21話 子爵邸での生活
021
__朝__
~セタース子爵家の中央剣術道にて~
“スラム”で人攫いに攫われ、一緒に攫われた女性セタース・フローラまたの名を、現セタース家子爵家当主を助けそのお礼としてセタース子爵家の本邸の離れに部屋を貰い生活し始めて早10日。リーターとシェーンは、セタース子爵家私兵団に剣術を教えていた。
ある日フローラ子爵を救出したときに見せた剣術に興味を持った子爵が、自分の私兵と決闘をさせたのだ。
王系の子爵家の私兵の為数は多く500名ほど居り全員が精鋭であったが、才能が有り学習速度が速い子供の時からやっていたシェーンやリーターには、並みの兵では敵わなかったのだ。
なのでリーターやシェーンが私兵に剣術を教える代わりに、外国や貴族の勢力図などを教えてもらっていた。
__昼__
セタース子爵家は、他の貴族家とは異なり点呼がない代わりに、朝番や夜番が有る私兵以外は同時に食べる規則がありそれは、当主のフローラでも変わらない。これに関してシェーンは、こうすることで遅刻や寝坊、事故などがすぐに分かりさらには、どんなに忙しくても休憩をして食事を食べに行かなければならないので作業効率は、落ちるかもしれないが事故など減る為、中々頭が良いと言っていた。
リーター達は、お昼は特にすることが何もないので、朝居た中央剣術道や綺麗な花を見に、セタース子爵家が持っている花壇へ行っていた。朝と違い、昼には屋敷を歩き回るのでセタース子爵家の執事やメイド・使用人などとすれ違うので挨拶をしなければならないのだが、毎回歩いているのに一々止まり挨拶をしなければいけないので、リーターにはつらい時間だった。
__夜__
夜は、お風呂などに入るのだが入る順番が決まっていて、当主・招待人・当主の家族・庇護人・執事・メイド・使用人の順で入らないといけないのでいつもリーター達の風呂の時間が決められているようで、決められていない。何故なら、日によっては招待客が居るかいないかで30~60分ほど変わったりするからだ。
そんな、生活を送っているリーターだが1つだけ楽しみなことがある。
それは、お風呂後に食堂で食べるご飯の中に、いつも“味噌汁”が入っていることである。リーターとシェーンが来てから、いつも余っていた“味噌汁”が1回も余らなくなったのだ。何十年もセタース家に仕えてきた、総料理長もびっくりするほどであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます