第3話 任務
「シャルー。そっちにゴブリン14体行ったぞー。」
「ん。」
そして、シャルが剣を抜く。
シャララと耳あたりの良い鞘走り音を立て、光が現れる。それは細剣。美しく輝く剣身が世界を反転させ、写す。
そして、ヒュンヒュンと剣舞をしたかと思えば、ゴブリンの首と胴体が離れ、消えて残ったのは小さな魔石だけとなった。
「おぉ…!!さすが剣姫様だ…!!」
周りの兵士達から感嘆の声が上がる。
正直、剣技に関しては認めたくないがシャルには劣っている自覚がある。
でも、身体能力では俺が勝ってるし、魔法も入って同じくらいの強さになると言った感じだ。
「よし。もうここら辺に魔獣の気配は無いから、今日はもうこのくらいにして帰るか。」
「んー。」
「よし!今日はもう、魔石を集めて帰りましょう!兵士の皆さんよろしくお願いします!」
「わかりしました!」
ここは、ルフタスの森。帝国に面する森だ。この魔獣狩りは、普段は騎士団や冒険者ギルドの依頼としてやるのだが、今は学園が長期休暇ということで俺たちも加わり、王都から離れ働かされている。
そして、俺たちは今そのルフタスの森の近くにある領地、ラッシャー辺境伯が収める領地に滞在している。
この領地は農業によって経済を回しており、穀物や果物が有名である。
領地の中心には都市があり商売が栄えているが、外に行くほど辺り一面に農地が広がっている。なのでこのラッシャー領では料理が美味しいと言われている。
んで、今俺たちはそのラッシャー領の兵士さんたちと魔獣がリに来ていた。
「なんだよ。今日はいつもより面倒くさそうだな。」
「んー。気になることがあって。」
「どうしたんだ?」
「ここの森、魔獣が活発化してない?そのせいで疲れちゃったかも。」
「あー、言われてみればそうかも。一応冒険者ギルドと騎士団長に伝達鳥で報告しとくか。あー、あと先代にも。」
俺たちが滞在してる間に何も起こらないといいけど…。
「ん、それがいい。それで、今日の晩御飯なんだろね。」
「はは、シャルはすぐご飯に目がいくな。」
「だって、ここのご飯王都に比べて食材が新鮮なおかげで、とても美味しいんだもん。」
「まぁ、それは俺も思ってた。んし、魔石も集め終わったようだし、帰るか。」
そして俺たちはラッシャー領を多い囲む壁に向かって帰宅を始めた。
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