布石


 光隆たちの活躍でレトキシラーデを鹵獲する事に成功してから2週間ほどが経った頃だろうか。1時間目はその前日の漢字の小テストを返す所からだった。


 カリブディスに移って初めてのテストが行われた。科目は科学で、この時とある人が頭角を現すのだった。


 興一「これはこれは…グラバー姉妹、0点」

 カンナ・チョウナ「oh…」

 興一「陸唯、20点」

 陸唯「勉強したのになぁ…」

 進矢「言うて一夜漬けだったよね?」

 興一「そう言う進矢、君も33でギリギリ赤点だよ?」


 進矢「omg」

 興一「光隆、57点。」

 光隆「やったぜ!」

 興一「掛瑠、67点」

 掛瑠「ありがとうございます」

 光隆「お前俺より10点高いじゃねぇか、よこせ」

 掛瑠「いくら兄さんでもあげません!」

 興一「有理、75点」

 有理「ノー勉だったからか、仕方ない」

 掛瑠「(勉強してたらどの位行ったの?)」

 興一「光音、77点」

 光音「樒果さんから貰った副教材のおかげ」

 興一「他のみんなもしっかりドリルしてよ。そして栄えある1位、信之100点!」

 信之「意外とスラスラ行けました」


 光隆「信之すげぇ」

 陸唯「何でだ?学校行ってなかったのに」

 信之「進矢くんが教科書持ってきてくれてね、そのおかげで科学が好きになった。」

 興一「と言う事で明日追試だから、赤点組覚悟しといてよ」


 そう言って、似合うことのない教師ムーブをしながら興一は戻って行った。

 だが、廊下で興一は信之に呼び止められる。


 信之「興一さん」

 興一「どうした?」

 信之「中1~中3までの教材をくれませんか?」

 興一「勉強で自信を持ったか。良いよ、お昼休みでいいかな?」


 続けて2時間目、ヘリ格納庫の屋上にて体育の授業を行う様だ。


 興一「2限目は君たちには組手をしてもらおうと思う。」

 光隆「要するに、タイマンって事か?」

 興一「あぁ。ルールとしては、1対1で特殊能力を用いて攻撃し合う。ここで鍵になるのが《バリアコイル》で、電池切れまでが5分なのだけど攻撃を受けた分だけ出力が低下する。そしてどちらかがゼロになったら試合終了となる。」


