第3章:見えてきたもの8

 その後、ゼルガの研究所はベアトリウスによって徹底調査が行われ、ルーカスに恋人のサユリがいた事と、そのサユリの服があった事が判明した。サユリがいたかどうかは匂いでしか判断できない事だが、多数の人間が連れ去らわれ人体実験をしていた事は明白で、サユリが殺されたという事実は否定しようがなかった。

 今回は表向きにはベアトリウス人による同胞への謝罪だったが、ゼルガの人体実験は被害者が不明のため、シグマ達ノーシュ人にも情報共有を求められシグマ達はそれを承諾した。

「……シグマと話をしてきた」

「ほう?名前はシグマというのか」

 マキナはシグマ達に大火事事件の調査の許可証を渡すべく、謁見の間に来ていた。他の者もいるが、言質に利用できるので都合がいい。

「喜んでいる場合か?やはりお前はらしく、故郷に思い入れがあるようだな。私達は先程役人に成り下がったとはいえ、軍人だったゼルガをこの手で処刑したんだぞ。国として」

「亡命した身だ、とっくに俺はベアトリウス人だよ。……ノーシュは捨てたんだから」

 ノーシュ人には話せないベアトリウス人としての本音が、ここでは好きに言える。だからこそマキナは、嫌な事がありつつもずっと仕事をしていた。

「それに、ゼルガに関しては元々疑惑があっただろう。我々軍人の中でも嫌われていたし、何を今更」

「その今更が起きるのがダメなんだろうが。私以外ろくに調査をしようとしなかったじゃないか、めんどくさがって。エドガーはお前と鍛錬ばかりしているし、ネールはここ数日ずっと城内で事務処理の毎日。王族ぐらい仕事してくれないと困る」

 こっちは列車破壊問題もしている。仕事を増やさないでもらいたいのだ。修行が一見強兵に意味があるが、エドガーはベリアルと一緒じゃないとあまりやろうとしない。ようするにわがままなのだ。そんなのに付き合う暇なんてないので、こういう言い方、接し方になる。大人として、エドガーみたいな奴を相手にしたいとは思わないのだ。なのに……。

「俺は最初から、調査したいならすれば?という立場だったぞ?」

「その言い方だと、口では許可していないから、後でいくらでも訂正できるだろう。私は書類に残して正式に許可を出せといっている。もちろんノーシュにその書類を見せて(渡して)、だ」

 こういうのは帝王直々に発行してくれないと意味がないのだ。それを理解しているだろうに、自分から動こうとはしない。うんざりするほど見てきたが、それでもマキナはそれを指摘し、怒るのを止めない。

「事務なんてしなくていいような黙認が続いているからって、肝心の証拠がないと後でいくらでも隠蔽できる事もわからないのか?まぁ、帝王自らそういう事をするんだったら、そりゃあゼルガもあんな事をするよな。そもそもゼルガを連れてきたのもギウル帝王、あなたのはずだ。なぜ責任を取ろうとしない?」

「……招き入れたのは事実だが、あいつは最初から怪しかったぞ。大規模にやっていい許可は一度も出していない」

「なら招き入れたのがそもそも間違いだった、という事じゃないか。どうせ経済のためだとかなんとか言われたんだろう?」

「……」

 ベアトリウスは現在人手不足の状況である。戦国時代の影響で、常に人を募集している。ゼルガは他の大陸から、ある日ふとやってきてベアトリウスのこの状況を知るなり自分の履歴を説明して軍人になった。のだが、この通りである。

「私は別に大火事事件の事に限って言ってるわけではない。国民が経済第一に考えているからって、我々軍人は仕事をしないのはおかしいだろう?その結果、国として負の部分が出たり、謝罪しなければいけない事が起きるのは避けたいはずだ。そんなに仕事をしたくないのか?」

「……」

 正論を言われて、ギウルは何も言い返せない。そう、このマキナという女は自分(帝王)が怖くないのである。

「私でよければ後でお手伝いをします。ですから今は怒りを鎮めてください」

「……」

「ふんっ」

 ネール以外に不満を言うのは日常茶飯事だった。だからこそ、変わらない他の奴らにいらつく。マキナはこの光景をいつまで見なきゃいけないんだといつも思っていた。

「昔の反映があるおかげで、外部から侵略されずに自由に経済出来てるんだから、そこは感謝しないとね。昔の貯金を食いつぶすような馬鹿な国じゃないでしょ、ベアトリウス帝国は」

