第30話 ゆっくり
モーテ「は~そこそこ美味しくなったかな?」
俺はキッチンで料理の練習をしていた。ちなみにキッチンはそこら辺にあった定食屋を取り込んだ。
材料も揃っていたのでとりあえず本やレシピを見ながらだが結構難しい。レシピ通りだから悪くないと思うが…う~ん?
あと…キッチンも書庫もそうだったが全体的に物が高い所にある。俺はわざわざ
まあしばらくは色々やってみるしかないな…
ロッティ「ねえゼアちゃん。この国にあんなどでかい建物あったっけ?」
ゼア「知らないですね」
アルソ「行ってみようか」
私たちはすぐさま準備を整えカラム国に来ていた。3帝が2人も一緒なのは本来、緊張するべきだが昔からお世話になってることもあり和んでいた。
だがすぐさま異変に気付く。明らかに異質な城が遠くからでも見えた。
アルソ「最初、モーテ君を探すのが大変だと思ってたし、ヴィナチまで行かないとかな~って思ってたけど…」
ロッティ「そうだね~勘が言ってるね。あそこだわ」
この2人が言うなら間違いないのだろう。推理小説で犯人を当てるところを見たことはないが戦場とかこういう時に外してるところも見たことがない。
ゼア「じゃあ行きましょうか」
私たちは城の方角に向かう。まあまあ近いと思ったのだが、それは城が大きいからでかなりの距離があった。
ゼア「思ったより遠いですね」
アルソ、ロッティ「「え?」」
この2人はそういうのに騙されてはいないようで…流石ですね。
そして城からはまだ離れているところで…
ロッティ「良し、ストップ」
ロッティさんが止まった。
アルソ「あれ?もう射程?」
ロッティ「うちは日々成長している」
アルソ「ふ~ん?」
アルソさんが首をかしげながらロッティさんの頭をなでる。
アルソ「成長してます?」
ロッティ「身長じゃねえよ!!!」
相変わらずだなあ…
まあ14㎝差だからな…
ロッティ「まったく…
ロッティさんが城の様子を探る。この距離で見れるってことはこの前、私を見てた時は全然手抜きだったとみていい。
ロッティ「う~ん」
アルソ「どう?」
ロッティー「広場らしきところに血痕が見える」
アルソ「カラムが先に動いてたかな?モーテ君もう死んじゃったかも?」
ロッティ「いや、人気がないから多分…」
アルソ「モーテ君が返り討ちにしたか」
ロッティ「うん、そうだね」
ゼア「そんな…」
アルソ「何驚いてるの?グリレット大将の首取ったならあり得るよ」
ロッティ「子供があり得ないとかは考えない」
アルソ「こんな子供みたいな見た目で3帝の子もいるんだし」
ロッティ「ゼアちゃん、こいつに腹パンしていいよ」
ゼア「勘弁してください」
アルソ「ゼアちゃんならいいよ」
ゼア「下痢になりますよ?」
アルソ「だめだわ」
ロッティ「のんきだなあ…」
アルソ「ちゃんと周りを警戒はしてるよ。あの城を崩すのは出来そう?」
ロッティ「無理だと思う、穴はあけれてもデカいし頑丈だから崩れるまで行かない。何発も撃ちこめればだけど…」
アルソ「モーテ君が流石に対策するか。窓は?」
ロッティ「ある。そこに待ち構えるのはアリかも」
アルソ「なるほど。1日くらい待ってみようか」
ゼア「それ集中力大丈夫ですか…って聞くまでもないか…」
ロッティ「聞くまでもないね、任せて。
ロッティーさんが魔法を展開。唯一無二の超長距離射撃魔法…
目視できないレベルの距離を撃ち抜くから
ロッティ「もう一個…
ん?
ロッティ「ゼアちゃんとアルソでもう一個、今標準合わせてるところの窓見てくれない?人影見えたら教えて」
ゼア「すぐ照準合わせれるんですか?」
ロッティ「今調整中。これくらい?もうちょっと動き小さく…あっできた。よし行けるよ」
ゼア「…」
やっぱ3帝は化け物だ…
アルソ「基本、ゼアちゃんが見てて、私は外に出てる、出る可能性を考慮して周りみてるから」
ゼア「了解です」
ロッティ「こっからは根気勝負だよ。疲れるだろうけど頑張ってね」
暗部でそういうのは慣れている。私は
一方そのころ城内では…
モーテ「風呂を作ろう」
巻き込んだ家の家具やその他諸々は今のところ倉庫化してる大部屋に押し込んである。だが俺は軍の持っていたような大浴場が欲しかった。
モーテ「どうやってお湯出してたんだろうなあ…」
流石に仕組みは知らない。本で調べるか?
いや…お湯なら…
モーテ「
大きなくぼみを作る。椅子っぽい段差等も当然つける。
モーテ「
そこに水を張る。
モーテ「
温める。
モーテ「良し、できた…あっつううう!!!」
使い慣れている
モーテ「
少しぬるいか?
モーテ「
熱い…
これあと2回このくだりやってようやくいい温度になった。
ゼアがいたら絶対キレてるだろうな。
モーテ「お風呂のお湯問題は要検討!」
――あとがき――
視点がくるくる動きますがついてきてね。
面白かったりモーテの1人暮らしが愉快だなとか思った方は星やコメントやレビューお願いします。
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