 陸唯「うん何言ってるかわからない」

 光隆「つまり、バリアコイルが俺たちの身代わりになってくれているって事なのか?」

興一「そう言う事。バトル用は終わったら充電してね。30分で終わるけど。取り敢えず女子は女子、男子は男子でやるからな。」


 光音「興一先生、」

 興一「何だい?」

 光音「私を光隆と組ませて下さい」

 興一「何故だい?」


~ここで昨晩に遡る〜


 光音「ふう、日誌書き終わった。」

 有理「お疲れ光音。所でこの間の戦いだけど光隆より光音の方が水流の勢い強くなかった?」

 光音「そうかな?有理は人のことよく見てるのね。」


 有理「それでさ、光隆の事が好きなんでしょう?ここは光音の方が強いって《解らせ》てさ、光隆の師匠にならない?」

 光音「私にそんな事出来るかな?」

 有理「出来るって、特にスタミナなんか光音の方が強いし。光隆なんて、例えるなら旧世代の駆逐艦だよ。」

 光音「何かチョウナに影響受けなかった?」

 有理「それに興一さんや陸唯、掛瑠が何か光隆狙ってそう。だから布石をそろそろ打たないと。」


 光音「いやちょっと待って。色々おかしい」

 有理「今の世の中、男の子同士でも女の子同士でも恋愛するってよくある事だからね」

 光音「まぁそれもそうだけど…」」

 有理「光隆とずっとジョギングデートが出来るわよ?」

 光音「や り ま す」


………


 光音「お願いします」

 興一「…まぁ、良いだろう。まだ男女間で体格の差は殆どない。ただ、中学にあたる来年以降はなしだ。」

 有理「(良かったね、光音)」

 光音「(本当に大丈夫?)」

 掛瑠「何かやな予感しかしない」

 進矢「ここまで僕空気なんですけど」

 陸唯「そのまま貝になれ」

 信之「今日君辛辣じゃないかな?」

 陸唯「早く戦いたい」

 信之「アッハイ」

 興一「さて、みんなジャージに着替えて。左後方小甲板からタラップで弓張亭に降りるよ。」


~弓張亭~


 政一「興一の弟子達か、一体どんな存在なのか。」


 弓張政一

 弓張家107代当主。

 興一と樒果の父にして、かつての弓張重工14代目社長。災害を操る能力を持ち、その力を用いてレトキシラーデを撃退したり災害発生前に地球の力を光の柱として展開してエネルギーを逃す事ができるらしい。


