妹の膝枕で雨音に耳を傾ける

第3話 親子

一人で家にいるのはとても退屈で、以前は学校に行くのに抵抗があったが、今はむしろ学校に行きたいと思うようになった。クラスに座って先生の授業を聞き、放課後はしばらく学校に滞在し、ふらふらとスナックに行って夕食を済ませ、最後は自転車で帰る。家に帰ってテレビを見て、電気を消して寝ます。泥沼に落ちたように、しびれるように日々を過ごす。

私は平日は寝るとき以外はずっとリビングにいて、二階にも書斎にも行かない。書斎は父の縄張りだ。

以前、妹がしつこくない時、私はよく一人で書斎に走って遊びに行きました。書斎にはたくさんの本、DVD、パソコンがありますから。私は書斎全体を調べた。

書斎の本棚には、武侠小説や父が受験に使っていた古本が山ほど入っていた。ある時それらの本をめくって遊んでいたら、次の日目が赤くてかゆくて、古い本の中の細菌に感染してしまったのです。机の上には、プラスチックケースが黄色く変色した白い筐体と、大きなおしりのディスプレイがある。通信速度が遅く、性能は学校の機械室にあるパソコンにも及ばず、普通はこれだけでDVDを見る。DVDを入れていた引き出しの奥には、マカと亜鉛インゴット、コンドームが隠されていた。これらが何かわからないにもかかわらず、パソコンで調べることができます。それらの使い道を知って興味を持った私はまたハードディスクをめくり始め、二十数本のポルノを見つけた。彼はいつもこれらを見ているのですか。と思いました。

彼、関城誠は朝帰りのサラリーマンで、家に帰ると書斎に入り浸っていた。私の生活では、父の出番はあまり頻繁ではありません。彼は仕事がとても忙しくて、いつも朝八時に家を出て、夜七時に家に帰って、ただ木曜日に一日休みます、またいつも会社に泊まって残業して、彼と一緒にいる時間が少ないです。ある時、私は書斎の床を掃いていた時、ふと気づいた。お父さんは家事をしたことがないようで、ただ出勤して退勤してから家事をすべてお母さんに投げてしまった。

昔のお父さんはそうではなかったはずです。昔は情熱的で、衝動的で、爽やかな人だったような印象があります。しかし、彼は仕事がますます忙しくなってから、家に帰って喜んでいる様子を見せなくなって、だるそうになって、私たちを見ても、そのだらしない表情を変えることはありませんでした。後になって、母の態度が冷たくなってきたと私に愚痴をこぼしたことさえあります。パパが仕事に身を投じる時間も徐々に長くなってきています。

かつて私は4年生の時、学校では『賽原明日』というページ游戯が流行していて、夜横になって寝ている時に突然思い出してまだ登録奨励金をもらっていないので、ベッドを下りて書斎に滑り込みました。父はお風呂に入りました。パソコンの画面が明るくなっています。私は右下の通知欄にアイコンが点滅していることに気づきました。二人はかなり親密な口調で、彼女と一緒にいてもいいかと言われたが、父は指輪を大切にしていると答えた。また、ごめんなさい、私が先に人を好きになった、私が悪い人、私はあなたを爱しているような言葉があります。これはメロドラマをやっているわけではありませんね。

私は窓を閉めて、慎重に書斎を出てから布団に逃げました。妹はすでに眠っていたが、私は寝返りを打って眠れなかった.。

翌朝6時に目が覚めると、ぐっすり眠れなかった頭はもうろうとしていた。私が部屋を出ると、母は廊下の突き当たりに座っていた。彼女は相変わらず専用席に座って窓の外の変わらない風景を眺めるのが趣味なのだろうか。外を見ると、庭の花が咲いていました。

