4.自己の自律神経


 泣いても、笑っていても

 平和に暮らしていてもさみしいという思いは消えない。


 頑張って忘れても記憶の奥底で相手を欲する。

 自分とは違う道を選んだ彼には何も届かない。


 私は夜になると消えない傷がうずきだす。

 揺さぶられないと強く思っても声を忘れることはできない。


 眠れることができないまま夜があるのはなぜなのだろう。

 本当に意識もしていないしまったく未練はないはずなのに

 切り替えがうまくできない。


 さみしい。つらい。逃げ出したい。幻想のかなたへ。


 意識的には大大好きなのに生理的には大嫌い。


 矛盾しているのはもう一人の私がいるからだ。

 私だけでもなく人間にだれでも備わっている機能だ。


 体が動いてくれるのは副交感神経のおかげ。

 そのおかげで今を生きれる。

 自分の正常に動いてくれている体に感謝しよう。


 精神が参ってしまっても、体が生きようとしてくれている。

 自我が弱っていても、生命は生きようとしている。

 休んだっていいよね。だって体が休みを欲している。


 少しでいい。ちょっとだけ自分に優しくしてあげて。

 いつだってあなたの体を支えているたくさんの細胞たち。

 いつもありがとう。

 END




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