第45話 無関心
モーテ「さてと…」
明るくなって人通りが増えてきた。ハイムの復興はまだまだだが他の都市はしっかり機能しているらしい。わざわざ出てきたからには現場しかわからない経験をしたいのだが…逆に俺くらいの子供は普通何をしているものなのだろう?学校の存在は知っているが…通ったことはない。折角だから行ってみたい。
モーテ「よっほっと。無警戒だなあ」
あっさり侵入できてしまった。子供が朝からぞろぞろと入っていったので恐らく間違ってないだろう。
軽く授業を覗こう。気配消して…こっそり聞き耳を立てる。だが…
モーテ「簡単なことを長々と…つまらない…」
大体のことは知ってることだった。
モーテ「アッ外…剣振ってる」
俺より少し年上だろうか?でも…ただ振ってるだけだなあれ。
モーテ「思ったより遥かにつまらないなあ…」
知らないことを知るために外に出てきたがためかなりがっかり…いや、他のところも行こう。まだ見て回るところはいっぱいある。
俺は学校を後にした。
ちなみにモーテが学校を離れた数時間後…
???「あら?今日鳥の死体でも見つかった?」
「そんなことないよ。どうしたのお母さん?」
???「いや…ちょっとね」
先生「アッ、ロメさん。どうしたました?」
ロメ「今日何か変わったことありませんでした?」
先生「?特になにもないですよ?」
ロメ「そうですか…今日もありがとうございました」
先生「いえ、お迎えご苦労様です」
「ばいばい~」
ロメ「さようならでしょ」
「は~い、さようなら~」
先生「さようなら~」
ロメ(気のせい…なわけはない。私がこの死臭を間違えるわけがない。しばらく送り迎えかな)
そして事件は起こる、いや、起こっていたのだがそれが明るみになる。
モーテがインジオ国に来て1週間以上経ったころ、あるニュースが新聞に載った。
ロメ「1週間連続で強盗殺人?」
そんなニュースがインジオ国を騒がせていた。何より問題なのは家が物色されていた跡があること。皆殺しであること。そして…犯人が手練れだろうと考えられることである。
ロメ「まあ死体見たら力量はそれなりにわかるけど…この前の学校の感じもだけど…すこしきな臭くなってきたかなあ」
???「まあうちは大丈夫だよ。僕もいるし」
ロメ「そうね…頼りにしてるわ」
???「大将に言われるか」
ロメ「その大将の夫でしょ、ダル中将」
ダル「軍だと部下扱いする癖に」
ロメ「頼れる副官がいて何よりですよ。でも子供の送り迎えもだし、1人は家にいた方が良さそうねこのニュース的に」
ダル「そうだね。今日は僕が非番だから任せて」
ロメ「わかった。私はそろそろ行ってくるわ」
ダル「うん、気を付けて」
軍の方に行くとかなり騒がしくしていた。
ロメ「どうしたの?」
「「「「「「「ロメ大将!!!」」」」」」」
この反応を見てわかった。
ああ…この騒動の原因は私だな…でも何が?
「今、ニュースになってる連続強盗殺人についてロメさんの話を伺いたいと…」
ロメ「!?どういうこと?」
「ニュースでは出てなかったですが…襲われた1人がいわゆるハンターで…」
ロメ「!」
ハンター…。一応軍人だけど特別枠。私たちをは違い人間以外を相手取ることが多く、山や森での行方不明者の捜査等にも駆り出される軍人…。そういう人は総じて武器をいつでも、寝てる時ですら身に付けていることが多い。そして当然、戦闘力も備える。
「そのハンターのナイフが壁に突き刺さってたんです」
ロメ「なるほど…」
「そして…そのハンターの死体はとても綺麗に一太刀で首が跳ね飛ばされていました」
完全に理解した。
ハンターのナイフが壁に突き刺さっていたのは侵入者に対してハンターが迎撃したってこと。不意打ちに対して反応したという事実。それでもあっさり殺された。しかもナイフは躱されてる。狭い室内で躱したのか…すごいな。私なら弾いてしまうか?
それに加えて一太刀で首を跳ね飛ばすほどの剣の腕。ハンター相手にそんな芸当できるとなると…そういない。私が候補の筆頭になるのも無理はない。
ロメ「私が疑われてるのか。話を聞きたいなんて建前だね」
「はい…」
ロメ「わかった。少し離れるけど大丈夫だね?」
「大丈夫です」
不安そうな部下たちの顔。
ロメ「大丈夫だよ」
笑顔で声をかけた。少しは落ち着いてくれたかな?
それより…思ったより厄介な話になってきた。私じゃないから解決…じゃない。そんなやつがうろついてる方がよっぼど問題だ。
と思っていたんだけどね…
この強盗殺人は10日間ほど続き…そして…ぱったりと止まった。
その理由は…
モーテ「ノナイウ国到着~。なんか大国だけど…微妙に空気がすさんでるかな?」
――あとがき――
新キャラも出していくスタイル。そろそろキャラ数多くて覚え辛くなってきた?
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