File013.レベルアップ

とりあえずは家に帰ってレベルと、スキルのチェックです・・・レベルが上がってますね・・・一気に2レベルアップですか。初めのうちは上がりやすいとは思うのですが、一気に上がりましたね。イリスは・・・5のままですか。


 先日取れなかったスキルを取ってしまいましょう。クリエイトです。魔力を使って物が作れるんでしたっけ・・・魔力消費がとんでもないらしいですが、これで異世界の物が作れます。知識チートとは言っても内政とかをするわけではないんです。知識だけで何かを出来るわけではないんですよ。それにあわせた物は何かしら必要なんです。


 「お姉様、何をしてるんですか?」

 私がブツブツ言いながらスキルのチェックとかをしていたらイリスが声をかけてきました。チェックはここまでのようです。

 「レベルも上がったので、ステータスのチェックをしてたの。」

 「お姉様、レベルが上がったんですか?」

 「イリスは上がらなかったの?」

 上がってないんですよね。知ってますよ。

 「ええ、今回は上がってません・・・」

 「そんなに毎回上がる物でもないでしょうから次も頑張りましょ?」

 「はい。お姉様。」

 わかりましたから抱きつくのはやめましょう・・・あなたに抱きつかれるとちょっと劣等感が顔を出すのです・・・イリス・・・また大きくなりましたか・・・私のはそこまで大きくないですよ・・・双子なのにこの違いは何ですか・・・不公平です・・・




 「イリスが知っている魔法にすごく偏りがあると思うのだけど・・・どうしてなの?」

 「えっと・・・攻撃魔法って派手でいいかなって・・・」

 「それだけ?」

 「うん・・・」

 「補助魔法とかは?」

 「地味なんだもの・・・」

 「イリスとパーティ組むのやめようかしら・・・」

 「えっ、補助魔法もいいかもしれない・・・」

 本当に、私のことが大好きなんですね・・・でもお嫁さんは無理ですからね・・・たぶん・・・


 「イリスは魔法を覚えるのはお母様から習ってるの?」

 私は前世のゲーム知識で使えてしまうのですが・・・

 「私はなんとなくこんな魔法が使いたいなって思うと使えるようになるかな・・・」

 前世に知っていた魔法を思い出してると言った感じでしょうか・・・転生と言っても部分的な覚醒なのでしょうか・・・

 「そうなの・・・それじゃあ私の補助したいって思うと補助魔法が使えるようになるんだ?」

 「えっと・・・」

 「どうしたの?使えるようにならないの?」

 「し、シールドの魔法は使えるようになったみたい。」

 シールドですか・・・防御魔法ですね、前線で戦う私にとってはありがたい魔法ですが、私も使えますね・・・もっと私が使えないような魔法ってないんでしょうか・・・

 「そう、それじゃあ次からはお願いね。」

 イリスが喜ぶようにニッコリと笑顔で言ってあげましょう。

 「は、はい。お姉様の役に立てるよう頑張ります。」

 だから抱きつくのはやめて下さい。その脂肪の塊を押しつけないで下さい・・・私にも少しわけて下さい・・・



 それにしてもこの世界の賢者の位置づけってどの様な感じなのでしょう?私のイメージでは知識の塊で、全ての魔法を扱える人って感じなのですが・・・


 「ねぇ、イリスの職業って賢者だったわよね?」

 「はい、そうですよ。お母様の魔道士の上位職だそうです。」

 そうですか、賢者は魔道士の上位職なんですね・・・その辺りは知りませんでしたね・・・アリスの記憶にもないみたいです。

 「それで賢者って何が出来るの?」

 「魔法が使えますよ?」

 それはわかってますよ・・・私が聞きたいのはどんな魔法が使えるとか、特殊な能力のことです・・・

 「そうね、例えばどんな魔法が使えるの?」

 「賢者は魔道士系の魔法と治癒術系の魔法の全てを覚えられますよ。すごいと思いませんか?」

 すごいですよ、すごいんですけどね・・・イリスって攻撃魔法しか使ってませんよね・・・私を助けてくれたときもポーション頼りでヒール使ってませんよね?

 「治癒系の魔法なんかはもう覚えたの?」

 「・・・まだです・・・」

 「やっぱりイリスとの・・・」

 「お、お姉様、すぐ覚えます、治癒系の魔法すごく覚えたくなってきました。」

 なんかすごくチョロい気がするのですが・・・

 転生する前としたあとの記憶や性格ってどの様になるのでしょう・・・私の場合上手く融合したって感じですが・・・イリスの場合転生前の記憶や性格ってどうなんでしょう・・・聞くしかないのですが・・・聞けないですよねぇ・・・




 イリスと魔法の話や、前衛と後衛のバランス。私が攻撃したときの補助なんかについても色々話しておきましょう。私がつっこんだ後ろからファイヤーボールなんか打ち込まれたくないですから・・・

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