4:諦め

祐哉視点に戻ります。

ーーーーー

さっき家に寄ったのは陽輝が行きたいって言ったのもあるけど、実は学校でしてる変装を解くためだったんだよね。

外でずっとしてるっていうのは案外辛いからな。


「で、陽輝俺の顔をずっと見ないで何か言えよ」

「バレたか?いや、やっぱもう大丈夫なんじゃねぇか?って思ってさ」

「何が」

「何がって、、変装だよ。学校でもしなくても良いんじゃねぇか?」


その話か……。


「そうだな」

「そうだなっておい、もしかして止めるのか!?」


最近やたらとその話するな。


「やめねぇよ」

「何で?」


あ、これ一生続くやつだ。

俺から諦めてやるか。


「わぁったよ。高一の途中からな」


陽輝の目が大きく見開かれていく。


「まじ!?しゃぁっ!!」


どんだけ跳ぶんだよ。

軽く2mぐらい跳んでね?


「おい、そんな喜ぶことか?」

「おう!だって祐哉の本当の姿を皆に見せびらかせられるんだぜ?」


おいおい、俺はお前のじゃねぇっつぅの。

まぁ、、少しうれしくない訳でもないから言わないけどな。


「そうか、良かったなー(棒読み)」

「じゃ!お祝いに今日はカラオケで歌いまくろうぜ!!」


!?は!?


「どこをどうすればカラオケに繋がるんだよ」

「祐哉が歌うの上手いから?」

「そこ何で疑問形!?てか、お前が行きたいだけじゃんかよ!」

「おう!」

「そこで元気よく開き直るな!」

「www」


やれやれ、呆れてものも言えないよ。

まぁ、少しぐらい付き合ってやるか。

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