第42話 進化〜第三段階〜

〈存在進化についての本だったけど、あまりにも不確定な要素が多いね。

「俺もそう思う。でも、普通の進化もわからないことが多い状態だから結局は進化先の種族名から選んでいくしかないな。」

〈みんなにはどんな選択肢があるんだい。僕には、賢王の木と森ゴーレムっていう2つがあるんだけど。

「俺たち狼はハイウルフと亜人だな。」

「私たち狐は妖狐と亜人ね。亜人が同じですね。」

「儂ら亀は庭ガメと亜人じゃな。」

「…俺ら木人は木獣と亜人だ。」

 亜人が共通してるんだね。僕以外は。

〈亜人は何系統って書いてあるかな。

「女神系統って書いてあるわね。」

 女神系統は、姿が変化しなくなる。亜人ということは人に近い形のままになる感じかな。

〈みんなは人って見たことあるの。

「「「「無いですね」」」」

〈そっか無いか。じゃあ亜人も選びにくいよね。人はね、ゴブリン達みたいに2足歩行していて手先が器用な種族だよ。だから、武器とかも使える。現在からの変化で言うと機動力が落ちちゃうけど戦略次第でいくらでもカバーできるから、デメリットにはならないと思うよ。

「メグル殿は物知りですな。これでかなり情報が出ましたから後はそれぞれ考えて進化することにいたしましょう。」

〈そうだね。最後はみんなの意思で決めてほしいね。それではみんな解散!

 さて、僕はどっちにしようかな。森ゴーレムにすると動けるようになるかな。でも今更動ける自信がないな。それにこの森を覆えるような結界を張れるようになりたいから自分が大きくなった方が有利に働きそうだな。

 よし、賢王の木にしよう。進化しましょう。

(進化を開始します。)

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