第3話
蕎麦粉と蜂蜜を持ったHはRのアトピーの爛れた(ただれた)部分にハチミツを満遍なく塗る。
恐ろしく痒い。かきたいかきむしりたい。Rは脂汗をかきながら我慢をするがその汗がアトピー部に染みて更に痒みは増す。
Hは大阪のビリケンのように笑っている。
すると次は蜂蜜の上に蕎麦粉を塗り始めた
蜂蜜と混ぜ肌に密着するようグッと塗装用の刷毛で押し込んでくる。直接関係あるかは不明だがRはアトピーで多くのアレルギー持ちだ。その中の一つが蕎麦アレルギーなのだがアトピー部に塗っても何か起こるか起こらないのかは3人も知らない。だがアレルギー物質をアトピー部に塗る事でRを心理的に追い込んでいるだけなのだ。
これを見ている人は思っただろう。
蜂蜜は?
これも意味がある。
Rは多くのアレルギーを持っている事からスズメバチなどが持つ毒によるアナフィラキシーショックを非常に起こしやすい体質なのだ。
T「痒い!?ねぇ!痒い??」
R「本当にもうやめろ!何でもするから!金もあげるから!」
A「なんでもする?んじゃあこいつらと遊べよ」
そう言うと何やら重低音が中から響いている黒い50インチのテレビほどの大きさの箱を持って来た。それを開けると中から100匹は優に超えるスズメバチが放出された。当然の如くスズメバチはRの体に塗られた蜂蜜に向かう。
Rは泣き叫ぶ。「やめでぇぇぇ!!!!」
「殺ざないでぇぇ!!!」失禁する。
3人は今日1番の爆笑を繰り広げた。
暴れるRに反応した蜂はRの体を刺そうとするが刺さない。いや刺せないのだ。
放たれた100匹を超える蜂は全て毒針が丁寧に抜かれている
これもただRに心理的苦痛を与える為の愚行だ。
安堵とともに気を失いかけたRにまたTが氷水をかけると3人が近付いてきて椅子にワイヤーをかけ始めた。
倉庫内にあるクレーンをリモコンで操作しHがクレーンのフックをRの拘束されている椅子の近くへと降ろしてくる。そしてワイヤーをかけRごと椅子を吊り上げた。
吊り上げられたRは高所恐怖症である。
「降ろせよ!まじで!お前らふざけすぎだ!」Rが怒りを剥き出す。
3人は笑顔から真顔に変わる。
Rが床から6メートルほど上がったところでクレーンを動かして倉庫内の奥の方へと移動する。すると真下にはブルーシートのかかった少し大きめのビニールプールのような物がある。シートを3人がめくると中には誰でも見た事があるみんなお馴染みの白い液体が入っていた。
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