 良い国でしょ、とネールが愛国心を見せる。

「俺は別にこの国がどうなろうと構わないけどな。俺の存在を知るまでまともに国民を救おうとしなかった奴らの事なんて、信用なんてできないし」

「「…… 」」

 エドガーは治安が悪いダグラスという町の出身である。そこで、なんとか生きていたら、ベリアルに会い、今に至っている。修行しているのは、一日も早く、普通の青年の状態から軍人のレベルにまで体を強化したいからだ。なのにサボりとか言われているから腹が立つ。しかしいつもマキナに正論を言われて、嫌々事務をこなしている。

「内部分裂を避けたかったら、その重い腰をあげてもらおうか」

「ジェイド」

「はい、すぐに終わらせます」

 ギウル帝王は自分の息子のジェイドに許可証を作る命令を出した。

「背中に火がつかないとどういう状況なのか理解できないのは、やはり外を見ていないからだろう。エドガーに鍛錬させているのも、数年前にジェイド王子に自由な外出許可を出したのも、結果だけを見れば正解だったようだ」

「そうだ、ベリアル師匠がいなかったら今頃この国は弱小軍部が運営する名ばかりのもろい帝国だった。わざわざ軍人になってくれたんだ、帝国はもっとベリアル師匠に感謝しろ!」

 ベリアルの一言に、よく言ってくれました!と加勢するエドガー。

「よく言う。ベリアルに関して言えば、ベリアルの存在がばれて困るのは、ベリアル自身とノーシュだぞ?俺はベリアルの過去を知ってる。それはエドガー、お前も同じだろうが。俺はこの事をノーシュに言ったらノーシュがどう動くのか、楽しみで仕方ないんだよ」

「はんっ、変に画策しやがって。俺にベリアル師匠を危険に晒した責任を負わせようたってそうはいかないぜ!こんな時代に、戦争しようってんならしてみせてみろよ。どうせ大した規模じゃないんだから」

「……」

 ベアトリウスはこんな状態だった。ギウルが帝王らしく偉そうな最もらしい指示を出して、皆が表向き従い、自由に動く。この不満の言い争いだけは、この中で一番良く仕事をしているマキナが、外によく出向いている事もあり一番表に出したくない事だった。やらかしている事よりも、やらかした事に対して責任を取らず責任転嫁ばかりしている今のこの光景を、守るべき同胞のベアトリウス人達に見せたくなかった。幻滅するだろうから。

「この国は変わらなければいけない部分がある。そのために私はあらゆる事をする。これから何が起きようと、覚悟はできてる。だから勝手にするがいい」

「これじゃ、私も私で準備したほうがよさそうね。私は自分に被害が及ばないならどうでもいいんだけど、念には念をいれとかないとね。急に事が起きたら嫌だし。それじゃ」

「……エドガー、俺達も行くぞ」

「はい、師匠!」

 マキナとネールがいつものように残った仕事を片付けるために謁見の間から出て行く。それを見届けた後、ベリアルとエドガーはまた外に修行しに出かけて行った。ゼルガが死んだので、残るのは王族のみとなる。

「やはり昔より、軍人が従順ではなくなっていますね……」

「だからこそお前だけは俺の言う事を聞いてくれないと困る。この国で民主化運動が起きたら、帝国でいる必要性が無くなる」

「わかってます。祖父はあまりにやりすぎた」

「……私が反省しなくても(できなくても)、お前は反省し(てもらわ)なければ。この国の後継者であり王子なのだから」

「……時代が違えば、私達も自由というものを楽しめていたのでしょうか……」

「……わからん。が、悪くはなさそうだ……」

 自分達だって、何もしていないわけじゃない。しかし、マキナ達軍人が有能で、自分達王族があまりする事がないのも事実だった。だからこそギウルは帝王ごっこを思う存分楽しんでいられている。ギウルとジェイドは、いつもこのように何かをしなければと思いつつ、しかし結果として何もできないまま、マキナ達の仕事の成果を心待ちにしていた。






「——とまあ、後始末はこんな感じだ」

「ご苦労」

 事件が完全に終了し、ゆっくり後始末をするのには三日ほどかかった。その間、シグマ達は少しでも情報収集しようとベアトリウスの他の町へ、マキナは残りの仕事に追われていた。

「それにしても本当、まさかだったわね。あんな奴が軍人やっていたなんて信じられないんだけど」

 ゼルガを役職にしたのはベアトリウスにとって黒歴史となる事だろう。

「……もう一度謝罪しておいた方が良いか?」

 マキナが申し訳なさそうにほほ笑む。

「ああ、ごめん、そういうわけじゃないんだけどさ。ただ、これが広く国民に伝わるとどうなるのかを考えると、あんた達には流石に少し同情しちゃってね……」

「大事なのは今後だ。もう亡くなったが、ゼルガを招き入れたのはギウル帝王だ。責任を取るというのなら彼にしてもらわないと困る。」

「まあ、責任取りそうにないわよね、あいつは。誘ったのも今とは状況が違うとか言いそうだし。ゼルガ自身もベアトリウスに何年もいたからね、言い訳としては上出来でしょ?」

