第6話 大門での死闘?

 元王都の大門の前に出た!


 向こうから土煙が出ている!


 橋を上げさせて、堀に水を入れさせる!


 (元王様のポーンコツ253世は、堀に水を入れると水苔が発生して、掃除をするのに経費がかかるからと言って、堀に水すら入れていなかった。)



 さてと、籠城戦体制になったのはいいが、表で戦うのは俺だけか…

 

 遊撃手として、走り回るか!


 見えてきたのは、コボルトの大軍に少し遅れてゴブリンの大軍だ!


 モンスターの大軍の襲来!

 モンスタースタンピードだ!



 アルト

「ウインドカッター!」


かなり大振りに剣を振って大きめの風の刃を魔法で生み出す!


 スパン!


 スパン!


 スパン!


 スパン!


 アレ?


 2体位で、いつもなら風の刃が消えてしまうのに、スパン!っていい音出しながら、モンスターの塊をずっと斬って行くぞ!


 「ウインドカッター!


 ウインドカッター!


ウインドカッター!」


それでも、モンスターの大軍が来ているので、何度もウインドカッターを連発すると…


コボルト・ゴブリン達を、全て斬った!


だが…


最後に、大きな黒いイノシシが現れた!



アルト

「あいつは! 確か、魔王軍の先陣を切る防御力が、あまりにも高いイノシシ!


あいつのせいで、俺だけが魔王城に攻め込まないといけなくなったんだよな!」



突進してくる体勢をイノシシが取る!


アルトが、剣に風の刃を何枚も重ねる。




先に仕掛けたのは、やはりイノシシだった!


ブモビァーーーーーーーーーーーー!


恐ろしい叫びをあげて、突進してくる!


アルトは、イノシシの脚を狙ってウインドカッターを連射する!


これは、アルト流の牽制である!


少しでも、動きを観鈍らせてイノシシの頭を目指して大きく大剣を振り、脳天をかち割る!


それが、アルトの作戦だったが…



スパン!


アレ?イノシシの足が斬れた?


スパン!


アララ?イノシシの口から下がキレイに切れた!



スパン!


アラ〜! イノシシの鼻と目が、別れていったぞ!





アルトの目の前に半解体されたイノシシだったものが、あった…




アルト

「終わり? マップ展開!最大級!


モンスター反応はなし…


アレ?人間の反応?


ウン?


一人は契約者の反応だ!


名前は、ポーンコツ253世だと


あいつが、モンスターをけしかけたのか!


ぶっ殺して…


あ!


駄目だった、契約だからだめなんだ!


困ったな…


今の臨時政府にモンスターの報奨金なんて出せないからな、あのバカ王の協力者は連帯責任者として登録できたら…」



ピコン!


[連帯責任者・及び生命を狙った者として、ポーコツ公爵一族150人を登録しました!


 スキルレベルがアップしました。


 使用人として、連帯責任者の命令で動いた者達の一族も罪人として登録出来るようになりました!


 マーキングを開始!


 完了しました。



罪の算定をします。しばらくお待ち下さい。]




また、スキルレベルがアップしたらしい。


さてと、モンスター素材は持ち帰って、イノシシ素材とかは、食事の配給に配るか!



 そう、王都はあまりにも高い税金のせいで、困窮者が増えていたのだ。


  一度、冒険者ギルドに全てのモンスター素材を入れたマジックバックを持っていく!



 解体を頼んでから、臨時ギルドマスター会に呼ばれたので、出席すると


どうも、ポーンコツ253世のヤツが謀反だとか言って、元王都を攻めようとしているらしい…



ハァ…お前なぁ…


何を、考えているのだ…


そして、手紙が来た!


ポーンコツ公爵からだ…


簡単に言うと、スキルを解けと、書いてあるらしい。


ギルドマスター達に、先程来たモンスター軍の黒幕が、 ポーンコツ253世とポーンコツ公爵らしいので、スキルが発動したと言った。



魔導ギルドマスター マッジ

「待て! まさか!伝説のオートカウンタースキルなのか!」


アルト

「オートカウンター? よくわからないけど、魔王倒した時から帰って来る途中でスキルレベルアップのアナウンスがいっぱいあったから…


そうかもな。


まぁ、俺に悪事を働かない限り起動はしないが…



こうなったら、こちらからポーンコツ公爵の城に行くか?



まぁ、攻撃を仕掛けて来ない限り戦うつもりはないけど。」



冒険者ギルドマスター

「いかない方がいい!


今、我らは先代国王(ポーンコツ253世の親)隠居先で、元王弟のマジメスーギ公爵領に連絡をしている。


かなり真面目な方でな、アルトが言っていた政治形態とかなり近い事を提唱して、おられたのが元王弟のマジメスーギ公爵なのだが、


[王政から脱却は、まだ早い。]


と、この世界の管理者サーギー様の一声で、失脚してしまった方なのだよ。


だが、 ポーンコツ253世の政治を見て先代は王弟の元に逃亡された…」




うわ〜、まぁ、俺は政治に関わる事は嫌だから、モンスター軍の報告をして宿に帰った。


帰る途中で屋台によるが、物価はなんとか普通に戻るみたいだな…




ファ〜あ!


気が抜けたら、アクビがでる。


死闘を覚悟したが、まさかここまで強くなったとは思っていなかった。



だが…


疲れた…


ヒツジを数えるまでもなく、宿のベットで寝た。

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