 興一「父さん。今日はありがとう」

 政一「問題ない。お前の弟子の力を見定めるだけだ。それに、船の上じゃ碌にサッカーも出来やしない。いつでも貸すぞ。」


………


 ある程度準備運動をした後、第1戦として光隆vs光音のバトルが始まった。


 光隆「いくぞ‼️」

 光音「いいよ、(このまま接近して中央でアクアプレッサー)」

 光隆「(何か仕掛けてくるな、コートの丸い線の直前で横に逸れるか。)」シュタ

 光音「(見破られてた?)」

 光隆「くらぇ‼️」


 光隆のパンチが光音に叩きつけられる。これは、バリアコイルのバッテリー消費を早めてしまう。


 光音「一気に決める。水圧パルス砲」


 光音は範囲攻撃を用いて一気に勝負をつける気だ。この弾幕の中光隆はコート中を走り回って回避するが、光音も弾幕を撃ちながら追い掛けている。


 光隆「一か八か、ここで倒す‼️」

 光音「光隆、来て良いよ。」

 光隆「鳴門大潮・突撃‼️」


 光隆は渦潮を笠状に展開、そこに光音の技が直撃する。それら全てを相殺した後、渦潮は光音に襲いかかる。


 光隆「これでどうだ‼️」


 呼吸が上がってきた光隆にとっては、ここが限界だった。しかし…


 光音「惜しかったわね、光隆。スタミナがあれば勝てたのに。トドメを刺すわ、渦潮」


 光隆のバリアコイルの力場に光音の力場がぶつかり合い、削がれていく。そして水が力場を粉砕すると、一変して光隆を優しく包んでいた。


 興一「そこまで。光音、意外と強いじゃないか。光隆、次は頑張れ」

 掛瑠「2人とも、お疲れ様。麦茶とタオル、替えの電池用意しておきました。」

 光隆「サンキュー」

 光音「ありがとう」

 興一「何であんな感じの試合展開にしたのかい?」

 光隆「能力より、逃げなきゃって思ったからそっちに集中してしまった。」

 有理「なるほど、戦闘の特質が変化するのね。」


 光音「どういう事?」

 有理「いつも光隆は周りのみんなのことをよく見ている。でも戦いとなると一心不乱。

 光音はいつも光隆ばかりを気にしてるけど、状況を冷静に判断して一番の勝ちを取りに行こうとしてる。いつもそこまで目立たないのに。」

 掛瑠「サラッとディスるな」

 陸唯「光隆、調子悪かったのか?」

 光隆「罠ハマった。でも光音強いなって思ったんだ」


 力の光隆、技の光音と言う構図が今回の一戦で浮かび上がった。興一は各アングルのカメラを回収してフィルムを交換、再設置した。


 掛瑠「次、自分と陸唯ですね」

 陸唯「だな、今度こそ決めようか?」


………


 海護財団本部メガフロート、その一角にてある会談が行われていた。


 双樹「寿圭が生きている?」

 秀喜「はい、自分が掛けられた呪縛はこの様にして残っている。なので恐らくは」

 双樹「私の副官ならばそれを容易に解く事が出来るだろう。それで逃亡先の目星は?」

 秀喜「7年前、防衛線の縮小のため放棄された五島列島。今あそこがどこの国でも、レトキにでも支配されていない理由…貴方なら恐らくは分かるはずです」

 双樹「なるほどねぇ、ある意味良い駒になると思ったが元からお手付きされてたって事だ。」

 秀喜「は…はぁ」


 続けて双樹は秀喜にアイスコーヒーを渡し、自分のポケットのアイスコーヒーを飲む。


 双樹「私にはねぇ、ある目的があるんよ。キミにもとても利益になる話だと思うんだけどねぇ、うちに来てくれないかなぁ?」

 秀喜「筑紫副司令の…目的?」

 双樹「まぁ…その為には私のやり方で頑張らなばならんのよ。君がついて来たら、心底良い暮らしを妹さんや故郷の祖父母にもさせてあげれるかもよ?」

 

 秀喜は選択出来なかった。話の節々から、自分の目的の為なら海護財団すらも利用する「駒」という扱いをして来そうであると思ったのだ。そして筑紫副司令は寿圭独羽の直属の上司、煮え切らない対応を取らざるを得なかった。


 双樹「まぁ、1週間以内に考えておくと良いよ。その分回ってくる仕事を他に振り分けておくから。」


………


 掛瑠と陸唯の戦いはわずか1分で決着が付いた。陸唯の魔法の杖として使っていた鉛筆をを同化して消去、陸唯が突っ込んで来た際にカウンターを入れるつもりだったものの「虎穴に入らずんば虎子を得ず」と考えたのか、若干接近する構えを見せた途端にヒートロッドで吹っ飛ばしたのだ。


 掛瑠「痛てて…さすが陸唯です」

 陸唯「勝ったんだからお前、俺に対してタメ口やめなよ。」

 掛瑠「わかり…いや、分かった。」


 掛瑠と陸唯は固い握手を交わし、スポーツドリンクを飲み干す。


 興一「続いて…」


 興一はこの日の前日、破傷風のワクチンを打ったために思う様に体が動かない様だ。


 光隆「興一さん?」

 興一「大丈夫、仕事柄色々なところに行くからよくある事。」

 掛瑠「では、このアナウンスもよくある事…なのでしょうか?」


 明らかに襲来警報だった。敷島全域に警鐘が届いており、2週間前と同規模の敵が攻めてくるサインであった。


 光隆「レトキシラーデが攻めてくる?」

 光音「海護財団…」

 チョウナ「現状動けるのは第4・第5・第6・第8・第9艦隊。しかし4が演習中、5がフィリピン方面の援軍、6は北極方面に、8は南極に向かった。第9艦隊は2時間後に本部へ帰投する。そして演習の第4艦隊も2時間半はかかる。」

 信之「それまで防衛艦隊で凌げる?」

 興一「いやキツい。前回の戦をフィードバックした新プログラムを要くんが用意してるが、これもあと20分は必要らしい。」


 陸唯「やべぇじゃん、あの数をこの戦力とか」

 光隆「ゆうぐもで撃退出来るんじゃないのか?」

 光音「佐世保に飛んで逃げるべき」

 有理「いやそれは君が行きたいんでしょって」

 チョウナ「佐世保旅行賛成!」

 有理「いや行かないって」


 興一「この局面であれば、僕が戦うしか無い。これまでも積極的に能力を使った迎撃を行ってきた。最低限で行く。」

 光隆「ちょっと待て、俺も行く。」

 光音「だめよ、まだ私たちは弱すぎる。」


 興一「要のプログラムのアップデートはあと19分半で終わる、そして後続の量産艦の戦線投入可能になるまでは20分。つまり20分持たせればいいって事だ。君たちは残って佐世保にでも行く支度しておきなさい。この程度のこと、もう慣れっこなんだ。」


