11話  3人の出会いー


011


「ねえシェーン?シェーン?王都子爵家は、毎日“味噌汁”を沢山飲める?」

「ああ飲めるよ。それにもっとおいしい“味噌汁”が飲めるよ。」

「こほん話している途中、申し訳ないのだけど自己紹介をしてもらえない?」

「ああそうだね。私は、シェーンだ。こちらの茶髪がリーターだ。挨拶が遅れて申し訳がないセタース=フローラ王都子爵。」

 「孤児の貴方が何故私がセタース家の当主だとわかっているの教えなさい。あなたの家名、あなたの名前全て教えなさい。」

 「当主しか爵位を持たないのですか?私は、てっきり家族も爵位を持つものだと思ていました。」

 3人で話していると前から大きな声で、

 「ちっ。うるせいぞガキどもちょっと位黙っていろ殺すぞ。」

 「すみませんでした」

 「すみません」

 「申し訳ございませんでした」

 と、フローラ・リーター・シェーンの順に謝った。

 「子爵家のご当社様よりもスラムのガキの方がちゃんと、謝れるんだな。」

 「たまたまですよ~だって私は、孤児ですよ。お貴族様より上なわけがないじゃないですか。」

 「フン。それもそうだな。」



~その夜~

怒られてから、誰一人として一言も喋らなかったので実際の時間よりも、長くそして寂しく思えた。

(ふぁ~眠くなってきちゃったでも逃げないと売られるんだよね確かグレイターさんが“人身売買・奴隷売買”されるって言っていたな。だから、捕まったら夜に逃げろって言われたんだけどまさか“スラム”に来てから1週間で、こんなことになるなんてになるなんてついていないな。)

その時、

 「リーター・フローラ様」

 「なんですかこんな夜中にシェーン。」

 「どうしたのシェーン。」

 「この鉄格子の隙間から人攫い達を見てくれ。」

 「わー2人とも寝ちゃっている。」

 三人はすぐに思った。これは神様がくれた脱出チャンスなのではと。

 そのすぐに3人は行動に移した。そっと木の剣で、3人が閉じ込められている牢を開け逃げようとしたとき前から

 「やべ~寝ちゃったこりゃ怒られるかも逃げたしてないよなもし逃げ出していたら俺も売られるかもしれないから逃げよ。」


 ~その頃スラムでは~

「味噌汁と金髪が姿を消して1日ですね。本当にグレイターさんが言った通り人攫いに誘拐されたのか」

 そんな中こんな声が聞こえてきた

「昨日のお昼間西の森の中でセタース家の馬車が狙われてお嬢様が人攫いに去られたと」

「マジか西の森からここまで馬車で4時間ちょっと丁度時間が、重なるのは気のせいだよな。そうだ貴族を攫った人攫いが孤児も攫うなんてありえないよな。」


そんな時、奥の方から

「もう夜だ。もうみんな寝ろ」

 と大きくはないが良く通る声が聞こえた。その後取り巻きの1人が

 「グレイターさん分かりました。おいお前ら解散してもう寝ろ。グレイターさんの命令だぞ。」

 「グレイターの旦那が命令だとどうなっているんだ。」


皆が居なくなった後グレイターは、心の中で(生きているよな?味噌汁少年)とつぶやいた


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