告白
オレたちは、スーパーのバイトのは他にそ
れぞれもう一つバイトを掛け持ちしている。
ほんとに付き合ってるわけじゃないから、
デートとか花火以来行ってないし、バイト
もスーパーで一緒になるからいい感じの距
離感で繋がっている。
でも、たまには一緒に帰らないと付き合っ
てるフリが台無しになってしまうのでたま
に待ち合わせして一緒に下校する。
でも今日は、朝から由奈子の姿が見つから
ない。
休みか。
次の日も由奈子は、学校を休んでいた。
…一応彼氏だし、お見舞い行った方がいい
よな。
先生にプリントを届けると約束をして由奈
子の住所を聞いた。
うーん。
住所的にはこの辺り…なんだけどー。
ってか、この辺りいいおうちがずらーっと
並んでんなー…。
特にこの家なんか門がデカ過ぎて家が見え
ねー…
って…
えっ⁉︎
希乃って表札でてんっすけど…。
エ、ここ⁉︎
とりあえずここではないことを祈りつつ…
インターホンを恐る恐る…。
ピンポーン
「はい。どちら様でございますか?」
…品のいいお声。
「あの…由奈子さんにプリントを…」
「まぁ、お嬢様にわざわざプリントを。ただ
今玄関をお開けいたしますのでどうぞお入
りくださいませ。」
⁉︎お嬢様…
ってか、ここがほんとに由奈子の家…
…
‼︎
ガラガラガラガラ
大きい立派なドアがゆっくりと開いた。
…
うわ…
なんか…すげーな…
門を抜けるとまた玄関…
しばらく呆然と立ちすくんでいるとガチャ
っとドアが空いた。
髪をきっちりと結んだ白いエプロンをかけ
た一見優しそうだけどちょっと厳しそうな
年配の女性が出てきた。
「わざわざご足労いただきましてありがとう
ございます」
と、にこやかに丁寧にお辞儀をされた。
なのでオレもすかさず
「いえいえ、こちらこそ」
とお辞儀をした。
「あの、由奈子さんは…」
「お嬢様は、お風邪をひいてしまいまして…
微熱ですが一応様子見でお休みしておりま
したの。明日には学校に行けますので今日
いっぱいは、おやすみしていただいており
ます。」
「はぁ…、じゃあこのプリントを渡してもら
えますか?」
「はい。かしこまりました。お受けいたしま
す」
家政婦さんは、にっこりしながらプリント
を受け取った。
…由奈子。
謎‼︎
次の日
「おっす!昨日お見舞いサンキューね。で、
今日一緒に帰れるわけー?」
と由奈子が髪を指でクルクルしながら聞い
てきた。
「おっ、おう。じゃまた帰りな」
「りょ」
ギャルポーズをする由奈子。
…
あんな豪邸からギャルの由奈子が…
いまいち想像つかねーな…
そして放課後
「由奈子、帰ろ」
「うんっ。…昨日お見舞いありがとね」
「あぁ、オレなんか勝手にお見舞いとか行っ
ちゃって…ほんとの彼氏でもないのにごめ
んな」
「ううん。嬉しかったよ。…で…びっくりし
たでしょ。家…引くよね…」
「引きはしないけど…でもたしかにすげーっ
て思ったけどな」
「だよね…。わたしさ、一人娘で…お父さん
の会社継ぐことになってるの。卒業したら、
もう婚約者もいてね。笑っちゃうでしょ。
今どきそんなさッ…バカみたい…っ」
ぐすっ。
え…
由奈子…
泣いてない?
…
「由奈子…オレさ、…オレたち付き合わない
?」
「えっ…だめだよ。さっきの話聞いたでしょ。
婚約者いるの。だから、わたし…」
「結婚したくないからお金貯めて逃げようと
してるんだろ?」
…
「…うん」
「オレさ、逃げなくてもいい方法考えるよ、
だから由奈子は、何も心配するな。な?」
「…うんっ。ありがとう。大好き…ユキトく
んやっぱり大好き」
⁉︎
由奈子がオレに大好きって…
大好きって言いながら抱きついてきた。
…
こ、これは…一体…
続く。
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