第32話 力の流れ、ポイント

覚悟を決めるしかないか…


モーテ「魂×2トゥーソウル感覚強化センスバフ魂×2トゥーソウル超音波エコー


一気に城の敷地内から飛び出す。


アルソ「おっ近づいてくる?アロー


全力で躱しながら走る。

時には建物で射線を切って…


モーテ「っつ!?」


だが目の前をアローが建物を貫通して通ってきた。

しかもまだ感知に反応がある。上!?


モーテ「クソ、魂×4フォーソウルシールド


頭上をシールドで防ぐ。

魂×4フォーソウルでもひびが入る。威力高いな。


モーテ「曲射、壁抜き、先読み…マジで強い」


しかもこの間にも敵は距離を取る。


モーテ「くそ、マジかしんどい」


そしてアローの対応に追われたところで…

きた、超長距離から…



モーテ「魂×5ファイブソウル付与エンチャント


飛んできた狙撃スナイプを剣への付与エンチャントとさらに体の回転で何とか狙撃スナイプを逸らした。


アルソ、ロッティ「「上手い」」


いくら攻撃を捌けても距離を詰めれなければじり貧だ。というか今も結構、魂をガンガン使いながらだ。沢山ストックがあるとはいえ無限じゃない。


モーテ「また狙撃スナイプ!?」


しかし狙いが違う、俺が乗っていた建物を狙った攻撃…足場が…


アルソ「私がとどめ役ね」


アローが息つく間もなく飛んできた。頭、心臓、両足の4か所同時攻撃…えげつな。


モーテ「魂×1ワンソウルウィング


急上昇して何とか躱す。でもこれはあまり良くない。


ドンッドンッ


モーテ「クソ…」


やはり飛ぶと的になる…狙撃スナイプウィングが撃ち抜かれた。照準を合わせるのもあり得ない位早い…


モーテ「ふう…俺の力ではあの距離に攻撃する手段がない。でも相手の力をそのまま跳ね返すことが出来たら?」




――グリレット「消し飛べ!!」


シールド


悪あがきでシールドも使う。

そんなものすぐ割られたが…

潰される!そう思った瞬間…




あの時…明らかに力負けしていたのになぜか弾けた。

理屈はわからない。でも…もしそのまま弾き返せれば…


モーテ「魂×10テンソウル付与エンチャント


剣に付与エンチャントをかける。

ただ受けるんじゃなく弾き返す。


アルソ「何する気かな?剣が届くような距離じゃないでしょ。アロー


来た、4,5…6本。5本避けるが最後の1本だけは…


モーテ「剣で受ける!!」


おっも!


モーテ「ふん!」


結局力任せに逸らしただけ。

こうじゃない…


アルソ「ん?全部避けれたよね?わざわざ受け太刀しなくても良かったんじゃ?でも…念を入れて…」


またアローが飛んでくる…20本!?

飛ばしてくるな!

これは捌くだけで…しんどい…弾き返すことに集中できな…


轟音が響く。

狙撃スナイプ…!!


モーテ「ふんん!」


ギリ受けれた…弾けるか…


モーテ「!?」


途端に寒気がした。左足を上げる。その瞬間、さっきまで左足が置いてあった地面が吹き飛んだ。

流石に背筋が凍る。凍ってる場合じゃない。左足上げたせいでバランス…


アルソ「アロー


追い打ちが来る。


モーテ「受け流す!」


片足だけなのを利用して回転、狙撃スナイプをいなして…

アローはやばい…体勢悪い…


アルソ「へえ…」


ギリギリで受けれたが…押し込まれる…

握力も…しんどい…


モーテ「ああ!」


後ろにひっくり返りながら…弾いた。

弾けた?


アルソ「うわ、粘るなあ」


モーテ「はあ、はあ、ふうううぅぅ」


弾けた…前に飛ばせた。これを相手の威力をそのまま弾き返すことが出来たら…


モーテ「良し…」


何か掴んだ気がする。


アルソ「アロー


猛攻が止まらない。冷静に、無理なものは躱す。狙いを定めて…


モーテ「剣で受ける」


この時少しだけ引く、威力を吸収するイメージで…そしてその引いた分の反動で…


モーテ「!!?」


だがアローは剣を滑り俺の肩を貫いた。


モーテ「っ!!?」


これはヤバい…力が入らない…

がっつりいった…


アルソ「やっとぼろを出したかな?」


ロッティ「粘ったほうでしょ」


アルソ「仕留める。アロー


ロッティ「うん」


攻撃がさらに強まった…底が知れなすぎる…

致命傷は避けてるがもうかなり攻撃が掠めるようになってきた。血もかなり出てる…


モーテ「ここまでか…」


魂をかなり使うが転移ワープで城まで逃げれば…命は助かる。

生きることが最優先だ。仕方ない…


ロッティ「狙撃スナイプ



音がしなかった。

本当にしなかったんだ。目の前に突然、魔力の弾が現れた。

グリレットとの時と一緒。まさに構えたゼーレ。

次の瞬間、遠くにある建物がはじけ飛んだ。


ロッティ「は?」


アルソ「何が…」


ゼア「????」


モーテ「え?」


まじで無意識だった。でも今できた?なんで?


ロッティ「…」


アルソ「これは…」


ゼア「二人とも…?」


ロッティ「ゼアちゃんは見たことないよね。私たちの訓練」


ゼア「昔なら…」


ロッティ「違う、今の訓練」


ゼア「そりゃカラムにいましたから…」


ロッティ「うん、私たちって最近はお互いに撃ったものを相殺し合う訓練してるんだけどね」


ゼア「…バカな訓練ですね:


ロッティ「あとでデコピンね。その時もたまに起こるの。威力で大きく勝ってるわけないのに相殺どころか突き抜けていく時。死にかけたし殺しかけた」


ゼア「つまり?」


ロッティ「理屈は知らないけど、そういうポイントがあるってこと。力の流れ?みたいな。今、あの子がやったのはそれだった」


ゼア「たまたまじゃ?」


ロッティ「普通に考えたらね。でも…付与エンチャントで私たちを迎え撃とうとしたし…狙ってたかも…もしかしたら過去に経験があるのかもね…この不思議な感じの」


ゼア「私にはわからない感覚ですけど…」


ロッティー「うん、でもアルソは完全に目つき変わった。狙って出せないとしても…あり得るってことだから」



モーテ「魂×12トゥウェルブソウル…治癒ヒール


ロッティー「逃げないか…」




今は逃げたくない…今の感覚を…あの奇跡を…通常に…


――あとがき――

この戦いむずすぎる…


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