第3話 千年守村正春風

暖かい朝日に照らされ、窓から吹き付ける柔らかい風がおはようと言ってるかのような朝。

ベッドで寝ていた雫はパチリと目を覚まし、少し重い体を起こした。


「ふぁ〜・・・」


大きな欠伸を一つ。

ベッドから出てそのまま部屋からも出ると、真っ先に洗面所へと向かう。

寝惚けながらも鏡を見て雫は頭の中に1つの疑問が浮かんだ。


「・・・何で髪なんて染めてないのに、こんなに色になってるの?」


その疑問から徐々に目が覚め、同時に視界も良くなってくると自分の顔が鏡越しに見えるや否や──


「は、はぁぁぁぁあ!?え、え!?」

「なんじゃあ、朝から煩いのお・・・。お、お主・・・嘘じゃろ。た、大変じゃ!」


雫の声を聞き、様子を見に来た玉枝は驚いた顔をしてその場から何処かへ行ってしまった。

何が起こったのか雫自身全くもって理解が出来ていない。

何せ鏡を見れば今までの自分と違う人物がいるのだから。

水色混じりの白髪で眩く光る黄金のような瞳。

シュッとした鼻に小さな唇で顔全体が均等、所謂イケメンってやつだ。

それに顔以外も変わってる事に雫は気づいた。

明らかに身長が伸びている。

それに体も少しだけ筋肉質になっており、腕に力を入れれば筋肉が盛りがるようになっていた。


「ありえないだろ・・・昨日までちょっとしたぷにぷにボディだったのに」


暫く洗面所で自分の体を見ていると再び玉枝がやって来た。

雫は玉枝に気づくと不安そうに声を出す。


「た、玉枝さん・・・」

「今爺さんを連れて来たからの。顔を洗ってリビングに来るのじゃ」

「う、うん。・・・わかったよ」


ぱたぱたと走りながら去る玉枝を見ながら、これからどうなるのか不安だと雫は思った。

玉枝に言われた通りに顔を洗い、タオルで拭くと自然と鏡を見てしまう。

何度見ても自分の顔ではない。

でもここにいても埒が明かないだろうとリビングに向かった。



─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─



雫がリビングに行くとアウルゼルが椅子に座り、抹茶を飲んでいた。

その顔から何故か嬉しそうな表情を浮かべている様に見えるが、腹の中は分からない

しかし、そんな笑顔を零すアウルゼルは雫の姿を見た瞬間──


「ぶふっ!こほっ、えほっ・・・」

「えっと、アウルゼルさん」

「これこれ、急に飲み物を吹くでない。シズクもびっくりするじゃろ」


アウルゼルは雫の変わり様を見て飲んでいた抹茶をいきなり吹いてしまった。

アウルゼルにとってそれぐらいビックリする様な出来事であり、あまりの変わり様に脳内が追いつかない様な電気が走る。


「シズク・・・なのじゃな?」

「はい、雫です。えっと何でこんな事になったのか分からないんだけど」


雫はこの神界で人の身に起こる事象を知らないでいた。

そう、神界に馴染む為に勝手に体が変化を起こすという事に。


「すまないの。少々取り乱してしもうたわい。まず座って話をしようかの」


