間幕:エルとの思い出


 エル・クレアは見習い魔法使いである。

 そして国唯一のSランク冒険者が率いるパーティメンバーの一人だ。

 

 フリルの付いた可愛らしいローブに身を包み、鮮やかな青色の髪を上機嫌に揺らしながらエルは大通りの雑踏を駆けていく。その足が向かう先は街外れにある小さな民家。


 雑草が乱雑に繁茂する庭を抜け、古くなった玄関扉を2、3回軽くノックすれば中から気の抜けた声が聞こえてくる。


「……、誰だ」

「ルーク様、私だよ、エルだよ。入るね」


 取っ手を引いて扉を開けると、家の主――ルークがソファに寝転がりながら手をプラプラ振っていた。覆いかぶさる掛布団を見るに、エルが来るまで寝ていたらしい。


「そんな所で寝てたら風邪引くよ、ちゃんとベッドで寝ないと。まったくルーク様は。ほらほら、起きて、顔も洗ってきてね」


「何なんだ朝から。お前はお袋か」


「もうお昼だよ」


 僅かにホコリ臭かったのでエルは窓を開けて新鮮な空気を中に入れる。ちらりと外を覗けば陽が高く昇っていた。もうお昼、時計の太針は1時を指している。


「ルーク様。ほら見て、今日はいい天気ですよ?」


 振り返るとルークが二度寝をかまそうとしていた。だらしない大人だなと洗面所で顔を洗ってくるよう指示し、その間にエルはとっ散らかったテーブルを片付け始める。


「ルーク様。お昼ご飯なんだけどね、食べるとしたら何がいい?」 

 

 片付け合間に洗面所の方へ声を掛ければ『まんじゅうが食べたい』と返事が戻って来た。頬にうっすら笑みを浮かべたエルは小さくガッツポーズすると、綺麗にしたテーブルにクロスを広げる。


 その上に今日持ってきていたバスケットを置いて、被さった布を取ってみればエル特製のまんじゅうが飛び出す。ルークは一定周期でまんじゅうが食べたくなる体質なのだ、エルはそれを知っていた。


