三度目…【カクヨム版】

これで、三度目だ。俺は、凛と向き合って座った。


「服脱がしてあげる」


「うん」


Tシャツを脱がして、ズボンを脱がして、下着を脱がせる。昨日と同じ凛がいる。


「私も脱がせる」


そう言って、凛は俺のスーツを脱がせてくる。俺と凛の服が床で重なっていく。

そのまま、横に寝転がる。


「触って」


俺と凛は、お互いのそれに触れる。


「凄いね!拓夢」


「凛も同じだよ」


考えてる事も、きっと同じだ。罪悪感、背徳感、そこにヤキモチがプラスされた。後悔はない。頭の中が痺れて、真っ白になる。


『はぁ』ってお互いの息が重なるのを感じれば、興奮しているのがわかる。互いの興奮が、どんどんピークに達していくのを感じる。


「凛、もう無理だわ」


「私も」


その手を緩める事なく動かし続けた。


『…ぁ』


声にならない叫びと共に果てていた。


「凛、大好き」


引き寄せて、抱き締めた。


「汚れるよ」


「いいよ」


凛は、そう言うとクスッと笑ってくれた。


「このまま、続けたい」


「えっ?」


「違う、違う!これじゃなくて…。二人の関係だよ」


「不倫って事?」


「うん」


「でも、夫にバレたらどうする?」


「バレたら、友達としているから」


「いれるの?私達、お互いの肉体を知ってしまった仲なんだよ」


凛は、そう言って俺の顔を見つめている。


「そうだね!でも、違う形が見つかるかも知れないだろ?」


「それって、曲を作ってくれるって話だよね?」


「そう、それ!Bチューブ仲間的な感じ」


「それなら、いいかもね」


「手洗いに行く?」


「あっちは、明るいから…。おばさん体型が目立つのが恥ずかしい」


「おばさん体型っていう程じゃないと思うけど?」


そう言って、俺は凛のお腹のお肉をつまんだ。


「家で鍛えてるんだよ!これでも、三年前から」


「へぇー!凄いね」


俺は、凛のおでこにおでこをくっつける。


「興味ない?」


「あるよ!凛の事は、興味がある」


「私ね、やっぱり赤ちゃんが欲しいって思ちゃったんだ」


「旦那さんとのセックス?」


「そう」


「欲しかった人なんだから、仕方ないんじゃない?」


「最中もずっと、脳内に赤ちゃんが欲しいが流れるの!小さい私が、現れてね!拡声器持って言ってるんだよ!「赤ちゃんがほしーい」って!それを聞きながらするから、頭の中が思うように真っ白にならなくて…。やっぱり、夫に抱かれたくないって思っちゃうんだ」


「凛…」


俺は、凛をギュッーって抱き締める事しか出来ない。凛は、別に旦那さんの代わりを見つけたいわけじゃない。それを俺は、ちゃんとわかってる。

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