アウルゼルは雫に座るよう、手で椅子を指さして雫を座らせた。

そうして抹茶を一口飲み、ゆっくりと口を開いた。


「人と言うのは神界に長くはおれん。しかしそれは人の身じゃからじゃ」


その言葉に雫の心は不安感が込み上げてきていた。


「それじゃあ、僕もずっとはいれないって事ですか?」

「いや違う、人の体は優秀での。長くは過ごせぬ地でも過ごせる様に体を変えるのじゃよ」

「じゃあ、もしかして変わった結果がこれ?」


雫は髪を触りながらアウルゼルに聞く。

するとアウルゼルは静かに頷いた。

そして付け加えたかの様にアウルゼルは語る。


「外見はその様に変わっておるがの、身体能力も変わっておるからの。その事を頭に入れておくのじゃぞ」

「・・・どのくらい変わってるんですか?」

「それは分からないの。でもその変わり様じゃ、相当強そうじゃの」


ニヤニヤと笑うアウルゼルに気味悪さを覚える雫は玉枝が出してくれたお茶を一口飲んだ。

暫く黙っていると玉枝がおかずが入った皿やご飯を次々に持ってき出した。

どうやらこのまま朝食を食べる様で雫は手伝おうと動き出す。

しかし椅子に足をぶつけ、ガタッと音を立てながら倒れた。


「シズク、大丈夫かえ!?」


すぐに駆けつけた玉枝は心配そうに雫を見つめた。


「身長も伸びたからの、これは一日じゃ慣れんの。今日を含めて三日ほどシズクに時間をやる。その間に体に慣れる事じゃ。儂は帰るからの、他の天使が待っておる故に待たせる訳にもいかんのじゃ」


そう言いながらアウルゼルは立ち上がり、玄関へと向かって行った。

ガラガラと開け閉めする音が聞こえ、帰ったのだと確認できた。


「シズクや、今日は無理をしなくても良いのじゃ。手伝いも何もしなくても良いからの。じっくりと体を慣らすと良いのじゃ」

「ありがとう、玉枝さん。お言葉に甘えるよ」


雫は立ち上がり、椅子に座り直してご飯の準備が整うのを待った。

途中、鼻歌を歌いながら準備する玉枝を見ながら待ったことは本人には気づかれていない。

玉枝は上機嫌だと偶に周りが見えなくなる時があるという事を把握した雫だった。


ご飯の準備が整い、いただきますをしてから朝食を食べる。

今日の献立は秋刀魚の塩焼きにナスの味噌汁。

玉子焼きにたくあん、サラダと朝からちょっぴり豪華だ。


「おかわりしてもいいかな?」

「うむ!沢山食べるのじゃよ〜」


美味しすぎてご飯が進むとはこう言う事だろう。

一口食べれば箸が止まることを知らずに、パクパクと次から次へと食べてしまう。

暫くして完食し、箸を置いてご馳走様でしたと一言。

その言葉を聞いて嬉しかったのか、玉枝はニコニコと笑っている。

食後のお茶を飲みながら、雫は今日一日をどう過ごすかを考えた。

先程転けた所を見れば、いきなりハードな運動は出来なくもないが怪我の恐れがある。

それにそんな事をしていれば、後から玉枝に何か言われそうだと雫は考えた。


(家の周りを散歩するぐらいなら大丈夫だよね)