 何でも以前、どこかの街でリーシャと一緒に食べたまんじゅうの味が忘れられないらしく、エルは対抗心から自作のまんじゅうを作り始めたのだ。


「おお、もしかしてエルが作ってくれたのか?」


 丁度ルークがさっぱりした様子で洗面所から出て来た。椅子に腰を落として『食べていいのか?』と聞いてきたので、エルも腰を落として『いいよ』と答える。


「どうせ何も食べてないと思ったからね」

「今日はなんとなくこれが食べたい気分だったんだ。エルは本当に気が利く娘だな、助かるよ」

「でしょでしょ。エルのこと、ずっとそばに置きたくなるでしょ」

「ああ、そうだな」


 まんじゅうに口を付けながらルークが相槌を打つ。なんだか返事がてきとうだった気もするが、ルークがもう一個と手を伸ばしてくれたので、エルは気にしない事にする。


「そういえば、今日は何の用事があって俺の所に来たんだ?」


 2個目を食べ終わったところでふと思ったらしい。ルークが3個目を手に取りながらエルに問うた。


「ルーク様にまた魔法を教えて欲しかったから」

「俺に?」


 ルークが若干しかめっ面になる。

 なぜならエルにはもう、魔法を教えてくれる師匠が居るからだ。


「オルトラムに教わればいいだろう。エルはあいつの弟子なんだからな」

「師匠は教えるの下手だから」

「まったくお前って奴は」


 なんて言いながらも、ルークは戸棚から魔導書を取り出して魔法の準備を始める。なんだかんだで面倒見が良いのだろう。


「ルーク様は師匠より教えるの上手いから」

「弟子にそんなこと言われるオルトラムが可哀想に思えてくるな」


 エルの師匠、オルトラム・ハッシュバル。

 ルークのパーティメンバーの一人だ。


 オルトラムは魔術師界隈の最高峰と言われる大魔術師で、彼に魔法を教わりたいという者は山ほど居るだろう。


 しかし、オルトラムは教えるのが下手くそだった。


『これをこーしてあーすればこうなるのだああああ!』


 などと言いながら彼は魔法で海を真っ二つにする。確かに魔法の威力は凄まじいが、何がどーしてこうなったかエルには全く分からない。


 1足す1は5です。と言われているようなもので、エルは何で5になったかの理由――いわば魔法の術式が知りたいのだ。


 だが『ほっほっほ。エルちゃん、見て覚えるんだぞ?』と笑顔で言ってくるオルトラムにそれは無理な話で、だからエルはルークに魔法を教示して欲しいのだ。


「ねぇねぇ、今日は何を教えてくれるの?」

「実は実験中の魔法があってだな」

「実験中? 何それ何それ、見たい見たい」


 地下室へと移動し、ルークが魔法書を片手に魔法陣を床に描いていく。何やら実験中の魔法を見せてくれるとのこと。


 あのSランク冒険者が創り出す魔法、エルは俄然と興味が湧いてくる。


「あれ、これって召喚魔法?」


 床に描かれた魔法陣。

 そこに刻まれた術式は『召喚魔法』の類だった。


「分かるか、流石はエルだな。この術式は難しいから覚えとけよ。魔力の構築過程を丁寧に教えてやるから見ておけ」


 魔法陣を描き終えたルークは魔法書を構えて詠唱を始めた。言った通り、一つ一つの過程を丁寧に説明しながら進めていく。


 5分ほど経つと魔法陣がぼんやり輝き始めた。

 これから召喚が始まるらしい。


「よし、ここまでは順調だな。エル、次は実際に召喚してみるぞ」

「う、うん!」


 Sランクのルークが何を召喚するつもりなのだろう、考えるだけでエルはワクワクが止まらなかった。ワイバーン。ストナウルフ。オーガ。もしやもしやのドラゴンか。


 と、魔法陣がその発光を強める。


「ルーク様! そろそろだね!」

「これより、俺の奥さん候補を召喚する」

「は」


 『はあァッ!』とルークが気合を入れれば、魔法陣からバチバチと火花が散り始める。ありったけの思いでぶち込められた魔力は激流を渦巻き、突風が地下室で吹き荒れる。


「リーシャに言われたんだ。そろそろ30代になるのだから、結婚して身を固めてはどうかとな」


 ボンッ、と魔法陣から白い光が噴き上がる。

 

