28.番外編(ザビとルドガー)


ザビ「おめでとうございます。」



ルドガー「ああ、嬉しいよザビ君。ありがとう。」



ザビ「ついにあんたとひとつ屋根の下か……。」



ルドガー「あれ? 嫌なのか?」



サビ「いや、まあ、別に嫌ってわけじゃないですけどね。」



ルトガー「安心していいよ。シュテファニと結婚したからこの家に入るけど、君の主人は変わらない。」



サビ「……それは、ありがたいっすね。あんたが主じゃ、体がいくつあっても足りなさそうだ。」



ルトガー「ふふっ。もう私はバルシュミーデの人間ではないから、国のために裏で何やかんややることはないよ。たぶん。」



サビ「たぶん、ね。まあ、主が悲しむようなことがなければ、なんでもいいですよ。」



ルトガー「君もそうとうなシュテファニ狂だよね。」



サビ「……まあ、『忠実なナイト』なんで。」



ルトガー「……へえ。」



サビ「……やめてくださいよその憐れんだような顔。わかってますよ柄じゃないって。主が言ったんですよ、昔。」



ルトガー「へえ。まあ、いいんじゃない? 別に……羨ましくなんかないよ。」



サビ「……ははっ。」







大変な主人が増えてしまったザビでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る