散歩程度からハードでもないし、慣れるには一番だと思った。

走るのは明日にして、取り敢えず今日は歩いて慣らそうと雫は心の中で決めた。

雫は椅子から立ち上がり、キッチンの方へと向かう。

すると玉枝が冷蔵庫を見つめながら唸っていた。

冷蔵庫はドアタイプの物で開けると丁度、玉枝姿が隠れるような大きな冷蔵庫だ。

しかし足元は浮いている為、玉枝がいるとハッキリ分かる。


「玉枝さん、ちょっと外に出てくる。そう遠くは行かないし、家の周りを散歩して体を慣らそうと思うんだけど」


そう言うとドアの端から可愛らしい狐耳と共につぶらな瞳で雫を見つめた玉枝はニコリと笑った。

雫は少し照れてしまい、顔が熱くなるのを感じる。


「分かったのじゃ。くれぐれも無理をしてはダメじゃからの」

「はい。行ってきます」

「あい。行ってらっしゃい♪」


上機嫌な声で玉枝はそう言うと、雫は玄関へとは向かわずに用意された部屋へと向かった。

扉を開けて太刀を手に持ち、玄関へと向かう。

太刀を持ち出した理由は雫自身、この太刀が普通じゃないと思ったからだ。


玄関を出て少し歩いた所で止まり、太刀を自分の前に出し横に構え、刀身を出す。

昨日と同じ様に綺麗な刀身が姿を見せると違和感を感じた。

太刀を持ったまま後ろを振り向くと、そこには一人の女性が佇んでいた。

その姿に雫は目を奪われ、唾をゴクリと飲み込む。

艶のある黒髪、病的なまでに白い肌、長いまつ毛に澄んだ蒼色の瞳。

黒い日傘を指し、同じく黒いドレスワンピースに黒いヒールを履いたその女性は、雫を見て優しく微笑んだ。

身長は女性にしては高身長で、きっと百七十センチはあると雫は見た。

モデルのようなすらっとした体型を含め、生前なら街中でスカウトが来るレベルだろう。

そんな女性は暫くして口を開いた。


「ようやく会えたわ。この時をどれだけ待ちわびたことか、貴方には分かるかしら?」

「──っ!」


口を開いたかと思えば姿を消し、目の前に現れて雫の顎に細い指を当て、目と目がしっかりと合わさるようした女性はニヤッと笑う。

その顔は妖艶で美しかった。

顔と顔の距離も近く、寸前で唇同士がくっつきそうなくらいに近い。


「あ、貴女は・・・誰?」


女性は雫から離れ、くるりと一回転してドレスワンピースのスカート部分を手で摘み上げ、片足を後ろに曲げて頭を下げた。

その洗礼された仕草に綺麗だと思うのは雫以外でも誰もが思う事だろう。


「かつて貴方に助けて頂いた黒猫よ。ほら・・・頭をよく見て、猫耳があるでしょ?」


雫が女性の頭部を見ると二つの突起しているものが確かにあった。

黒く少しふわっとしたそれは明らかな猫耳だった。


「ほ、本当に・・・あの時の猫なの?」

「そうよ。貴方に会いたくて、ここまで来ちゃったの。ありがとうってどうしても伝えたくて」


雫は手にしていた太刀を落とし、自分が助けた猫だと言った女性に抱き着いた。

ギュッと強く抱きしめ、顔を埋める。

この神界に来て雫は身長が伸びたのか、その女性をすっぽりと覆うほど背が高い。

そんな猫と名乗る女性も、雫の背に腕を回して優しく抱きしめた。


「ごめん・・・僕の親が、君の事を・・・うぅ、痛かったよね、ごめんよ」

「えぇ、物凄く痛かったわ。でも貴方とこうして出会えたもの。あの痛みなんて忘れたわよ」


泣きながら抱きしめる雫に対して、女性は優しく声をかけた。

手紙の内容では雫の親に殺されたと書いてあった。

