第2話
話は戻り倉庫内にてRが目を覚ますと目の前には悶絶するように笑っている3人がいる。Rは動こうとするが動けない。倉庫に運ばれ拘束されているのだ。後頭部の衝撃の犯人はすぐに分かった。両腕を番線で縛られ胴回りと腹回りをラッシングベルトで固定され両脚は別々に鉄球に繋がれている。
なんだこれは、この状況は。
Rが問い掛けると同時にAの拳がRの頬を直撃する。すると間髪入れずにHが回し蹴りを顎に決め、Tがヘッドバットを鼻に打ち付ける。
やめろ!!と前を見るが3人は今まで見た事のないような喜びに満ちた顔をしている。
するとTが何か取りに倉庫の裏の方に向かった。その間にAとHがRをサンドバックにする。意識が遠のくと氷水をかけられる。
Tが戻って来た。何やらリモコンと筒状のものを持っている。筒状のものはすぐに分かった。学校の視聴覚室などにあるスクリーンだ。プロジェクターまで用意されている。
不敵にニヤつくAがパソコンをいじるとスクリーンに映し出されたのはRが好きなアニメの映像だ。やはり人間こんな危機的状況でも自分が好んでいるものを見ると安堵するのだ。Rが不安げに「何これ?」と質問をするとHが「ほら、お前今日誕生日だろ。サプライズだよサプライズ」と言って部屋から3人が出て行った。アニメは1話から流れている。
なんだ、これはいつものノリが少し過激になっただけだ。少し経てば終わるだろう。
Rが取り残される事3時間。少し酔った様子の3人が倉庫に戻って来た。扉がまだ閉まる前にTが空のビール瓶をRに思い切り投げ付ける
瓶はRの膝にぶつかった
Rが「早く取れよ!この拘束ww」と言うとAが「そうだなw」と言いながらハサミを持ち近付いてきた、Aはハサミの刃をRの着ていたTシャツに伸ばしてビリビリと切り始めた。ズボンも切り刻み、露出したのは首周り、脇、肘、膝の裏だ。分かる人には分かる。これらの箇所はアトピー患者が1番痒く爛れる(ただれる)場所だ。
目の前に立ち今にも吹き出しそうな笑みを浮かべるHが持っているのは蕎麦粉と蜂蜜だ。
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