第3話
四時限目が終わり昼休みになった。俺と
弁当は教室で食えと言う奴がいると思うが、教室は女子グループしかいないせいで凄く食べづらいのだ。
ちなみに
「にしても本当に同じ問題出たな」
「あぁ、正直書いた俺も驚いた」
「
「逆にカンニングの容疑かけられそうで怖い」
「流石に信じてくれるだろ……多分」
今日の二時限目の話をしながら互いに箸を進める。
……そろそろ頃合いかな?
「
「なんだ?
「分かってるじゃないか〜」
俺の言葉に
「お前リア充」
次は自分に箸を指し……
「俺は彼女もいないアニメ好きのオタクだ」
「まぁ、そうだな」
それでも分からないのかと言う目を向けられる。俺、何か変なこと言ったかな。
「あのな、これ以上デートのアドバイスを非リアの俺に聞くなって言ってるんだよ。なんで俺がお前のデートプランを一緒に考えないといけないんだ」
「いやぁ、
「中学の俺を知ってるだろ? 彼女なんていたことない」
「でも本当に
額を机に引っ付けて懇願する。
「俺も
「別に手伝う義理はないからなぁ」
「明日食堂で何か奢るからさ」
俺には何もないので、こんなことでしかお願いできない。
数秒静寂が続いたかと思うと、また盛大なため息が聞こえてきた。
「…………仕方ないな。どうせ俺が手伝うまで諦めないだろうしやってやるよ」
「ホントか! 恩に着る!!」
「ただし、テストが終わるまでこの話禁止。残り2週間切ってるんだぞ? 今回みたいに補習にかかったらカッコ悪いだろ?」
「おう! ちなみにいつもみたいに勉強見てもらったりは……」
「しない。俺もそろそろ自分の成績上げないといけないからな。今回は一人で頑張れ」
いつも
変な冷や汗が流れる。とにかく英語が辛い。本当に壊滅的で良くて40点、普段は赤点か、ギリギリ回避かの戦いをしている。
そんな俺が一人で英語を……。
いや、なんとかするしかない。補習のせいで冬休みまで登校したりクリスマスイヴを教室を過ごすのはごめんだ。
そんなことのせいでクリスマスイヴにデートができないのは恥ずかしい。
「しばらくゲーム禁止で勉強してみるか」
「お、その意気だ! 愛の力で頑張ってくれ」
「おう」
弁当を食べ終わり教室に戻る。そしてもう配られている課題に早速手を付け始めた。
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