 興一は生徒たちに一瞥した後、即座に飛んでいった。


 興一が飛んでいる最中、秀喜から連絡が入る。それは明らかに迷える者の訴えだった。


 秀喜「興一…何でお前はそこまで戦えるんだ、戦うことを選択出来たんだ!」

 興一「何でって、僕の力で守れる人が1人でも居るのならばそうする。今自分が何をすれば、自分にとって最も好ましい結果を見込めるかを選択すべきだと思うんだ。」


 興一はそう言い残すと連絡を切り、本部要塞イーストタワーからアトラトルを中心とするレトキシラーデの大群へと斬りかかった。


 興一「拡散重力砲、発射‼️」


 興一の怒号の瞬間、麹塵黒い光の筋がレトキシラーデに対して襲い掛かる。これら筋の先陣を切っていくのはマイクロブラックホールだ。文字通り時空を切り裂き、大岩の様なレトキシラーデ2体を突き崩す。


 ここからが本番だった。残存艦隊を尻目に興一は沖へと進んで行く。

 レトキシラーデは開幕大砲撃で同士を2体失った事に敵討ちをしたいのか防衛艦隊から離れ興一の方向に猪突していく。


 光隆「興一さんを助けよう」

 陸唯「どうやって?」

 光隆「まずは興一さんだけじゃ無謀だからこの【カリブディス】を使って一緒に戦う。」

 陸唯「その後は?」

 光隆「その後?どうするって…?」

 掛瑠「裏切り者がいるって話です。興一さんのキーを使って、データベースに入れるなら何かわかるかも。」

 光隆「今は興一さんの援護、みんな席に着け!光音、操縦任せる。チョウナは砲雷、信之は砲撃を。それ以外は校庭から何か遠距離攻撃してくれ、でもやばくなったら逃げろよ。」

 

 光隆「カリブディス、発進‼️」


………


 興一「1体‼️」

 興一「2体‼️」

 興一「うぉおおお3体‼️」

 興一「埒が開かない。やはり8体相手だとまだまだか?」

 景治「興一准将、ポイント更新。機雷原の上空まで飛べますか?」

 興一「…!キルゾーンって訳ですね」


 興一は自身の慣性制御の能力を用い、戦闘機でもマネ出来ない様な挙動で宙を舞う。

 対する、アトラトルはその大きな脚を使い興一を追う。


 澪「雲仙中尉、あとどの位で完成ですか?」

 要「あと5分!」

 里帆「本部長、新手が‼️」

 澪「何⁉️」


 機雷原の真上に居た興一にとってそれは青天の霹靂であった。新手の敵はこれまで海護財団と戦ってきたレトキシラーデの中でも最も厄介な種の一体とされる「重アトラトル」だった。


