第38話 領域
モーテ「かはっ…」
完全にダメな攻撃を食らった…クソ…
モーテ「
即死だな。
人間を相手にしていて意外だったことがある。人間相手の時はこういった偶然や万が一が結構起こる。
たまたま死ななかった。たまたま死んだ。森での…野生での生活でもないわけじゃないが明らかに頻度が多い。それは恐らく…
すべての人が考え、感情を持っているからだろうな…そこが複雑に交わるから読めないことが多い。命のやり取りにおいては動物の方がシステマチックだったりする…
狩るために生きるために最適化されてる。あの美しさが人間にはない。歪む。
いや…
モーテ「あの老人は人間的に最適化されてるんだろうな…」
モーテ「さて…早いな。もう来た」
城の感知に引っかかった。迷わず入ってくる。
モーテ「狩る側はこっちだ」
俺は出迎えに行った。
アンジ「あら?てっきり後ろを取ってくると思ってたけど正面に出てくるんだ」
モーテ「どの口が言う。後ろに
アンジ「大した勘ねえ…」
オンブ(怪我が治ってる…致命傷だったはずだ…ゼアの言う通り即死じゃないといけないっぽいな)
アンジ「なんで君は私たちを殺そうとするのかな?」
モーテ「先に殺しに来たのはそっちでは?」
アンジ「あはは。間違いない。言い方変えるわ」
お喋りな奴だな…
アンジ「君…カステを滅ぼし、他の兵もほぼすべて殺してるのはなぜ?」
なんでそんなこと聞くんだ?でも強いて言うなら…
モーテ「…栄養補給?」
アンジ「…わかった。
モーテ「
アンジ「森に帰りな化け物。お前は人間世界にいちゃいけない」
モーテ「俺の世界にするんだよここから。入ってくるな」
ロッティ「
モーテ「黒菊」
オンブ「!?」
老人が斜め後ろから狙ってきたので黒菊で躱してカウンターを合わせたのだが流石に躱してきた。やっぱこの人は無駄がない感じが良いな。森を思い出す。
モーテ「黒百合」
アンジ「怖がらないね…さっきお腹貫いたって言うのに」
ロッティ「並のメンタルなわけはないですけどトラウマくらいになってくれてもいいのに」
アンジ「とりあえず…できたから。
ん?魔力の空間?なんだこれ…
オンブ「
モーテ「
モーテ「黒菊」
体をぶらす。ギリギリ躱せた。掠ってもアウトな気がしている。神経を張り巡らせる…
オンブ「お~助かるな。
ロッティ「だね」
アンジ「ふふん。対策は考えてきたからね」
ゼア「つい昨日作り上げた魔法ですよね…」
城の中のメリットが一つ消されたことになる…ていうか…感知も死んでるか?これ。どうなってんだ?
モーテ「まずこの空間を壊す!!
「「「「!?」」」」
流石についででは斬れない。全員躱すか…でも
モーテ「
向かう先はゼア。弱いやつを狙って殺して隙を作る。常套手段だ。
ロッティ「こら」
モーテ「黒百合」
問題ない。
ゼア「舐めすぎ、モーテ君」
ありゃりゃ…?逆にこっちが殺されかけた。
モーテ「
仕方なくゼアを吹き飛ばし距離を取る。追撃…は出来なそう。
アンジ「
ゼア「
う~ん。
モーテ「あれ?」
アンジ「かかった。
モーテ「
また攻撃を少し受けた…どうなってる?
オンブ「
モーテ「
感知もまだ死んだままか…
あっ分かった。
モーテ「なるほどな…1人殺せば話変わるなら…」
1人を孤立させるっていうのもありか…?どこかで区切れば…1対1になる。
モーテ「大改造しようか。
オンブ「ん?」
ゼア「は?」
アンジ「これは…」
ロッティ「オンブさん!!」
城の構造を少し変えてオンブと呼ばれた老人と俺だけの部屋にする。
オンブ「俺一人ならってことか…舐められたな」
モーテ「違う違う。ここで出し惜しみはしない。
オンブ「っつ!!?」
モーテ「
オンブ「
モーテ「
畳みかける。押しつぶしにかかる。
オンブ「視界から逃げる隙すら…」
モーテ「黒菊」
派手な魔法に気を逸らして最後は霊剣術で殺す。
モーテ「そろそろ他のやつらも来るな…
オンブの死体を操る。
俺は知っている。
死は連鎖する。
――あとがき――
オンブさん…
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