足音でお母さんが振り向いたので、私は言いました。「昨日、お父さんがパソコンで知らない女性と話しているのを見ました。」

お母さんが眉毛を立てたと聞いた。

「お父さんは彼女のことが好きだ、一緒にいたいと言っている」。

母は窓の外を見て物思いにふけっているようだった。

｢お母さん？｣何か、父親を罵倒するようなことを言ってほしかったのですが、彼女は相変わらず一言も発しませんでした。

私は呆然と立ち尽くしていた。母の露出した腕と胸の谷間には、戸外の光が差し込み、白くてきめ細かい。母はいつものように美しく、私を不安にさせた。彼女は顔をしかめ、額をひそめてソファ椅子にもたれかかり、黒髪の長い髪が両肩からずり落ちていた。パジャマが少しめくれ、パンツが垣間見えた。

やがて彼女は横を向いて私を見つめ、他の人には言わないようにと言われ、そのことはしばらく秘密にしていた。

もう二年が過ぎた今、私はまたこの心の底に埋もれていたことを思い出します。彼らは離婚して、とても突然です。私が病気になった時に争いがあったの？妹に聞いても知らないと冷たく言うだけだ。私が知らないうちに勝手に决めてしまったのは、妹や母とはもう一緒に暮らせないということだった。

なぜ離婚したのですか。私はたぶんこうだと思います：お父さんはお母さんがすべての精力を子供の体に注ぎ、彼を聞かないことを不満に思っています。まして彼はすでに移り気である。母親は、両親に縛られた生活がつらいと言っていたが、早く家を出るために父親の言いつけを受け入れた。それが、パパの浮気を知っていても黙っていられる理由の一つかもしれません。さらに祖母は、父は母の容姿と、その恵まれた家庭に執着して結婚しただけだと冷酷に言った。彼はずっと祖父からお金を借りていた。結婚後も家にいようとせず、今では踏ん張り、はねが固くなりました。

母と妹は実家に帰ったが、私はこのがらんとした家に住み続けた。大人からの不可抗力も一因だが、父から連れて行ってくれないかと聞かれた時、否定はしなかった。私は母が好きだが、同時に彼女と付き合うことに疲れている。母は面倒くさい人だし、賢くて利口な妹は私よりも母の歓心を買っている。だから私はそう決めました。

彼らは离婚して私はお父さんと生活することを選んだが、彼との関係も打ち解けているとは言えない。彼は残業が頻繁になり、私が夜寝ても家に帰らないことがよくあります。次の日に起きると、彼が毎日食卓の上に置いていた小銭が見えたので、私はそれを持って行って学校へ行きました。そうして二ヶ月が過ぎて夏休みを迎えた。

夏休みに入ってからは、実家に妹を訪ねるのをやめて、せいぜい電話くらいでした。妹が進学校に進学するために補習をしなければならなかったこともあるし、私がだるくなったこともある。

私は夏休みにだらしなかった。毎日昼まで寝て起きて、昼ご飯にお粥やカップラーメンを食べて、午後のテレビを見ます。夕方は外に出て散歩し、夜は本を読む.。家の中は散らかっていて片付けてくれる人もいないので、私の怠惰な生活ぶりをあれこれ指図してくれる人はいないだろう。

もう一つ変わったことは私のペニスに毛が生えたことでしたが、動画で放送されていたのは本当だったのです！大人になると下にひげが生えてくる！私の下は裸で肌も白いので、ひそかに不思議に思っていました。この新しい発見があってから、私は日常的に食べて寝るだけでなく游ぶようになりました。

このような自由な時間は約一ヶ月を過ぎて、もしかするとお父さんは見ていられなくなって、ある朝彼は私を起こして、彼は今日休みを私に準備して彼と一緒に出かけることを言いました。

彼は市内中心部の金のアーチに私を乗せてきた。父がせっかく良心に気付かれたのかと思って、鶏の足のハンバーグをがつがつ食べていると、突然女性の声が聞こえた：

「坊や、こんにちは、ここに座ってもいいですか？」

口に食べ物をいっぱい入れた私が顔を上げると、若い女性が私の目の前に立っていた。私がうなずくと、彼女は腰を下ろした。

周りを見ていたら、まだ空いている席がたくさんあるのではないかと思った。彼女の隣にもう一人の女の子がついて座っていることに気がついた。その少女は私にまばたきをした。