「来たか……、俺の奥さん候補」

「ち、ちょっとルーク様! 奥さんってなに!? それって召喚するものなの?!」

「エル。魔法実験の成果を確認してくれ」


 エルはルークが何を言ってるのかまるで理解出来なかったが、取り合えず実験の成果を確認しようと魔法陣に視線を向ける。


「ルーク様、誰も居ないよ」


 が、そこには魔法陣があるのみで、何かが召喚された痕跡は何もない。召喚失敗、その事実だけが残されているだけであった。隣を見るとルークががっくりと項垂れていた。


「何がいけなかったんだ」

「エルは奥さんを召喚っていうその発想がいけないと思う」

「……そうだな」


 しかし召喚魔法は完璧だった、とエルは思う。見習い魔法使いのエルが見てもルークの召喚魔法に不具合や欠陥は見当たらなかった。


 では何で失敗したのか。疑問に思ったエルは残された魔法陣の、そこに刻まれた術式を読み解いていく。すると、重大な欠陥があることに気付いてしまった。


 召喚魔法――それは召喚対象にいくつか条件を付けなければ効果は発揮しない事が多い。今回、ルークが召喚対象を指定していた条件、それは3つあった。


 一つ、優しい人であること。

 一つ、尽くしてくれること。

 一つ、自分と同じくらい強いこと。


「ルーク様は高望みし過ぎだと思う」

「その3つは最低条件だ」

「ルーク様は高望みし過ぎだと思う」


 こうしてルークの魔法実験は失敗に終わった。


 ただ、エルとしては魔法の勉強にはなった。それは『いくら魔法の構築が完璧だとしても、結果を高望みし過ぎると失敗に終わる』ということ。


 ルークは1足す1に100を求めているのだ。


 加えてエルは知っている。

 ルークに良い寄ってくる女性の大半がルーク自身に魅力を感じている訳ではない。彼がたった一人のSランクであるというその身分に引き寄せられているという事を。


 だからルークはこんな訳の分からない魔法を実験なんてしたのだろう。



 




 エル・クレアは見習い魔法使いである。

 この名前は魔術師界隈で結構有名だったりする。


 それは12歳という若さで魔術師の最高峰オルトラムに腕を見込まれ弟子入りし、その後2ヶ月で国唯一のSランク冒険者であるルークのパーティに加えられたからだった。


 しかし、そんなエルの将来を王国内の誰もが期待していない。


 今日も上機嫌に街の大通りを駆け抜けていくエルだったが、街行く通行人達が彼女へと向ける視線はどれも冷たく、嘲け見下すような目付きをしていた。


 理由はエルの右手首にある入れ墨。


 まるで縄が巻き付く様に刻まれた2本線の入れ墨は『奴隷』の証である。人間であって人間ではない、家畜よりも低俗な者に与えられる刻印だった。


『元奴隷の癖して何でルーク様のパーティに』

『恥ずかしいと思わないのかしら』

『家畜以下だからそんな感情なんてないんだよ』

『雑菌だらけの体で街に出るな』

『こら、見ちゃいけません。あの娘は魔法使いだから呪われちゃうよ』

 

 どんな誹謗中傷を受けようとエルはめげない。なにせSランク冒険者のパーティメンバーなのだから。元奴隷でもそれは変わらない。変わらない筈。


 少しだけ歩を早めたエルが向かう先は、街外れにある民家だった。


「ルーク様、エルだよ」


 扉を軽く2回ノックする。

 返事が無い。家の主は不在なのだろうか。


 いや、居る。この家の庭には雑草がびっしりと生えている。なので家から外出する場合は草を踏んだ足跡が残るのだ。それがない。


 つまり、ルークは家の中に居る。


「ルーク様、エルだよ」


 扉を強く2回叩いてみる。

 返事は無い。


「……ルーク様。エルだよ」


 扉の奥へと語り掛ける。

 返事は無い。


「ルーク様、エルを……見捨てないで」


 どうやら家の主は不在らしい。

 不在だった。誰も居ない。

 そうだ、だから返事が戻ってこない。

 

 ローブで目元を拭ったエルは一歩後ずさりし、踵を返して庭を抜ける。ふと視線を下げると、小さな自分の足跡だけがそこに残っていた。


「どうした、エル」


 背後で扉が開く音がした。

 やや気の抜けた家の主の声がする。


「済まない。魔法の実験をしてたから地下室に居たんだ。だから少しばかり返事をするのが遅れてしまった」


 エルは振り返る。


「そもそも引き返すのが早い。少しぐらいは待ってくれ」


 ルークの顔がぼやけて見えなかった。

 おそらく苦笑いしているのだろう。

 エルもクスリと笑って返した。


「ルーク様も、早起きするんだね」

「俺だっていつも寝坊してる訳じゃない。いつまでもエルに頼ってばかりじゃいられないからな……って、おい、エルッ!」


 目が合った。

 ルークが駆け寄ってくる。

   

