第17話 あれ?聖女様ですよね?

 俺たちは、聖国暗殺者達に連れられて聖国に行くことになった。



 実は、聖国でも動乱が起こっていた!


 そのことが、国境の砦で判明した。


 難民が、勝ったはずの聖国から負けた元アルゲー王国に向かっていたからである。


 ではなぜ、難民なのか?


 食べ物が、いきなりなくなったらしい。


 もう、備蓄食料がない!


 デモを起こすより逃げろ!


 ということなのだが…




 そして、ミーナがあるものを見つけてしまった。


 砦を少し離れた所に積み上がったもの…


 聖国自慢の甲冑を着た、軍馬の骨が山と積み上がったものであった。



 この中世社会レベル(地球基準)で、馬が既に使えないのは、軍が機動力が無くなっのと同じである。


 そして、聖国の王城に着いた。


 早すぎる!


 さすが暗殺者の持つ通行証!



 待たされて、出てきたのは…


 体重が恐らく200キロは有るだろう、女性が振動とともにやってきた。


修道女?

「確かに、魔王を倒した冒険者アルトザマスね!


なぜ?管理者サーギー様の言いつけ通りに、魔王を倒したのに、作物がなくなるなんて事になったのザマスか?


 理由を知ってるのザマスね!」



お付けの修道女

「冒険者!答えろ!大聖女様のお言葉だぞ!」


冒険者アルト

「嘘をつくな! 魔王城に出陣するときに大聖女様が、演説されたがもっと小柄の人だったぞ!


 貴様!俺を騙そうと言うのか!」



お付きの修道女

「?!……そ…それは」


大聖女

「それは、大聖女役の単なる聖女見習いザマスね。


私が大聖女なのですが、あの出陣する前の夜に、この世界の全ての民が見た夢を検証するために、替え玉を用意したのザマス。



改めまして、冒険者いや召喚勇者アルト様…


大聖女のザーマスでザマス。


この世界の異変は、いったいなにが起きたのザマス?」




アルト

「始めに言っておきます。ポーンコツ253世が逃亡した時に城の隠し部屋から、勇者召喚についてのいくつかの隠された資料を入手しております。恐らく聖国が公表していないことも書いてあるでしょうね。


 それを踏まえてのお話です。」


大聖女付きの修道女

「貴様!それでは、聖国が後ろめたい事をしていると言っているようなものではないか!


 不敬だぞ!不敬! 」


アルト

「なら、今起こっている事なんて、あの聖女見習い?が言っていたことだけで、充分に説明できませんよね? 王国・帝国が既にないのですよ!


国として、残ったのはこの聖国だけ!


さぁ、お付きの方々!


知らなかったなんて、言い訳は通じない事態になったているのに、まだそんな事を言われるのか?」




大聖女

「(まずい…私としては、隠し事なんて無いけど…不信感を持たれたらまずい…。


 相手は、魔王を倒した冒険者…


 何か…いい方法… そうだ!あったザマス!)


 全ての民に、公開するザマス!


 魔法具を用意しなさいザマス!


 まず、アルト様に言わねばならない事ザマスが…あの勇者召喚時に聖国王がアルト様に、かなり失礼な事をしたと聞いておりますザマス。



 その、この事態を解決する協力の対価に、あのクソ聖国王のクビを差し出すのが、礼儀なのですが…


 既に…別件で聖国王は、処分されているザマス。」



アルトは、この話がスキル[守るもの]の真贋鑑定が真と出ている事もあるが、この大聖女がやっとこの世界に来て現れた、話が通じる者ではないかと知って、全身に電気が駆け巡る衝撃を受けた。



人は、容姿ではない…


容姿が、その人の心を表す?


それは、とんでもない間違った言葉だと言われていたが、やっと実感したのだ…



あぁ…


確かに美人は、魅力的だ…


キレイなひと・カッコいい人は清楚で健康的だと、勝手に妄想するが、後で考えると根性クソ色の奴がほとんどだ…


容姿は、その人の人格に関係ない。






やっと、本物に出会えた…


アルトは、ただ「わかりました。」と、

答えた。






 

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