この二人が座って一緒に微笑んで私たちを見ているのが緊張しました。私が落ち着かなくなっていると、父が言いました：

「田和希おばさんとその娘さんです。私の知っている人です。早く挨拶してください」

「おばちゃん…はい」。私は照れくさそうに言ったが、口の中に食べ物がいっぱい入っていたので、口が濁ってしまった。

田おばさんは笑顔でうなずいた。

「え・・・こんにちは」私も女の子に言いました。

彼女は手を振って答えました：

「こんにちは。私は一つ年上ですから、お姉さんと呼んでください。」

「あれ？」

「これから遊園地に遊びに行くから、早く食べなさい。」呆然とする私に、父は簡単に言った。

この話はさらに私には理解できなかった。なに？遊園地？

鈍い頭が突然悟った、彼女は父の恋人だった！彼の良心が気づいたのかと思いきや、何か下心があった。

「......行かない」とふてくされた。

父の顔色が悪くなって､私のことを言おうとしたら､向うの女の子が急に口をはさんだ｡：

｢一緒に行こうよ､関観！｣

名前を聞いて驚いた。彼女はどうして私の名前まで知っているのだろう。

「行こう！」そう言って彼女が立ち上がって私の肩を引っ張ると、女の子の体温が伝わってきて、私はバカにされて店の外に引きずり出された。後ろから軽い笑い声が聞こえてきた。

店の外で女の子が手を離してにっこり笑ったので、私は目をそらして嫌な顔をした。お父さんたちも店の外に出てきて、私は無言で駐車場について行った。

游園地に行ったことがないので、本当は行きたいと思っていたのですが、認めるのが恥ずかしくて黙っていました。車に乗って私は女の子と一緒に後部座席に座り、続いて車が発進した。

道中、副操縦士の田おばさんをのぞき見したのですが、彼女の第一印象はふくよかでした。太っているわけではなく、むしろスタイルがいい。つまり、ふわふわしていて、柔らかくて包容力のある雰囲気があるんです。

例えば、お母さんの美しさは冷めた感じを与えて、彼女はとても普通で、お母さんの足りない親近感を持っています。

私の隣に座っている女の子は、外見は物静かに見えるが、性格はとても活発なようだ。肌は少し日焼けしていて、黒々とした長い髪は腰まである。リップクリームを塗った唇はつやつやして見え、笑ったころには三日月のような目の形をしていた。

彼女たちを見て私は母と妹のことを考えずにはいお父さんはいつも忙しくて家にいなくて、実は彼女たちと一緒にいるのでしょうか？私は心の中で少し憂鬱になってきた。

游園地に着いてから、私たちは4人で一緒に遊びました。一時間後、私たちは吃茶店に入って休憩して、お父さんたちはコーヒーを飲んで、私たちはオレンジジュースを飲みます。飲んだ後、女の子は私と一緒に遊びに行こうと私の手を引いた。帰り際、喫茶店に残って休んでいたお父さんと田さんは、私たちに注意を呼びかけた。

私は強制されている感じがあまり好きではなく、店の外に出て彼女の手を振り払った。私も妹にこんなことをしていたことをふと思い出しました。

「怒ってるの？」

彼女は手を引いて、そこに立ってにこにこしながら私の顔色をうかがった。私は反対側を向いた。

その場に立ってしばらく膠着していた。「観覧車に乗りに行きましょうか？」彼女は私に言って、率先して出て行った。ついていくしかない。

座る列も長かったので、幸い今日は曇り空で長蛇の列に並んでも熱中症にならずに済みました。私たちの番が来るのを30分近く待った時、小雨が降り始めた。さっきまで頭に落ちていた水玉は気のせいかと思っていたら、本当に雨が降っていたのか・・・。

私たちは観覧車の客車に入ると、客車が昇っていくにつれて窓の外の景色はますます広がり、雨風にさらされた窓ガラスに彼女の横顔が映っていた。外の空は灰色で、太陽の光が届かず、下の広々とした大地は沈んで見え、軒を連ねる建物はうろこのように地面を覆っていた。

窓の外に目を凝らしているときのわずかな物音に我に返って、彼女がいつのまにか向かい側の座席を離れて私のそばに来て座っていることに気がついた。席はぎゅうぎゅう詰めになり、お互いの息遣いが聞こえるほどの近さになった。私は、窓に打ちつける雨の音のように、心臓の鼓動が荒くなった。

