蒼と碧と青

「ねえ、碧衣はどう思う?」

「え、、いや、」

全く何も考えてなかった。てか彼氏いた事ないし何も分からなかった。

「えっと、蒼は小さな家で2人で2人近い距離で過ごしたくて彼氏は大きな家で2人のびのびしたかったってことかなって?どっちの考えもいいと思うしどっちが悪いとかもないと思う。ただ蒼と彼氏さんの考えが違っちゃっただけで同じ考えの人を探せばいいと思う!よそはよそ!うちはうち!みたいな、、?」

なんとか口からでた拙い言葉を繋いで話した

「そっかー.........」

あー、まずいかもしれない、、なんとか場を和ませなければ、、

「わ、私も彼氏とか欲しかったなー!彼氏とか作ってもっと青春したかった!コロナであんまイベント事も出来なかったし」

「ねえ、碧衣って青春の青って何色だと思う?」

「え、あー、綺麗な青色?この海みたいに」

「碧衣的には自分の青は何色?」

「うーん、灰色がかってるみたい、、な?アニメで見たりしてたのと全然違うし、、」

「碧衣的には高校生活どうだった?」

「うん?楽しかったよそりゃ周りのみんなも面白いし毎日毎日が楽しい」

「なら灰色がかってるってことはないんじゃないかなー?青1つとっても色んな色がある訳でさ、アニメの青春の色と碧衣の青春の青は確かに違うかもしれないけどそれは碧衣だけの青色だし他の人が憧れてた青かもしれないよ?ほらそれこそ碧衣が言ったみたいによそはよそ!うちはうち!みたいな」

かなり不意をつかれた。確かに他の人を見て憧れて比べては自分の好きを無くしてたかもしれない。自分には自分にしかない青か。

「よし!そうだ!私は青春してるんだ!私だけの青だ!ずっと比べちゃってたこれが隣の芝は青く見えるってやつか。」

私もいつか他の人の青をよりよくなれる存在になりたいなとぼんやりと思った。見えなかった未来の黒い霧の中に少し光が射し込んできた

「よし!じゃあ海はいるよ!」

「え!ちょ、いま服」

走る蒼に手を引かれながら海に飛び込んだ見上げた空は雲ひとつなく綺麗だった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

蒼くて碧い 藍空海晴 @kaisei_aoi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