「どうした、目元が赤いぞ。何があった」

「なんでもないよ」

「なんでもない訳あるか。とりあえず中に入れ」


 ルークに手を引かれて強引にエルは家の中へ連れ込まれる。半ば無理やりソファに座らせられると、温かいココアが差し出された。


「おいしい」


 一口付けると優しい味がした。

 思わずホッとしてしまう。


「エル、何があったか俺に聞かせてくれるか? 言いたくない、知られたくないと言うことなら、無理して話さなくても良いが」


 テーブルを挟んで対面に座ったルークがエルに問う。口調こそ優しいものだったが、その表情は真剣なもので詰問するような迫力があった。


「ルーク様、どうしてすぐに出てこなかったの」

「言いたくないってことか。分かった」

「……うん」


 ルークは頬杖を突いて困った様な表情を浮かべる。次いで反対の手で地下室への入り口を指で示した。


「すぐに出てやれなかったのは、さっきも言った通りだ。地下室で魔法の実験をしてたんだよ。ほら、あれだ。昨日見せた召喚魔法だ」


「また奥さんを召喚しようとしてたんだ」


「当たり前だ。そろそろ結婚しないと世間体がどうと言われる歳なんだ。リーシャにもここのところ毎日言われるんだ。結婚はしないのかと」


 そんなルークの隣に誰も居ないということは、またも失敗したんだろう。高望みが過ぎる召喚条件を思い出したエルは笑う様に嘆息した。


 優しい人で、尽くしてくれて、ルークと同じくらい強い人で。そんな女性が世に何人居ると思っているのだろうか。居たとしても巡り合えると思っているのだろうか。


 しかしだ。

 たった一つだけ。

 エルはその条件をたった一つだけ満たしてやれる。


「ルーク様。それって、エルじゃ駄目?」

「ん、いきなり何言い出すんだ」


 無条件で尽くしてやることは出来る。

 可愛くないし胸もないが、それだけなら。

 それだけの理由が、エルにはある。

 

「ルーク様は2年前に、時代遅れの奴隷商を斬ったの、覚えてる?」

「ああ、覚えてるがそれがどうかしたのか」

「エルね、そこの商品だったの」 


 エルはソファから立ち上がると、ルークに見せつけるようにしてローブを脱いだ。一瞬にしてルークの表情が固まり、頬杖からずるりと頭が落ちる。


 それは乙女の肌が剥き出しになったから、ではなく、エルの体中に刻まれた奴隷時代の惨状を見せつけられたからだった。


 鞭で打たれたのだろうか。

 火で炙られたのだろうか。

 刃で刻まれたのだろうか。


 子供の体には間違ってもあってはならない生々しい傷跡が、エルの体の至る所に散見された。


 よく見れば両手の爪も歪で、右眼も少だけだが白んでいる。見るに堪えない、そんな様子でルークは一瞬だけ目を逸らしていた。

  

「エルが元奴隷って、知ってたよね」

「ああ、聞いてはいたが……」

「ルーク様が、助けてくれたんだよ」


 エル達が居るこの国は10年程前に奴隷制度が廃止されていた。


 Sランク冒険者ルークの掛け合いもあって、この国の王が『奴隷は存在してはならない』という法律を新たに定めたのだ。


 が、一部の地域では根強く奴隷制度の文化が残っており、廃止に反対する貴族達が裏で未だに奴隷を取引していた。  


 エルは両親に見捨てられ、売られ、商品にされた。


 ただ、当時まだ9歳だったエルに体力と力を使う労働力は期待できない。代わりに架せられた職務はとても口に出せるものではなかった。


 美形が多いとされるエルフの血を僅かでも引いていたエルは、数多く居た奴隷達の中でも人気な商品。


 宝石の様に綺麗な瞳もまた、その人気に一役買っていた。そんなエルを使って奴隷商は大いに儲けたことだろう。


 一年後だ。その奴隷商をルークが斬ったのは。


 おかげで囚われていた商品達は無事解放され、エルも晴れて地獄から抜け出すことが出来たのだった。


「だからルーク様に恩返ししたくて、少しでも近付きたくて、一番得意だった魔法の練習をずっとしてたの。エル、エルフの血入ってるから、魔法だけは得意だったの」


「そう、だったのか」


 エルはこれまでの経緯をルークに話した。助けられたこと、魔法の腕を鍛えたこと、そしてその結果パーティに入れて貰えたこと。その全てを。


 聞き終えたルークは苦い顔で頭を押さえていた。


「別に恩を感じる必要もない。もうエルを縛るものは何もないんだ、あってはならない、自由にしていいんだ。奴隷じゃない、魔法使いじゃなくてもいい、普通の女の子をしていいんだ」


