デジタルオンチーマンシリーズ『デジタル防衛長官』

やましん(テンパー)

『デジタル防衛長官』

 このシリーズは、ギャグです。標題用語に問題がありますが、やましんは『デジタルの意味がわからない』、というあくまでも個人的な意味です。







 ジポン政府は、デジタル防衛保障庁を立ち上げました。


 長官以下、25忠の、少数精鋭です。


 かれらは、長官と、次官、事務局長以外は、みな、第三平行宇宙『平和星団』から、派遣契約でやってきた、スーパーデジタルマンたちです。


 どちらかとうと、人類に近い系統でした。


 仕事は、激務です。


 『びろー、びろー、びろー、デジタル攻撃発生。びろー、びろー❗』


 『第一部隊、屋上に集結。』


 『じゅわ。』


 第一部隊の四人は、宇宙エレベーターで、二万メートル上空にあがります。


 ちょっと、よく、揺れます。


 そうして、デジタルレスキュー光線を、額から地球上に向けて発射しました。


 政府が承認していない、不法デジタル信号は、解凍され、蒸発します。


 『やったぞ。任務完了。』


 かれらは、地上に帰り、出前で、ご近所の『ふじさん寿司』とか、『高級波止場ラーメン』等を食します。


 たまには、仲間同士で、食堂街に出掛けます。


 お気に入りは、『おばさん食堂』です。


 定食は、なんでも、大変に美味しいです。


 『おばさん、チキンラーメン定食。』


 スーデジブルーが言いました。


 『あたいは、卵とじ定食の大。』


 スーデジピンクです。


 『おら、焼そば定食だんべ。』


 スーデジブラウンです。


 『あいよ。先払いね。おっしゃ。データ正常確認。』


 おばさんです。


 『まあ、それにしても、この星のデジタル戦争は、終わりませんね。』


 スーデジピンクです。


 『おかげで、おいらたちは、仕事がある。母星でら、デジタル信号とから、十万年前には、てっきり、つかわなくなったべな。』


 スーデジブラウンです。


 『やがて、重力波になったからね。それも、すでに、時代遅れ。いまは、この星の言う、無制限ダークマター通信が普通。』


 スーデジブルーです。


 『あたまから、手が出るくらい欲しがってるけどな。』


 スーデジピンクです。


 『まあ、人類がいたら、独自に開発したかもしれないが、絶滅しちゃ、仕方がない。』


 『宇宙エレベーターも、整備不良だし。相当、ガタガタしてるな。』


 スーデジブルーです。


 『んだ。地球人類の後継者が、はだかでばねずみさんだったのは、いまから思えば、当然だったね。非常に、優れた生き物だね。おばさんは、たいへん、失礼ながら、人類の血が混じってるとか。』


 おばさんが言いました。


 『まね。人類は、はだかでばの秘密が知りたくて、いろいろやったみたいだね。その子孫さね。ちょっと、エイリアン。ほほほ。』


 おばさんは、でっかい歯を出して笑った。


 そこに、がら、と、ドアを開けて入ってきたのは、女王、兼、防衛長官だった。


 『あっ。長官どの。どぞ。』


 スーデジピンクです。


 『あ、あ、あ。仕事離れたら、関係なしよ。座って、座って。』


 『らっしゃい。』


 『おばさん、元気?』


 『あたりまえさ。この長官さんは、親戚グループの女王なんだ。強いだろ?』


 『いやあ。強いですね。やはり、人類混じってますか?』


 スーデジブルーです。


 『まあ、ちょっとだけね。』


 『核戦争しない分、地球は平和になったんだよ。』


 おばさんが、しみじみと、言いました。


 『ま、人類の核戦争のおかげで、我々は進歩したがね。おばさん、モーツァルト、27番、聞かせて。』


 長官さんが、リクエストした。


 モーツァルトさんなどだけは、不滅である。


 

 食堂の夜は、静かに更けて行くのである。




 


         🐀 


 


 

 


 


 



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デジタルオンチーマンシリーズ『デジタル防衛長官』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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