第47話 竜の合成獣
モーテ「黒菊」
皮膚が硬い。ゴリラってそういうものだっけ?
何はともあれ、斬ったものの致命傷には至ってない。
「
流石に研究者たちも落ち着いたのか攻撃してきた。
モーテ「魔法だけだ。戦い慣れてない。黒蘭」
相手にならない。だが情報用に1人くらいは残したい…
ゴリラの
こいつは失敗作だ。なら…
モーテ「
首を跳ね飛ばした。理性の無い
モーテ「おい」
そこら辺でうずくまっている研究者に声をかける。
「はい…」
モーテ「案内しろ。成功例はいないのか?」
「…いません」
モーテ「いるな」
流石に不自然な間だ。
「…」
モーテ「じゃあ勝手に漁るぞ」
怯えた研究者もつれて研究所を見渡す。
誘拐をしてまで進めているということは成功例もいるからこそだと思ったのだが…見回してもあまり成功例らしいものが見当たらない。連れている研究者以外を気絶させながら進むと最深部に一際厳重な部屋を見つけた。
「そこはダメ!」
研究者が慌てたように叫んだ。
モーテ「ダメって言われて退くわけないでしょ。でもこの厳重さ…制御できてないのか?」
厳重すぎる。力づくでもいいが地下の研究室が保つか分からない。
モーテ「どうやって開けるんだ?」
「開けちゃだめだ」
モーテ「状況わかってねえのか?開けろ」
「嫌だ…」
モーテ「はあ…じゃあお前を殺して次の気絶してる誰かに開かせる」
「っ!?」
モーテ「早く」
「~~~~はい…」
脅した研究者が魔法陣を展開。かなり複雑な紋様だ…これを覚えていないと開けられないということか…面白いな…
「はい…」
開けた瞬間、研究者のやつは逃げるように俺の後ろに回った。
ガアアアアアアアア!!!!!
爪!?
モーテ「黒菊」
躱したが後ろにいた研究者のやつが餌食になった。
モーテ「あっまだ聞きたいことが…まあいいか」
最深部の部屋から出てきたのは…
モーテ「竜?と人か?」
竜に特徴的な爪や頭部、羽、尻尾があるが全体のフォルムは人間に似ている。サイズも人間。
モーテ「よく竜を捕まえたな…」
殺されかけた思い出がある分、竜の強さは骨身に染みている。まさかこんな研究に使っているとは思わなかった。それと同時にさっきのゴリラと合わせて気づいたことがあった。
モーテ「ここの目的は人との
暴れまわり殺しに来る竜の
モーテ「黒菊、黒百合」
かなりの猛攻。黒菊で体をぶらし、躱しながら黒百合で受けながら相手をする。思ったより強い。何より…
モーテ「黒菊」
斬り込めない。さっきのゴリラなんかより遥かに硬い。こりゃ封印するわ。
モーテ「できれば調べたいんだが…」
暴れまわっている。元の竜もこんなじゃなくないか?なぜこんな凶暴に?
とにもかくにも暴れまわるのは止めてもらわねば…だって…
モーテ「研究室もちゃんと調べれてないんだ!壊すんじゃねえ!!」
竜の振り回す爪を受ける。重い、鋭い、早い…が…
グリレットやプーゴほどじゃない。
モーテ「黒百合」
弾き返した。
モーテ「黒蘭」
斬撃を連続で斬り込んでみるが…やはり意味がない。硬さまで凝縮されてる?
竜の
そのまま大きな火の玉が飛んできた。
モーテ「火も吐けるのか、
魔法で相殺。思ったよりハイクオリティな
来る…尻尾!
躱すが…とんでもない威力。ハンマーか?
もう解剖でどうせ殺すし…いいか?このまま暴れられる方がやばい。疲れる様子もない。
モーテ「
首の部分に叩き込む。浅いが傷はついた。
後は…
モーテ「黒百合」
攻撃を受け
モーテ「黒菊」
足を払って倒す。そして…
モーテ「
斬った首を掴みそこから
人の形に近いおかげて人と同じように殺せるな。まあ…
モーテ「ギリ死んでないね。いやまあ、もういつでも殺せるし痙攣してるけど」
生命力もすごい。確かに成功例と言ってもいいかもしれない。
理性はないが。
さてと、気絶させてた研究者もほとんど起きてしまった。流石に暴れすぎたな。
暴れたのはあいつだけど。
モーテ「研究のデータ全部持ってこい」
研究者たちに命じる。
「そっそれは…」
モーテ「ん?」
「わかりました…」
物分かりがいい。
モーテ「じゃあ、こっちはこっちで解剖と行きます…」
そこで気づいた。人が集まってきている。
建物ごと壊したのは失敗だったか?騒ぎになったな。
仕方ない…
「あの…?」
モーテ「今ある分だけでいいから」
データが来た。こっちを
モーテ「
良し逃げるか。
――あとがき――
気づいたでしょうか?魂使うのが減ってますね。素の実力が付いてます。
修羅場くぐった化け物が1年近く準備して鍛えてますから。
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