 近くにいても、本当に知らない、という事はあるのだ。たとえほぼ確信犯のように見えていても。

「流石お嬢様、この国の事は知ってるんですね!」

「幼少期ぶりだけどね。久々に見たわ、あいつの顔。ホント帝王づらしてうざったい。まあ帝王なんだけど」

「大火事事件の事は正式に自由に調査して構わないと許可がおりた。これがその書類だ、受け取れ。犯人が見つかり捕まる事を願っている」

「どうも……」

 シグマはベアトリウス帝国内で通用する調査許可証を手に入れた。 もちろんレオネスク大火事事件のためにマキナに頼んでもらったものだ。これでベアトリウス内でどんな事をしても怪しい奴扱いはされなくなる。

「しっかしこれで終わりでええんかー?ベアトリウスの事はまあ気になるけど、被害者は黙らせて終わりなんて」

 マルクが気になる事を言う。

「何もされずに寝ていただけなんだ、何をしていたかなんて言わない方がいいだろ、お互いのために」

「信用されなくなってもか?」

「……元々あまり信用はされてない」

 ベアトリウス人は国の愛し方が他とは違う。誇りを持っているし、自分達で何とかするという気持ちが強い。だから、帝国制でもやっていけてるのだ。ただ、強い者が権力を握るべきだという、男性性が強く保守的な所がある。ベアトリウス人女性は、この価値観に影響を受け、女性だからという発言をあまりしなくなる。その結果、マキナのような女性でもこういう仕事をするのだ。

「用がないなら私はこれで立ち去るが……お前達はこれからどうするんだ?特にレバニアル、役目は無くなっただろう?」

「そういえば……」

 シグマがマキナの言葉に思い出したかのようにつぶやく。

「別にいい事ディスよ?普通の商売人に戻るだけディスし、この組織は最終的に解散するのが目的です。そりゃあ寂しい気持ちがないと言えば嘘になりマスが、会おうと思えば会えますしね。突然死するわけでもないんディスし」

「不吉な事を言うのぉ……。まぁ境遇を見ると言わないといけないか」

「まあ、確かにレバニアルはこれで解散よね。——皆ありがとう、おつかれ!あたしはこれで自由よ!あんた達も久しぶりに自由に生きて!」

「と、言われてもな……サユリの事があってから、ずっと犯人を追いかけてきたわけで、目的がなくなった身でな……」

「私はアリアお嬢様の世話を今後もしますよ!」

「それはやめて……」

「なんでですか!」

「あたし、割と一人でできるから。レバニアル創ったのもそうだし、束縛されるのも嫌。どうしてもって言うのなら、あたしのグッズでも作ってれば?そしたら出来が良かったらたまに買うわ」

「そ、そうですか……。そうおっしゃるのなら仕方ない……。なら、ファンクラブを作って待ってますね!案はたくさんあるんです、ブロマイドとかまくらとか……」

「あんたあたしをどうするつもりよ……」

 レバニアルの人達は、ようやく事が終わって、すがすがしい気持ちだった。

「あ、あのっ!」

 それが、シグマを動かした。自分もこの件が終わったら、ああいう気持ちになりたいと思ったから。

「ルーカスさん、ぜひ僕達の大火事事件を手伝ってくれませんか!?」

「……」

「手伝う?……」

「ベアトリウス人だという事や、情報収集能力、さらに武力で実力行使と、調査をするのに必要不可欠な能力を持っていると僕は思いました!」

「僕も両親と幼馴染のシャラが亡くなり、どうしていいか途方に暮れていたのをノーシュに保護されて今に至っています。サユリさんの事は可哀そうでしたが……。だからこそお互い正直に色々言い合えるというか、良い先輩になってくれそうというか……。ルーカスさんなら心強い協力者だと思うんですよ!」

「既にわいという協力者がおるんやけどな」

「あんたは自分で関わって来たでしょ……」

「そうなんやけど」

 シグマにとって、ルーカス(ついでにアリアも)は、同じ大切な人を亡くした、年上という事もあり、大火事事件の再調査の協力に誘いやすい相手であった。もちろんベアトリウス人だからというのもある。引き入れたくなる存在だった。ゆえに、シグマがルーカスを誘うのは当然だった。

