7月のある中旬の出来事②

 今このように悩んでいる一つの原因として恋愛というのが挙げられると考えられる。自分は以前に「人に迷惑をかけるだけだから、メンヘラになって相手につらい思いをさせるだけだから、もう二度と恋愛をしない(好きな人自体作らない)」と心に誓った。それでもやはり恋愛感情というものは抱いてしまうものなのだろう。一年も経ったし、さすがに前のようなことはしないだろうと思っていた。その時はいわゆる「追いライン」的なこととか何も考えずにやってしまっていた。それに対して今はラインの返信速度が遅くなっているし(遅すぎて心配されてしまうぐらいだが)、わざわざ相手の速度を気にすることなんて殆どなかった。なんならLINEとかをできるだけしたくないとすら思っていたぐらいなんだから。それでも結局、「メンヘラ」という部分では何の進歩もしていなかった。ラインの返信速度とかを気にすることはない。然し、書かれている返信内容の裏の解釈を勝手にして勝手に病む。



 好きと嫌いは表裏一体と以前からよく言われるが、まさにその通りだろうなと思っている。自分の場合、好きという感情は時に嫌いの感情に変わる。本当は好きだろうに。悩んでいる自分が嫌だから相手のことを嫌いにならないと自制できない。いや、ならないといけないぐらいの域に達しているのではなかろうか。好きになってはいけない。相手に迷惑がかかる。だからこそ、相手のことを嫌いになろうと努力している。



 ここ数日だけはまだ幸せだった。今までのよりかは返信がマシだったから。相手も、僕も。前みたいに変に思考することもなく気ままに気軽に返せていた。相手からの返信も前のLINEでの殺伐とした業務連絡のようなものよりかは明るいものだったように思える。でも、それでも。あの人にはその気はないだろうな。相手の立場になって考えてみる。もともと好きでもなんでもない人に何かしらのアクションを起こされたぐらいで好意なんぞ持つものか。興味ないもん。どうでもいいもん。邪魔でしかないもん。自分にそこまでの価値なんてないだろ―――――

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