ずっといたい【カクヨム版】

バスタオルを腰に巻いて、キッチンに行く。水を飲んだ。電気を消すか聞いてから、電気を消した。


俺は、凛をベッドに連れていく。凛の恥ずかしい気持ちが全身から伝わってくる。ゆっくりと体を感じるようにキスをしていく。


昨日、旦那さんとしたからと止められた。


俺は、気にせずにその場所にれる。俺の事を凛が見る。もっと確かめ合いたいみたいだ。大胆なのは、きっと経験なんだ。旦那さんと繰り返し肌を重ねて、きちんと自分が好きだと思える場所を知っているんだ。


ゆっくりと凛を味わおうとする。凄く満たされていく。


でも、凄く満たされていくから俺は無我夢中で、凛を抱いていた。頭の中を罪悪感や背徳感が占める程に、快感が増していくのを感じる。


万引きする主婦やお年寄りの気持ちがわかる。盗撮する人間の気持ちがわかる。幼児や未成年者を好きになる人間の気持ちがわかる。兄妹や家族を好きになる人間の気持ちがわかる。それぐらい、背徳感と罪悪感は興奮を促す材料なのだ。今まで、味わった事のない程に幸せなセックスだった。


凛が眠ったのを見つめていた。続けていくリスクは、わかってる。


「睫毛長い」


今、気づいた!凛は、めちゃくちゃ綺麗な人だ。さっきまで、何見てたのかな?急に、胸が締め付けられてきた。こんな綺麗な人とやったと思ったら苦しくなってきた。


さっきも触ったくせに、俺は凛の胸に手を当てる。


「綺麗だよ、凛」


凛は、旦那さんをずっと愛していくんだろうな…。


俺は、凛に何が出来るかな?


子連れじゃいけない場所か?


薄く開いた唇にキスをしていた。


体の関係だけじゃなくて、凛を救ってあげたい。


俺は、凛の左手を握りしめる。薬指の指輪をなぞる。


「結婚してなかったら、苦しまなかったのかな?」 


俺は、凛を抱き締めていた。凛の苦しみや悲しみを取り除いてあげたい。


その為に、どうするか考えていかなきゃいけない。


そう思いながら、凛の顔を見つめていた…。


「ごめんね、寝ちゃってた」


凛が、目を開けた。


その瞬間、心臓が壊れるぐらいに音を響かせる。


「凛、めちゃくちゃ綺麗だね」


「何言ってるの?」


俺は、凛の頬に手を当てる。


「キスしていい?」


「いいよ」


凛は、笑うとパーツが崩れて可愛くなる。


俺は、凛にキスをした。


「もっとキスしよう」


「えっ、うん」


濃厚なキスをする。


「凛を好きになっていい?」


「どうしたの?拓夢」


「駄目?」


「駄目じゃないけど」


俺は、凛を引き寄せて抱き締めた。最初は、忘れたいだけで凛を抱いた。だけど、今は違う…。


凛を愛したくなった。凛が綺麗だって認識したら、気持ちを止められなかった。




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