第5話 ポーンコツ公爵様の策略!
王達が、親戚のポーンコツ公爵領に押しかけて来た。
はっきりと言うが、迷惑だ!
公爵も臨時政府か、ポーンコツ王かを天秤にかけると、公爵の地位を維持する方に動かざるを得ない。
ポーンコツ公爵は、誘魔香を大量に使った、モンスタースタンピードを引き起こして、王都を責めさせる事にした。
ポーンコツ253世
「ブヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!
よくぞやった公爵よ、フヒャヒャヒャヒャ!
あの粋がっている王都の愚民達を、半分にもなってもいいから、しっかりと俺等の偉大さを身にしみさせねばならない。
ポーンコツ公爵
「(コイツ…殺したいな…)」
元ポーンコツ王都では、税金を一旦全て廃止して、代表者や議会の議員を選挙で決めることになった。
そうすると、活気が出てきたのである。
なぜか?
働いても、手元に収入が残るから!
当たり前のことである。
アルトこと大木 あたりは、元の世界に帰る手がかりを見つけるために、空の王城の探索をしていた。
魔王との、戦闘での疲労はまだ残っているが、そんな事を言ってられない。
だが…城の蔵書も、空っぽだった。
そして、あたり達を召喚した現場である大広間に何か手がかりがないか、探してもなかった。
アルト(大木 あたり)
「あぁ〜!全然手がかりがないぞ!」
(ピコン!)
その時、マップスキルが隠し部屋を探知する!
それは、玉座の裏にあった。
そこに、変な鎖があったので、思いっきり引くと…
ゴー!
玉座が、突然回りだして、玉座があったところに、螺旋階段が現れたのだ!
アルト
「うわー!行きたくねーな!」
だが、元の世界に戻る手がかりが欲しい。
降りることにしたのだが…
ポヨン!ポヨン!ポヨン!
あの、軽快な音を立てて襲ってくるのはゴブリンスライムじゃないか!
ゴブリンと戦って、ゴブリンを10体丸呑みしたスライムが変化したスライムらしいのだが、こういう変種スライムが出てくるダンジョンは、人の冒険者があまり入らずスタンピード寸前か、高レベルのダンジョンのどちらかだと冒険者ギルドでは、C級ランクにランクアップ講習で、教えている。
ザシュ!
一撃で仕留める。
恐らく、あの王様が高レベルダンジョンの入口に自分の玉座を置くわけないから放置した隠し洞窟が、ダンジョンになった?
待てよ! 確かもともとポーンコツ1世ってかなり勇猛な戦士だったらしいじゃないか!
とんでもない高レベルダンジョンを、俺が封印するなんて言って、玉座をその入口にフタをするように設置した?
ありえるな…
で…その子孫は腐りきって、逃亡?
まぁ、俺には地球に帰る手がかりがほしいだけだ!
途中、ゴブリンスライムが15体出てきた。
地下350階の高レベルダンジョンを、なんとか生き抜いて出てきた俺に取っては、ゴブリンスライムなんて、珍しくもない簡単な敵だが…
違和感がありすぎる。
ここは、ダンジョンなのか?
少しちがうような…
そう!雰囲気!雰囲気!なのだ!
ダンジョンに共通する雰囲気ではない。
やっと、螺旋階段が終わった。
ジメジメしているな!
アルト
「ライト!」
暗い通路に魔法で明かりを灯す。
ドアがある…
[書斎]
[研究室]
[寝室]
書斎から入る。
本が沢山あるな…アレ?いくつかの本の題名が…日本語だと!
だが…状態が悪いな!
触れば崩れるだろうな!
インベントリに全て収納する!
えーと収納したものを、復元・修復処置開始!
150時間後完了か…
まぁ使えなくなるよりかは、マシだろう。
次は、研究室
お!魔法陣!
なるほど、魔法の実験室だとは!
絨毯に描かれた魔法陣ごと、インベントリに収納!
あと、近くに置かれていた魔導書も収納して、自動修復をかける。
寝室は?
空っぽ?
おかしい…
マップの探索モードを起動する。
隠し部屋は、なかったが…
ハァ?
このゴミは、ベットが腐ったものだったか…
原型をとどめていなかった。
ビー!ビー!ビー!
マップが警報を出す!
なんだ?
王都の外に、モンスターの大軍が来襲だと!
それも、魔好薬・魔魅香でのラリッた状態だと!
うわ〜
あの、ポーンコツ王様の顔が見えるぞ!
あいつの仕業だろうな。
急いで、階段を登ると勝手に螺旋階段は元に戻り普通の玉座の間に戻った。
急いで、冒険者ギルドが警報の鐘を鳴らしているギルドの建物を目指すのだが…
冒険者が少ないな。
城を守る兵士は逃亡していない。
俺が戦うしかないか…
受付嬢に、大門を守ると言って出陣した…。
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