彼女は右手を差し出して私の左手を握った。手には彼女から伝わってくる暖かさが感じられ、鼻には彼女の体の香りが漂っていた。私は彼女の目を見ることができず、ただ窓の外の雨をじっと見つめていた。宙に浮いた車両の中で美しい女の子と手を繋いで、夢を見ているようでした。

「関観君は遊園地が好きじゃないの？」

静寂の空間には、何を言おうかという雰囲気があった。何と答えるべきかはわかっていても、口からは何も出てこなかった。

私が返事をしないのを見て、彼女はもう問い詰めない。私は自分に嫌悪感を覚え始めたが、拘束された左手にはまだ温かさが感じられた。それは私を少しリラックスさせた。

「私はあなたの姉で、名前は関詠です」。

「関…詠？」

「そうだ。詠みは口へんの詠みで、三時水の泳ぎじゃないよ。」

「なぜあなたの姓は関なの？」

「うーん…偶然というか、ご縁があったということですね」。彼女は私の手を握って軽く2、3度揺らした。

「そうなのか…」

「それに、あなたが望むなら、私たちは本当の姉弟になれるのよ。お母さんがおじさんと付き合っていること、知っていますか？」

私はうなずいた。

「おじさんに一つ年下の男の子がいることを知ってびっくりしました。私とお父さん、あなたとおじさん、私たちは関という名前ですから、姉弟になるのは運命です！」姉は私の目を見つめた。「関観はどう思っているのだろう。私はあなたの姉になれるのだろうか？」

悩んだ後、私は慎重にうなずいて「おねえちゃん」と叫んだ。

お姉さんはいたずらっぽく笑って言いました。「よかったね。ずっと弟が欲しかったんだよ。」

一周して私たちが車両を出た時に姉の携帯電話が鳴り、喫茶店に戻ろうとした田おばさんからの電話だった。電話を切った後、姉は私にカフェまで案内してくれと頼んだ。道がわからなかったので。もしかして方向音痴？とひそかに思っていました。

吃茶店に着いた後、田おばさんは私たちが手をつないでいるのを見て惊き、「あら、仲が良さそう」と冗談を言った。

姉はにこにこしながら応じた。私は恥ずかしくて手を放そうとしましたが、姉につかまって離されませんでした。

お父さんがいないので、田さんは駐車場に戻って傘を取り、私たちに何かを注文して食べさせてくれたと説明した。

私たちはパスタを2人前注文した。食べているとき、畑のおばさんが私たちに話しかけてきた：

「一緒に観覧車で遊んだの？」

「うん」。

「いいな、俺も乗ってみたいな」。田おばさんは窓の外を見上げて、惜しそうにしていました。「さっき天気予報を見たんだけど、雨が長引くよ」。

「じゃあジェットコースターは遊べないんですか」私は小声で尋ねた。

「そうだね…びしょぬれになるから、寒いよ。」田おばさんは手を伸ばしてやさしく私の頭をなでた

「勝手に聞いてみただけです」

それを聞いて、お姉ちゃんも私の髪を揉んでくれて、私の頭はおもちゃじゃあるまいし。

私が食べ終わる直前に、お父さんが傘を2本持って現れた。

......

遊園地を出て、車で1時間後に慣れ親しんだ町に戻った。市内の別荘の外で彼女たちが車を降りると、私は田おばさんに手を振って姉と別れた。

帰り道、私が眠くて寝そうになった時、父が突然私に尋ねた：

「出かけるのは楽しいですか？」

「うん」。

「じゃ、また時間を見つけて一緒に出かけましょう。」私がうなずいたのを見て、彼はすぐに「田おばさんはどう思いますか？」と尋ねた。

「彼女たちはとても親切だと思います」。

「それはそれでいい」。

彼は口をきかなくなった。車窓の外はもう都会の風景ではなく、見慣れた田舎の景色が私を安心させた。家はもう遠くないからだ。

その出会いから間もなく、彼女たちは私の家を訪ねてきた。