21:不安を抱えたまま学校へ

祐哉視点に戻ります

◆ ◇ ◆

・・・。


「……はい。なのでここはこうなるよね。じゃ、次行くよー。今度は整式の乗法に進むよ。まず、単項式の乗法からなんだけど、これ見てくれる?aをn個掛けたものをaのn乗といい、aⁿと書くよ。つまり、a×a×……×aの式ではaがn個あるからaⁿってこと。このときaⁿにおけるnをaⁿの指数って言う……(以後省略)……よし、じゃあ次は指数法則を使った計算をしてみよう!練習9を解いてみて」


・・・。

はっ!

駄目だ、頭がどうしてもボーッとする!!

今は計算計算!っと。




んん。

ふむふむ。

ん?こうすればいいのか?

こう、かな?

よし!解けた!!


(1)

3a²×2a³=3×2a²⁺³=6a⁵

(2)

4x²y×(-3x³y²)=(-12)×x²⁺³×y¹⁺²=-12x⁵y³

(3)

(-2x²y)³=(-2)³×(x²)³×y³=-8x⁶y³


「皆解けた?答え合わせしていくよー!

(1)は6a⁵、(2)は-12x⁵y³、(3)は-8x⁶y³

どう?合ってたかな?もし分からない所があったら周りの人に訊くか、私に訊いてね」



(以後省略)



キーンコーンカーンコーン♪

キーンコーンカーンコーン♪


「起立、礼」

『ありがとうございました!』


澪先生の授業分かりやすかったな……。

良かったー!!

でも、集中マジできねーし……。

はぁ。

今日面接だよ!?

授業なんか集中できねーよ!

問題の答えがあってたのは嬉しい、けど!!

面接……ヤバすぎだろ。

どうしよ、、


「ドンッ祐哉!何ブツブツ言ってんの?マジ周りも怖がってるってww」

「あぁ、何だ陽輝か『何だ陽輝かってひどくね?俺泣く―』あ、ごめん。実は……」


陽輝に事情を話してみると……


「お!アルバイトの希望したんだな!!大丈夫じゃね?お前だし?ドヤァ」

「何でお前が自信満々なんだよ」

「俺と祐哉で一つだろ?」


二人の間に短い沈黙が流れた。


「・・・」

「マジごめんって!」

「wwま、二人で一つかもなwハピネスセット的な?ww」

「そうそう、それそれw」

「ま、陽輝が言うなら大丈夫だよな!よし!放課後頑張るわ!!ありがとな」

「あぁ!まぁな!!」


またまた陽輝が一人でドヤ顔を決めている。

どんだけドヤ顔すんだよw


「ところで、サッカー部はどうだった?」

「マジヤバい。めっちゃ疲れるし。でも、すんげぇ雰囲気良いし、先輩たち優しいしで最高!俺、サッカーにしよっかなー」

「そうしたら。明日はバスケ部だろ?」

「あぁ、だからそれ次第かな」

「ま、せいぜい頑張って悩めよ少年」


どっかで聞いたことがあるようなセリフを言ってみた。

すると、陽輝も気付いたらしく


「おうww」


笑って返事してくれた。

ちょっとくらい、いじってくれても良いと思うんだけどな。


「あれ?そういやさ、俺らって少年じゃなくて青年だっけ?」

「いや、別にどっちでも良いんじゃなかった?」

「そうだっけ?それなら良いけd『あ!』なんだよ」

「今思い出したけど、俺ら少年法とか児童福祉法では少年で、発達心理学的には青年って言うんじゃなかった?」

「あーうん……あ!そうだ!!それだよ!あースッキリした」

「だなww」



―――七限目終了―――



キーンコーンカーンコーン♪

キーンコーンカーンコーン♪



チャイムが鳴り、少し経った後、担任の宮原澪みやはらみお先生が来た。


「起立、礼」

『お願いします!』

「今日一日お疲れ様!お知らせは……特に無いから、帰りのホームは終わり!!皆気を付けて帰ってね」

「起立、礼」

『ありがとうございました!』


ドキドキ

(頑張れ俺!頑張れ!!ヤバいよー!!!!マジ緊張すんだけど、、)


「よ!祐哉頑張れよ!面接!!」

「よ、陽輝。あぁ、頑張るy『ピゥーッ!』ってもう居ねぇし」


と嵐のような陽輝であった。


「よし、頑張るか」

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