 景治「重アトラトル…」

 イズナ「報告通りデスネ」

 里帆「ひいぃ!!」

 要「里帆さん!」

 澪「持ち場を離れるな。プログラムの更新が戦局を変える、早く!」

 興一「これが世に聞く…相手にとって不足無し、かかって来い‼️」

 重アトラトル「ぎぃぃぃぃぃ!」


 興一に対して弾幕型レトキシラーデ-重アトラトルは濃密な弾幕を発動する。それらはただの銃弾ではなく、レーザービームの弾幕だった。


 興一「く…ブラックホール‼️」


 咄嗟に興一はブラックホールを自分の前方約2kmに展開、弾幕を防ぐ壁を作る。

 だが、彼にはまだ敵がいた。


 里帆「軽アトラトル、興一准将にターゲットを絞った。」

 澪「もしや…投擲槍か⁉︎」


 本部の嫌な予感は当たり、興一に対して後ろを取った軽アトラトル3体は「槍状の物体」を興一に向け放つ。

 二度の防衛戦で本部の防衛システムが機能しない為、彼らを止める事が出来ない…


ー その時、不思議な事が起きた ー


 ヒュールルルルル ズガァァアン


 興一「何だ?」

 光隆「カリブディス、エンゲージ‼️」

 信之「次弾装填よし、」

 チョウナ「左舷荷電粒子砲一斉射準備!」

 陸唯「とっておきだ、食らい上がれ‼️」


 師匠を思う愛弟子たちが、師匠へ向けられた死槍(相)を悉く打ち破ったのだ。

 さらに続けて放った荷電粒子砲により軽アトラトルを一気に2体平げ軽アトラトル残り3体、重アトラトル型1体となる。


 興一「君たち…負けて、たまるか‼️」


 弟子たちの思い掛けぬ参戦に勢い付いた興一は、前にいる重アトラトルに一撃をけしかける。


 興一「超重力砲、発射‼️」


 それは空気を、空間を歪ませ、強大な引力を有する特異点。そんな物に、現時空間のただの物質塊如きが叶うわけもなく…


 重アトラトル「」


 重アトラトルは断末魔を吐き捨てる事なく命を絶った。だが、まだピンチである事には変わりが無かった。


 光隆「囲まれた」

 光音「全速前…きゃあ!」


 レトキシラーデに対して奇襲を仕掛けたは良いものの、いかんせん練度が低い彼らでは些か荷が重かったようだ。あっという間に本部の防壁までも用いて包囲され「槍状の物体」にてタコ殴りに遭ってしまっている。


 澪「くッ…!」

 景治「本部防衛システム、修復されていれば…」

 興一「(あぁ…また、失うのか…)」


 そんな絶望しかけた時にこそ、吉報は訪れると言う物だ。


 要「量産艦OS、アップグレード完了です‼️」

 澪「よし、出し惜しみは無しだ。出せる無人艦全て出せ‼️」


 掛瑠「艦内各所で浸水、第三艦橋大破!」

 光隆「耐えろ!耐えたら必ず…」

 有理「本部防壁群、一部が作動!無人艦隊…来る‼️」

 軽アトラトル「キーキキキ」

 無人型マーシア「ヤ ア」グサッ

 軽アトラトル「ギァァァァァァ!」


 陣取った場所が悪かったのか、軽アトラトルの一体が射出口から勢い良く飛び出した無人艦のラムアタックを食らい大きく吹き飛ばされた。


 有理「続けて40隻、一気に来る!」


 更にゆうぐもを挟んで両側から無人艦が多数突撃、レトキシラーデに対してビームとミサイルの雨を浴びせる。


 興一「良かった…要、間に合ってくれたんだな。」


 彼らからしてみたら、敵艦を包囲してたと思えばいつの間にか自分たちが包囲されていた。


ーあ、ありのまま今 起こった事を話すぜー


 そんな字幕が恐らくレトキシラーデの脳(あるかどうかは不明)には浮かんだであろう。

 そして、言うまでもなく無人艦隊の猛攻により残りの敵を須く殲滅してしまった。


 進矢「これが、山南戦法?」

 チョウナ「どう見たってキャベツ戦術やろ」


 光隆「ヨシ…」

 興一「ヨシじゃない、君たちは敷島離脱の準備をしとけば良かったものを…」

 陸唯「何すか、せっかくピンチを救ったのにお礼は無しなんですかソーデスカ」

 掛瑠「(今回我々何も出来なかったやろ)」

 興一「…ありがとう、みんな。」

 敷島の空のうすら月は、この日は弓なりとなっていた。


………


 興一「僕一人で大丈夫と言っただろう?何故助けに来た‼️」

 光隆「みんな心配だったんだよ‼️」

 光音「自分の先生を、心配して何が悪いの?」


 そこに樒果も降りて来た。思いの外怒っている様に思える。


 樒果「あなたは、もう一人じゃない。いや、ずっと一人なんかじゃなかった。自分の事を顧みて」

 興一「く…今回の事は許してやる。見た所ダメコンも働いた様だし、みんなも怪我はない。AIが一晩でやってくれるだろう、波止場に戻ろう。」

 樒果「それと、景治総司令から手紙預かってる。」

 興一「えと…マジかよ」


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