「やだ、ルーク様は恩人。その気持ちは変わらない」


 そう言い終えたエルは考えるように天井へと視線を向ける。そしてすぐにルークへと視線を戻して先ほどの言葉を訂正する。


「やっぱり気持ち、変わったかも」

「どっちだ」


 最初こそ、彼のそばで少しでも恩を返したかった。ただそれだけ。けれどもいざそばにずっと居ると、エルの気持ちに変化が生じたのだ。


「ルーク様はこの体を、エルを、汚いって思う?」

「思う訳ないだろ」

「じゃ、遠慮なく」


 エルはぐぐぐっと足に力を込めると、テーブルを超えてルークの胸に跳び付いた。勢い余ってルークごと椅子から転げ落ちてしまったが関係ない。


 馬乗りでルークにマウントを取り、逃がさないように頭を抑えて、


「え、エル!? 何を――」

「んっ!」


 唇を重ねた。


「んーーーーーッ!」

「ぐうぅッ!?」


 無理矢理された事しかないエルにやり方なんて分からないし、何でこんな事をする意味も分からなかったが、あとで調べればこれにはとある意味があるらしかった。


 エルの場合は宣戦布告。

 余計な虫が付かないよう、文字通りツバを付けとくのだ。


「エル、お前ッ!」


 動揺するルークに無理やり引き剥がされる。これでもう安心だ、エルが妖しく笑うとルークの顔が真っ赤になる。


「自分が何をしたか、分かっているのか」 

「ルーク様……はぁ、好き」

「お前って奴は」


 ルークは目を白黒とさせていた。


 色んな感情がその瞳に渦巻いているのがエルにも分かる。これでも魔法使いなのだから。人の感情を見透かす術はオルトラムから教わった。


 ポスンと胸に顔を落として抱き着くと、ルークの心臓が激しく鼓動を打っているのが分かる。


「エルは胸もないし、傷だらけで可愛くない。でも、ずっと尽くせるよ」

「……それは嬉しいのだがな。エルは子どもなんだ。お前にはまだ早過ぎる」

「じゃ、エルが大人だったら良いんだ。やった」


 ルークの言葉は、つまりそういうことなのだろう。


 心の中で大きくガッツポーズしたエルは、ルークに抱き着く腕の力をぎゅっと強くした。


「エルは元奴隷だから、1足す1でも1にしかならない。マイナスかもしれない。ルーク様はそれでも許してくれる?」


 エルは元奴隷である。

 体は傷物で、右腕には奴隷の証が刻まれている。


 ルークの胸にエルは顔を沈めたまま聞いた。


「エル、さっきはそのことで泣いてたのか」


 ルークの大きな手が、エルの頭を撫でた。


「胸もないし、可愛くないから、100にもなれない」

「100ってなんの話だ。そもそもエルは可愛い娘だぞ。目も宝石みたいに綺麗だしな」

「じゃあエルが大人に、16歳になったら……結婚して」

「それまでお前の気持ちが変わらなかったらな」

「絶対に変わらない」


 エルは満足そうに顔をほころばせて宣言した。


 この気持ちはずっと変わらない。だってルーク様に助けられてから今までも、変わっていないんだから。


「ルーク様、大好き。ずっと一緒に居てね」


 

 エル・クレアは見習い魔法使いである。

 この先もずっと、隣でルークのことを支えるつもりだ。






 


   

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