「それで……ルーカスさん、僕の誘いを……」

「——ああ、いいぞ」

「いいの?」

「どうしてですか?」

 シグマ達ノーシュグループが首をかしげる。

「仕事が無くなって困っていた所をわざわざ仕事をくれるんだから断る理由なんてないさ。それにはっぱふっかけただけなのにやたら好感がいいらしいしな」

「……」

「少なくとも俺が関わる事でベアトリウス人にも味方がいるのは調査に良い影響を及ぼすだろうからな。俺はこれをなにかの縁だと思う事にするよ」

「よ、良かった……」

 シグマは頭の片隅にあった拒否が杞憂に終わって安堵した。


「——それならあたしもその調査に協力してあげるわ!」


「え?アリアさん、も……?」

 シグマとルーカスの会話を聞いて、思わず手を挙げたのが一人、アリア。姉貴肌が性分が出たのか、やけにのりきだった。

「あたしも暇だからね。このまま昔のような生活もそれはそれでありだけど、どうせなら刺激が良い生活を送りたいじゃない?大火事事件が無事解決すれば、それこそハッピーエンドでチャンチャンって良い感じに別れが言えるじゃない。マイニィちゃんっていう同じお嬢様仲間もいる事だし、あたしも一緒にいた方が良いでしょ、間違いなく」

「だそうですけど?」

「……も、もちろんアリアさんも大歓迎だよ!調査はこれからだし、今は人は多い方が良いからね!」

 シグマは大歓迎した。

「んじゃ、決まりやな。アリアとルーカスは大火事事件が終わるまで今後も一緒に行動や!」

「これならいよいよ私のような世話役は必要じゃないですか……。まさか世話役がいらない貴族がいたとは……不覚ですっ!」

 ファルペはせっかくアリアのメイドになって失った使用人ポジションを獲得したのに、レバニアルが解散して一般人に戻された事に頭を抱えていた。一緒に行動しようと思えばできるけど、必要ないから再調査には来るな、そう断言されたに等しかったから。

「ドンマイ、ファルペ」

 その様子を見て、ディスカーがそっと肩に手を置いた。

「話はついたか?では失礼するぞ。お前達には本当に世話になった、感謝している」

「(わ、笑った……)」

「(これは珍しいものが見れましたねぇ……)」

 シグマ達は、マキナが城に戻っていくのを見届けた。



 そして。

「これからよろしくな」

「はい、こちらこそ!」

「こういうのってわくわくするわよね。だって仲間が増えるのよ?今から楽しみだわ、調査するのが」

「ファルペさんとディスカーさんとゲロニカさんはこれでお別れですけど……。無事解決できたから良いですよね!」

「協力関係は継続ディスよ。ただ今は必要ないディス。数が多ければ多いほど良かったレバニアル時代とは違ってベアトリウスの事が知りたいなら調査に何人もいりまセンから」

「ではな。シグマ、わしは応援しとるぞ」

「はい、ゲロニカさんありがとう。あなた方のような善良な市民のおかげで、楽に進んでます」

 これは本当だった。サンバニラで起きた事件は、シグマとメイにとって騎士になったからやらなければならない仕事だったが、一人の人間としてはできればやりたくない事だった。わざわざ命令されてまで追っている大火事事件の犯人と違って、誰でもできる事だから。かといって、見捨てるわけにもいかない。今後も、彼のような人に助けられることはあるだろう。本当にあの時はありがたかった。

「じゃあ、少しここで休憩しましょうか。アギスバベルでの調査はしたけど、他の町も同じでいいのか多少の議論はしないと」

「そうね、今までどういう風にしてきたのか、ノーシュの歴史と共に教えてちょうだい。ベアトリウスで調査するなら絶対に知っておいた方が後々良いから」

「まずは誰かが隠れているかどうかから始めた方が良いだろう。この国でいったいどれだけの人が亡命しているのか、なんて、俺も調べてなんかいない」

「(前へと進もうそうしなければ……!)」

「(……やっぱりシグマさんだけが異常に熱意をもって調査をしようとしている。こうなるまでに何があったんだろう……。犯人はおそらくゼルガみたいな人じゃないでしょう。やってそれで終わりなわけがないんですから……)」

「(まさかわい以外に協力者が現れるとは思わなかったで。でもええんや、きな臭ければ臭いほど情報屋がいる意味があんねん!最後まできちんと見届けるで!)」

「(シグマの事はあたしが守る。だからこそ一人じゃなく二人で旅に出たんだから……。そうでしょ、セレナ……)」

 酒場に向かいながら、それぞれ思う。一人は心配、一人は期待。ベアトリウスにたどり着くまで、ちょっとしたいざこざがあったが、再調査はようやく、ここから本格的に始まる。これはノーシュにとっては覚悟を、ベアトリウスにとってはどうかほっとするものであってほしいという動揺を意味していた。

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