうに・・・死んじゃったらそれで終わりなんですよ?怪我もダメです。いいですね。」

 「わかりました・・・」

 「善処します。」

 イリス・・・そこはわかりました。と言うところですよ・・・

 その後小一時間ほどお説教が追加されたことは言うまでもありません・・・


 「まぁ、ゴブリンの集落を壊滅させられたことは喜ばしいことです。依頼達成と、報奨金を出しておきますね。」

 「「ありがとうございます。」」


 次からはしっかり報告することを約束させられました・・・



 宿に戻って、レベルのチェックですね・・・

 私は・・・レベルが2上がってますね・・・さすがに経験値増加「松」の威力はすごいですね・・・


 「お姉様、レベルは上がりましたか?」

 「ええ、上がったわよ。」

 「また上がったのですか・・・」

 「そう言うイリスはどうなの?」

 「私も上がりましたけど・・・なんか釈然としません・・・」

 私は経験値増加のスキルがありますからね・・・イリスの3倍の速さで経験値がたまりますからね・・・このままだとどんどん差が開いていくことになりますね・・・ちょっとイリスが可哀想です・・・


 さて、とりあえずレベルのことは置いておいて、クリエイトの続きです・・・感覚で行くと今日辺り完成すると思うのです・・・結構簡単な構造だったと思うのでけど、ずいぶんと魔力を持って行かれましたね・・・

 くずスキルと言われるはずです・・・これで、せっかく作った物が使い物にならなかったらちょっと泣けますね・・・


 最後の完成形を思い描きながら魔力を込めてゆきます。中折れ式のショットガンです・・・単発ですが、トリガーを引くだけで結構強力な弾がでますからね・・・魔力も要らないので運用次第では結構強いのでは・・・


 まぁ、まだ単発式なのでそれほど効果的ではないと思いますが・・・


 なんとか出来上がったみたいですね・・・魔力が3日分ですか・・・完成しないと思って途中で止めてしまったりしたら、本当に使えないくずスキルと思われても仕方ないですね・・・完成するまで魔力を何回にも分けて注ぎ続けるのですね・・・結構大変なことですね・・・

 確かに剣を打つなら鍛冶の方がいいでしょうし、その他の物でも専門の職人が作る方がいいのでしょう・・・でも、私にはこのスキルはあっているようですね・・・

 完成形と、機能を簡略ではありますが図面等でも知っているというのは強みです。


 早速試射をしたいところですが、弾がないですね・・・弾も作れと言うことですね・・・弾だけ自動的にリロードしてくれるなんて事はないですよね・・・

 試しにやってみましょうか・・・

 「リロード・・・」

 こんなんで弾がでてくるわけないですよね・・・知ってましたよ・・・空しくなりました・・・明日からは弾づくりです・・・


 「お姉様、その大砲の小っちゃなのは出来たんですか?」

 大砲の小っちゃなのですか・・・そう言われて見ているとそんな気になってきてしまいますよ・・・

 「鉄砲、ショットガンと言うんです。」

 「使って見せて下さい。」

 そのワクワクが止まらないみたいな笑顔で見ないでください・・・まだ弾がないので何もできないのですから・・・

 「まだ、弾が出来ていないので何もできませんよ。」

 「なんだ・・・つまんない・・・」

 イリスは攻撃魔法や、こういった砲撃系の物が好きなのでしょうか・・・杖代わりにパンツァーファウストでも作ってあげましょうか・・・杖として使えるかは別として喜びそうな気がします・・・使い捨てですが・・・



 「イリス、買い物に出かけようと思うけど、ついてくる?」

 「何を買いに行くの?」

 「香辛料とか、お塩とかかな・・・薄味のスープは嫌だって言ってたでしょ?」

 「あっ・・・ついてく。ついでに美味しいものがあったら食べてこうよ。」

 あなたはそっちがメインなのでしょう?私の買い物は二の次でしょうね・・・どうせ作るのは私になるのでしょうから・・・


 ザナックさんの所に行ってみましょうか・・・商会と言ってましたから色々扱っているのでしょう。お塩や香辛料ぐらい置いてある気がします。

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