死ぬ瞬間を雫自身も体験している為か、同情の念が込み上げてくる。

そんな時、黒髪の女性は雫にゆっくりと言った。


「ねぇ、お願いがあるの」

「・・・何かな?」

「名前を付けてくれるかしら?私、その・・・まだ名前がなくて、私を呼ぶ時に困るでしょう?」


そう言われた雫は黒猫の女性から離れ、綺麗な瞳を見つめる。

雫がずっと見つめていると、黒猫の女性は微かに「・・・あぅ」と声を上げ、顔を赤くして目を逸らた。

そして暫く経つと、雫はハッキリとした声で黒猫の女性に言った。


「貴女はこの太刀とどんな関係なの?まずはそれを聞きたい」

「えっと・・・どうやって説明したらいいのかしら」


暫く黒髪の彼女は考えていた。

考えている間も雫とくっついたままである。

だが雫は嫌ではなかった。

元々可愛いと思って、しかも飼いたいと思ってしまった猫がここにいるのだから。


「私は死んでしまって、肉体を失って魂だけになったわ」

「肉体という器がないもんね」

「そうね。そして魂は時間が経てば輪廻転生が始まる。でも私はそんなの嫌だった。だって、ご主人に会いたかったし、何より傍にずっといたいと思ったわ」


頬と目尻を紅く、雫を真っ直ぐと見つめる瞳からは少しだけ涙が出ていた。

その姿でさえも美しいと思ってしまう。


「そんな時、声が聞こえたのよ。そして気づいたら一振の太刀になっていたわ」

「つまりは・・・この太刀が貴女自身って事?」

「そうよ。説明は分かったかしら?」

「うん、すごく飛んだ話だけど分かったよ。後でアウルゼルさんにも聞いてみよっか」

「そ、そんな事より、名前よ!は、早くつけて欲しいの、ご主人から今後呼んでもらえる名前っ!」


余っ程名前をつけて欲しいのか、子供のように「早く、早くっ」と急かす猫な彼女。

「ちょっと待ってね。う〜ん・・・」と暫く唸りながら雫は考えた。

やはり名前は肝心だし、今後の人生名前で決まるとか言われるくらいだし。

とか考えていたが、結局いい名前が浮かんでこなかった。


「千年守村正春風・・・・・・うん、ハルカゼとかどう?」

「ハル、カゼ・・・?」

「あぁ、やっぱりダメかな?剣の名前の春風からまんまだけど・・・やっぱ気に入らないよね」


雫は再度、別の名前を考えようとした時、強い力でギュッと抱き締められた。

仮でハルカゼと名付けた彼女は顔を雫の胸に埋めながら、まるで猫のようにスリスリと頬を擦りつけてくる。

猫にしたら甘える時に見せる行動だが、実際はどうなんだろうと考えてしまう雫。


「ハルカゼ・・・大変気に入ったわ」

「それは良かった。・・・取り敢えず離れてくれるかな?少しだけ痛くなってきた」

「嫌よ。今だけだから少しだけこうしていたいの。ダメかしら?」


ハルカゼは上目遣いで雫を見ながらそう言った。

ハルカゼの甘えハグは暫く続き、たまに「うにゃん」とか言いながら雫にスリスリと頬を擦り付けている。

そんなハルカゼは思いついたとばかりに雫に質問した。


「ご、ご主人は何で外にいたのかしら?」

「ん?あぁ、身長が急に伸びてね。体を慣らすのに散歩でもしようかなって」

「〜〜〜っ!」


質問に対して抱きしめるのをやめて、ハルカゼは今までで一番顔を真っ赤に染めた。その理由は一つ。


(か、顔が近いのよ・・・近すぎるのよっ!そ、それにそんなに綺麗な瞳で見つめないで欲しいわ・・・きゅんってなりそう)

