死神と踊る前夜

第53話 3国そろい踏み

ロメ「誰？…っていうか…」

ロメ（この子と一緒のところにいたくない…この雰囲気…以前もどこかで？）

娘の学校でのことである。

だがそれ以上に…

タコ＋亀「…」

孔雀「…」

合成獣（キメラ）組が怯えていた。

モーテ「思ったよりいい勘してるなあ。合成獣（キメラ）の2匹は分かるけど、そっちの人もやるね」

後ろにいる男の方にも軽く殺気を向ける…

ロメ「！」

モーテ「おっ」

その瞬間、女の方が斬りかかってきた。恐怖を押さえつけたか…

ロメ「何なんだ！？」

モーテ「いいね…あいつとはどういう関係？」

ロメ「そんなのどうだっていい。戦争の邪魔。それとも君はノナイウの兵？」

モーテ「違う違う。戦争ねえ…」

周りはまだ多くの兵が戦っている。

モーテ「少し落ち着かせようか…」

ロメ「！！！！！！待て！」

モーテ「黒菊」

ロメ「っつ！？」

ロメをあしらう。

モーテ「魂×3（スリーソウル）－斬撃（スラッシュ）」

戦場を一閃、多くの兵が吹き飛んだ。そしてざっくりとだが斬撃（スラッシュ）で戦場が2つに、ノナイウ側とインジオ側に別れた。

ダル「一瞬で戦場を…」

ロメ「戦争を…止めた…」

モーテ「良し…いいかな？」

孔雀「！」

孔雀が羽を広げる。うっ…妙に頭がくらっと…幻覚？

タコ＋亀「ナイス」

モーテ「黒百合」

タコ＋亀「！？」

なるほど…孔雀の羽を見たら幻覚、魔力も出ててそれに当てられても幻覚。これは理不尽だ。誰か気付かせてくれるやつがいるか、最初から魔力で身を守るか、勘を研ぎ澄ませるかくらいしか抵抗策がない。

モーテ「厄介だから少し抑えるね。雷（サンダー）」

孔雀の合成獣（キメラ）を気絶させる。この幻覚を振り回されるのは困る。

タコ＋亀「なっ！？」

ロメ「簡単に…」

モーテ「色々聞きたいけど…この戦争は何が原因？」

ロメ「ノナイウが攻めてきて…」

タコ＋亀「こっちの勢力が整ったから」

これはノナイウ側に問題がありそうだな。

モーテ「なるほどね…次。ノナイウには君たちみたいな合成獣（キメラ）がまだいるの？」

タコ＋亀「話すとでも？」

モーテ「話さない選択肢があるとでも？」

孔雀の合成獣（キメラ）に剣を突き付ける。

タコ＋亀「…少なくとも1人は成功体が」

このレベルがもう1匹…！6年の間でかなり技術は進んだとみていいな。

モーテ「ふむ…じゃあ次、そこの女性の剣士と後ろの指揮官はどういう関係？」

ロメ「は？」

ダル「んん？」

ロメ（全然趣旨が違う…何その質問？答えていいの？てかそこそこ有名…）

ダル「夫婦です」

モーテ「ああ…なるほど」

ロメ（何の納得！？）

周りの兵士もどんどんこっちに集まってきた。先ほどの1撃で両者戸惑っているらしい。

「ロメ大将！一体さっきのは…」

ロメ「ちょっと部外者が…」

モーテ「聞きたいことがあっただけだよ」

まあ別にこっからどうしようがこいつらの勝手だし…このまま…

ロメ「じゃあ私も聞きたいことがあるんだけど…」

モーテ「？？」

ロメ「君…何年か前にうちの国に来たことない？」

モーテ「ある」

ロメ「…その時、何人か殺した？」

モーテ「もちろん」

ロメ「！？詫びれもなく…」

モーテ「今日何百人も殺してるくせに」

ロメ「このクソガキ…じゃあその殺した中にハンターはいた？」

モーテ「ハンター？」

ロメ「少し強いやつはいなかった？」

モーテ「？覚えてないな…今まで何人殺したと…」

ダル（邪悪の化身だな。ロメの質問の意図は…犯人が分からなかった連続強盗殺人の件か）

ロメ「じゃあうちの国に来たの何年前かわからない？」

モーテ「６～７年前じゃない？」

ロメ、ダル「「！！？？」」

ロメ「ちょっと君には話聞かないとだね…捕まってもらっても？」

モーテ「正気？」

ロメ（うわ、圧やば…化け物…）

モーテ「！？」

これは…

モーテ「この戦争って長く続いてる？」

タコ＋亀「そんな長いか？」

ダル「期間はそこまでだぞ？」

モーテ「戦力は？」

ロメ「結構どっちも削れてると思う…」

モーテ「なるほど…満を持したのか…」

ロメ「なにを…」

ダル「！？ロメ！新しい謎の勢力が！！」

ロメ「？？ノナイウの援軍！？」

タコ＋亀「そんな予定あったっけ？」

モーテ「いや、デューエだね…」

「「「！？？」」」

モーテ「さて…どうしたものかね…」

このままこの場をおさらば…のつもりだったのだが思わぬ方向にごちゃごちゃしてきた。逃げてもいいのだが。デューエには気になるやつがいる。

演奏会の時のやつもいるだろう。

別に無理をする必要はないか。逃げよう。

モーテ「黒菊」

ソノ「音縛（サウンドチェイン）」

体が硬直した！？

ソノ「音的に休戦してるようだったから偵察に来てみれば…なんで君がいるの？」

モーテ「やっぱ来てたか…」

ロメ「ソノ大将…」

ソノ「久しぶりですロメ大将と…ダル中将」

単身でこの戦場のど真ん中に来たのか…かなりの自信だ…

モーテ「で…この状況はどうする？」

ソノ「君次第じゃない？北の方に行こうとしてたでしょ？どこの国の人なの？インジオ、カラム？帝国？ソリト？」

流石に洞察力もある。というよりほとんど城に来たものを皆殺しにしてるから全然しられてないのか？

ソノ「いや…この際だからストレートに聞くよ。カステを滅ぼしたのは君？」

ロメ、ダル「「！！！！！？？？？？」」

ソノ「カラムの兵が大敗した時の情報では若干7～８歳ほどの黒い剣を持った子供。カラムに入り込んでる暗部がそんな情報を持ってきてた。演奏会で会った後に暗部が僕の情報と合わせて、もしかしたらカステの子かもってことだけ伝えてくれたんだ。状況が状況で捕まえようとはできなかったけど」

これはばれてるな。全滅させるべきだったか？しかし…流石に大軍となると難しい。

モーテ「は～こういうつもりじゃなかったんだけどなあ…」

俺はゼーレを構える。

モーテ「流石に少しは暴れないとね」

――あとがき――

2章が一気に山場に突入！！

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