第7話 一回は、実験をしたほうがいいよね!

 起きた!


 相変わらずの宿の天井だ!


 魔王城から、ムカついて疲れていたとはいえ真っ直ぐに危険地帯をまっすぐに横断したとはいえ、


 たった3日で王都に帰って来れた。


 あんなに苦戦した、イノシシをスパン!と切れた?


 コボルトの大軍とか、ゴブリンキング率いる大軍とかと、両手剣を振り回して戦った事はあるから、まぁいいとしても…



 少し、今の俺の強さと感覚が合っていないよな〜なんて思い出した!



 冒険者ギルドには、王都の外でこれから実験するからと、申請してから外にでる。




 ここは、王都外れの森。


 横に平原が広がるのだが…


 ポーンコツ253世って書いてある、反応がマップにあるな…



 その横にポーンコツ公爵達がいる。


 あれは、城か?


 まぁ、いいか…


 とりあえず、実験開始だ!



 「エクスプロージョン!」


 手のひらから、光の玉が飛び出て行った!



 ドカン!程度の爆発で、そうだな公園の鉄筋コンクリート造りのトイレだと3発で崩壊する位の爆発力なのだが…



 ドーン!



 ハイ?


 引きましたよ!



 ブァー!


 爆風が、後でやってきた!



 やっべー!


 平原が、荒れ地になった…



 

 次は、


 「ウォーターサイクロン!」



 水が、集まり回り出す!



 そして、だんだんと水の竜巻が出来て…



 うわ〜


 どうしよう!


 こんなに大きな水竜巻ではなかったのに…



 どうするんだよ!


 まぁ、前に進ませるか!



 前に行ってらっしゃい~!



 


 さてと、気を取り直して!


「ライトニング!」



ピカ!


ドガーン!




辺りが光った途端に、爆音がする!



 アレ?


 まぁ、雷だな!



 さて、次は…



その時、王都から馬が走って来た!


冒険者ギルドの新人受付嬢のマリーちゃんだ!


受付嬢マリー

「アルトさん、実験中止してください!


ギルドから、王都に広報していますが、やはり規模が、でかすぎるから止めてくれって要望がきました!」


アルト

「わかったよ。 では、帰ろうか。」


受付嬢マリー

「やけに素直ですね? まさか!代わりに私の身体を!」



アルト

「違うよ! 魔王倒してから、どうも感覚が違うから試したけど、ここまで違うとはね。


 二三日休んで、修練をやり直さないと。」


受付嬢マリー

「修練ですか?」



アルト

「扱えない力に振り回されるのが、一番危ないのだよね。」


受付嬢マリー

「ストイックすぎる…。」


そんな事を言いながら、王都に帰ると…


冒険者ギルドでは、ちょっとした騒ぎだった。


やっべー…


さすがに、やりすぎたか!


確かに、草原を焼け野原にしたのはやばいよな〜なんて、思っていたら、


「オイ!聞いたか!アボカド帝国が内乱だとよ!」


アルト

「エ!まじかよ! あいつら、魔王倒してから魔王城から出たら自分たちの国に逃げ帰っていたからな…


 何か、あったのか?」



「エ! あの噂は本当だったのか!


連合軍が、逃げたって本当だったのか!」


アルト

「俺が魔王城から出たときは、誰もいてなくて逆に困ったぐらいだ。」



「なぜ困る?」


アルト

「かっこつけるにも、八つ当たりするにも、相手がいないじゃん!」



「ギャハハハハハ!ちげえねえ!」


なんて話しているのが、やはり魔王と戦った本人が証言する、連合軍逃亡の噂は真実味を持って広まっていった。





 じつは、各国も魔王討伐戦のために国民の総収入に対して、45%以上のかなり高い税金をかけていたために国民の不満が高まっていたのだ!



 そこに、魔王城からの逃亡にポーンコツ253世の逃亡の噂と続いて、ついに…アボカド帝国で内乱がはじまった!


 

 アルトは、嫌な予感しかしなかった。


 早く逃げよう!


 イヤ、早く元の世界に帰らないと、ろくでもない事に巻き込まれかねない!


 早く元王弟のマジメスーギ公爵が、来ますように!



 

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