「どうしたの?ハルカゼ」

「ひゃい!」

「顔が紅いけど、もしかして気分でも悪い?」

「えっと、違うわ。いや、違うって訳でもないけど・・・」

「少し休めば良くなりそうかな?それなら今住んでる家で休もうか。玉枝さんにも挨拶しないとね」

「そ、そうね。ついでに散歩も出来るし」


雫はハルカゼから離れ、太刀を拾ってから家へと歩き出した。

ハルカゼは歩き出した雫の横を歩き、たまにチラチラと雫の顔を覗き込む。

ハルカゼ自身、雫──ご主人の事が大好きなのである。

しかしそれはご主人だから好きという意味で、男性としてはあまり見ていない。

雫が例え男ではなく女でもハルカゼは同じようにベタベタと甘えているだろう。

それは雫も同じであった。

雫もハルカゼのことは好きではあるが、かつて助けた猫だと思っている。

そう猫なのだ。確かに異世界ともなれば猫獣人なんかがいて、人間と交配したりして愛し合うなんて事もあるだろう。

しかし、雫はハルカゼに対してそんな感情はなかった。

しかも雫が持っている太刀がハルカゼ自身の為、猫で太刀の意識体っていうのが正解である。

勿論、雫もハルカゼの事は猫で太刀の意識体だと思っている為、そんな感情にはならないのだ。

せめて可愛らしいペットとか、これから愛用するであろう自分の武器っていう思いの方が強い。


少し歩いて家へとたどり着いた。

玄関を開けると丁度玉枝が外に行こうとしたのか、外履きを履いて出ようとしていた。


「おかえりじゃ、シズク。・・・おや?」

「ただいま、玉枝さん」

「初めまして。ハルカゼって言うわ。ご主人の太刀であり可愛い猫よ」


ハルカゼは自分の事を可愛い猫だと言った。

その言葉のせいか「ぷっ」と言いながら少し笑う玉枝。

雫も同じく少し笑ってしまった。

玉枝は外履きを履き終え、立ち上がった。


「ちょっと用事を済ませてくるのじゃ。ハルカゼとやらはご飯は食べるかえ?」

「食事は取らなくても大丈夫なのだけど、楽しみの一つなのよね。だから私も頂くわ」

「分かったのじゃ。ご飯の時はこれから三人でじゃな。それでは行って来るからのぉ」


玉枝はそう言ってパチッと片目を閉じ、ウインクをして外へと向かった。

一方でハルカゼは凄い変な目でシズクを見つめている。

その目には何やら疑っているような思想を孕んでいるように雫は見えた。

──じっーー。

かなり長い間、ハルカゼは雫の目をじっと見つめていた。

雫はというと目を逸らすのではなく、逆に見つめ返すといった行動をしている。雫は内心思っていた。

ここで目を逸らせば変な疑いが掛けられそうだと。

流石にずっと見つめ合うのも疲れるもので、雫は口を開いた。


「なんでそんなに僕を見つめるの?それも変な目で」

「別に・・・あの女とどんな仲なのかとか、疑ってる訳じゃないわよ。ええ、疑っていないわ。断じて」


フンッと鼻を鳴らしながらぷいっと視線をわざと外すハルカゼ。

しかしチラチラと雫の様子を見ている所を見る限り、構って欲しいというのが本音だろうと雫はちゃんと気づいている。


「玉枝さんは色々と助けてくれる方なんだ。ご飯を作ってくれるし、この家の管理をしている。だから仲良くしてね」

「そうなのね。いや別に疑ってた訳じゃないわよ。ご主人が誰を好きになろうと、それはご主人の勝手だし、私は傍にいれるだけで幸せなの」

「そう?ならずっと僕の傍にいてね。異世界に行く時、一人だと心細いしさ」

「勿論よ!ご主人の武器であり、可愛い猫なんだから!」


腕を組み、ふふんっと胸を張りながら上機嫌に笑うハルカゼ。

それを見てハルカゼは自分の事を男としてではなく、ご主人として見ていると確認が出来たと雫は納得した。

それから雫はハルカゼを連れて各部屋の案内する事にした。

まだ家に来てから少ししか経っていないし、玉枝が帰ってくるまで何もする事がない為、少しでも早く慣れるようにと雫はハルカゼを連れて各部屋を回った。


「こ、ここがご主人の部屋・・・?」

「そうだよ。中には何も無いけどね」


最後に案内した部屋は雫の部屋だった。

雫の部屋を前にしてハルカゼは何故か猫耳をピンッと立て、同時に尻尾もピンッと立てた。

雫が扉を開け、ハルカゼは中へと入る。

すると震えた声でハルカゼは言った。


「こ、こ、ここが今日からご主人と過ごす部屋なのね」

「え?いやハルカゼには別の部屋があ──」

「ご主人と過ごす部屋なのねっ!素晴らしいわっ!」


なんという力技だと雫は頬を引き攣らせながらハルカゼを見ていた。

ハルカゼはどうやら本当にずっと傍にいたいらしい。

片時も離れたくないというのがここまで表立って見えると正直、誰でも引いてしまうだろう。

そんなハルカゼは猫の如く、雫が寝ているベッドにダイブしてゴロンと寝始めた。

本来が猫の為か自由奔放な感じなのだろう。

偶に尻尾がパタパタと動き、猫耳もピクピクと動きながら規則の良い寝息を立てながら寝ている。

雫は持っていた太刀を持ったまま部屋から出て、庭へと向かった。

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