第5話
「んで神官さんたちここに来てるのバレバレだよ。
私の気が変わらない内に帰ることをお勧めするね。」
紅茶を淹れていたティーセットを片付け終わると、静かに自然色で紛れ込んでいる。
そこは黒服じゃないのって、連中も馬鹿じゃない。
暗殺の任務を背負ってきている輩。
「異端審問官とかいう頭のおかしい人たちなら出て行かないか。」
「我らの事を知っていて彼女をかくまうとは愚かな事よ。」
「この土地を知らない君たちはもっと愚かだね。」
別名火薬庫と呼ばれるからには訳がある。
「この土地?
以下に貴殿の名が知れ渡ろうとも、我ら教会の異端審問官に敵うと思っているのか。」
その実力は一国の師団長にも匹敵すると言われている殺しと拷問のプロ。
悪魔や魔女といった魔法使いに対しての対特化型装備を持ったされていると聞く。
「対魔導装備とやらですか。
残念です。
このタバコが終わるまでに終わってほしいモノですねえ。」
あまり、タバコは吸わないが戦闘の時は決まって一本紙タバコを吸う。
タバコを吸わないとやってられない。
でもアーモンドさんはタバコ吸う人嫌いだったよなあ。
「タバコもやめないといけないかな。」
「ふん、紫煙の魔術師と呼ばれた英雄が聞いて呆れる。」
「まだ間違った異名で知られているのな。」
タバコから出る紫煙が鷹の姿に変わる。
それと同時に暗殺者たちの周りに煙が立ちこみ蛇の姿を形作り、拘束する。
「我らにマジックキャンセラーがあることを知らぬのか。
我らが聖術の力を以てすれば、この程度の魔術ができないとでも。」
だから魔術じゃないんだよ。
それは。
魔術とかで異端を無効化するとか言ってるけど元の構造をたど絵れば聖術も魔術。
祈りや呪文といった祭日を行う取り決めなどを対価に発動するのが魔術に対して、俺の術は等価交換の下に成り立っている。
人はそれを錬金術と呼ぶ。
マジックキャンセラーの術式は祭事をなかったことと世界に誤認させる魔術。
俺の場合は即交換の術式のため一切通用しない。
彼らは錬金術を使う人は一国に10人の魔術師が居れば1は使っているとされる。
生贄術とも呼ばれる魔術の一つとして語られ、隠すことの方が多い。
正しい認識の名の下で伝わる自分の異名は「煉命」
無機物に命を吹き込む名としてそう呼ばれている。
「なぜ、我らのマジックキャンセラーが。
生贄術には相応の生物が必要なはず。
まさか、自分の寿命でも削っているとでも言うのか。」
実際は命削ってるとかそんなことしてないけどね。
ちょいとずるはしてるけど。
「命は平等、大切にしなければね。
君らの命、俺が握ってるわけだけど、どうする?」
「命をもてあそんでおいてよく言う......殺せ。」
弄んでいるなんて人聞きの悪い。
俺にとってはただ良くも悪くも命は平等だっただけ。
死に際に思ってたことを叶える世界。
異端審問官の死に際に願ったことをは次の世界の何処で叶うことはあるのだろうか。
モノの考え方とかそう言ったのでもいいらしい。
俺の願った願いは叶ってほしいと思いながら叶ってほしくないと願う願い。
「彼女は自分の姿にコンプレックスを持っているのかな。
私は彼女の一端しか知りませんね。」
匿ってほしいと言われていたとはいえ、少々早急に距離を詰めすぎたかな。
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メイン小説
換金スキルとショップスキルでバグ技現代無双〜無限に増える1円玉でスキルを買いまくる~
酔っぱらってダンジョン行ってたらお姉さん持ち帰りしてて朝チュンしてた件~スキル乳化の美肌ボディエステは女性冒険者を虜にする~
こちら二つもよろしければ拝読ください。
スライム道
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