第4話 高校3年生

高校3年生。私は学校に行くと家を出て、学校のある駅の、駅前のドーナツショップで友達と時間をつぶす事が増えていった。


本当に単位を取得するためだけに、学校に行っていた感じ。


それでも、学園祭は張り切ってパンクな私服で参加して先生につかまって怒られていたな。


まあ、先生が怒るくらいで何かが変わるわけでもなく、堂々と私服で学園祭だけはしっかり学校に行って楽しんでた。


それくらいしか、学校に楽しいと思える部分なんてなかったからね。


一度は髪型をモヒカンにしたもんだから、生活指導の先生とやりあったな~。


この頃は1つ年上の彼とは、ずっと仲良くお付き合いをしていて、学校が終わる時間には、免許を取りたてで購入した車で、学校付近まで迎えに来てくれていた。


今までに増して、一緒にいる時間は増えていたよ。


そして、毎週金曜日の集会も、かかさず参加していた。


まあ、高校3年生の頃は、まだ大人しかったと思う。


それでも、自宅で兄と大喧嘩して、兄に木の椅子で殴られて、頭から口から血がいっぱい出て、


「こんな家にいたらお兄ちゃんに殺される!」


って、家を出た。

家を出て、即、高校で仲良しである中国国籍の女友達の家に行った。


その子の家は複雑で、父親とその子の二人暮らしで父親はほぼ家にいないから家出した時に真っ先にその子の家に行った。


そうしたら、彼氏が大激怒しちゃって・・親より怒ってたな。


家出して、一番に頼る場所が自分の所ではなかったことに腹を立てた事と、どこに行ったか心配だったみたい。


彼氏の家に行くっていうのは、わかりやすすぎて家出にならないからいけなかっただけなんだけどね。


その後、その友達の家にずっといるわけにもいかず、彼氏の家に暫くいたのだけども、その頃から、彼氏がいなくても、金曜日ではなくても、金曜日の夜に集まるメンバーがいる場所に入り浸るようになった。


今まで以上に、少しづつ悪い事にも手を出し始めた。


とはいっても、恐喝や万引き位なんだけどね。


生きていくにはお金が必要だし、物も必要!そのために働くのではなくて人からお金や物を盗めばよいという、簡単な事を覚えてしまった。


体を売る様な事はしなかったけども、人を凶器で脅してお金をとるくらいの事はしてた。まあ、時効だからね。


その時に、いつもの集まるメンバーと仲の良い他のグループがあって、そのグループの仲間とも仲良くなっていった。


類は友を呼ぶというやつで、皆、何かやらかしている人たち。


いつものメンバーの中では薬物やシンナーとか禁止なんだけど、もう一つのグループの人たちはシンナーを愛していたね。


私も、少しお借りして、このころからシンナーに手を染めた。17才の時。

シンナーデビューには遅すぎる年齢なんだけど、何も考えなくてよくてふわふわして気持ちよいものだか、やめれなかった。


家出をして学校にも行っていなかったし、まあいいかという感じ。


そして、17才の私は初めて浮気をしてしまったんだ。

相手は、彼氏がほぼ毎日のように駅前で集まっていた人たちの中の1つ年下の子。

彼氏の後輩と浮気をしてしまったんだ。


その時、彼氏にすぐばれちゃって、「別れ」を言い渡された。


どんなに泣いて縋りついても許してくれなかった。

浮気相手の人は、いつも集まるメンバーに呼び出されて、集団リンチ。

私は、どっちらから迫ったのか聞かれた時に、自分からとは言えずに「あっちから」

と答えてしまった。


いつもは、暴力で人を制していたのに、自分が殴られるのは嫌っていう小心者だよ。


浮気相手は、言い返す事もなくただ、殴られてくれた。本当に申し訳なかったな。


そして、18才になったころ、2年半くらいもお付き合いをしていた彼と別れる事となり、家に帰る事も出来ず、家がないホームレスになってしまったんだ。

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