第21話
「アレ何?」
デザートを食べさせながら黙らせていると異種族で構成されたギルドが目についたのか不思議に思っていた。
「あそこは錬金術師ギルドだね。
私も多少なりとも縁があるから知っているけど、自身の身体とモンスターの力を合わせて再構成しなおす、この世界しては倫理に入ったギルドだね。」
「人体実験してる時点で頭おかしいと思うけど。」
「昔はそれだけモンスターに生活圏を脅かされていたんだよ。
錬金術師の名残たちでできた国もあるよ。
今はその歴史を知らない子どもも多いから、魔族と呼ばれたりするけどね。」
「僕も魔族って呼ばれるの?」
「国によって同一視するところはあるけど、軍国では言われないよ。」
「私たちが錬金術師だったのも、大きな理由の1つ。」
「おお、すごく大きな尻尾。」
「これはこれは領主アルベル様。」
エレンツォが恭しく一礼するのを見習って自分が無礼だと判断し、こちらも頭を下げる。
「別に構わない。」
そして、僕を一瞥するとエレンツォに向かい。
「それでお兄ちゃんはいつ私と結婚するの。
言ったよね。
私が大きくなったらお嫁さんにしてくれるって。」
「恐れ入りますが、アルベル様と婚姻の契約をした覚えは何1つございません。」
「そんなことないよ。
エレンツォ王太子時代にやってもらったもん。」
駄々をこねるが王太子ではないエレンツォにその時のことを持ち出すのはおかしな話だ。
まだまだ、お子様なのね。
僕が言えるような事じゃないけど。
クスリ
「プクー。」
「アハハハハ。」
「決闘、申し込む。」
「私の妻は貴族では無いので、決闘自体は無効ですよ。」
「ここは私のりょうちだー。」
駄目だ、もうお腹痛い。
強いんだろうけど、オナカイタイ。
床をたたくくらいオナカイタイ。
「わらうなー。」
「ごめんごめん、確かに小さい頃の思い出って大事だよね。」
「なら、私にエレンツォを寄こせ!」
「ダメダメ、恋愛は惚れ切った方が負けなの。
僕の勝ちで僕の負け。」
「私は全部の敗北者だよ。」
「恋は引き分けが絶対的な勝者なの。」
「一夫多妻制を要求する。」
口論がとんでもない方向に行きそうだ。
でも決めるのは私の意思だし、そこは尊重してくれるだろうと勝手に思いながら他の人たちと会話していると、金髪の女性が通りかかった。
「アルベル卿、私もその案に賛成ですわ。
素敵な殿方には女性が沢山必要だと思いますの。」
「久、レイナ。」
「ええ、お久しぶりですアルベル卿、前回のギルド会議以来ですね。」
「元ライバル、今は友達。」
「ええ。」
「私は妻が1人いてくれるだけで充分ですよ。」
流石に介入しないとロクなことしか起こらないと思ったのかエレンツォがこっちに来てくれた。
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スライム道
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