第29話 返り討ち
帝国の緊急会議のあった2日後。先に動いたのは当然カラム国。兵をあげてのカステ奪還作戦。
かなり動きが早いがこの理由は察しが付く。
モーテ「まあカステは中心都市だから放っておかないよね。他の国が介入してくる前に終わらせてしまいたいか」
俺は城を取り囲む大軍を前に腰を上げる。
せっかく、魔法の本を読んで勉強していたのに…まあいい練習台が来たと思おう。
モーテ「実践と行こうか」
一方、カラム軍はまず城崩しから。
軍人「撃て!」
城が建てられたことも把握していたカラム軍は当然攻城兵器を持ってきている。
だが、俺の城には防御機能もある。
兵士たち「壊せない?」
「もう一回!」
撃ちまくってくるが…
壊れない。そりゃカステの市民全ての魂を使って作った城だ。
モーテ「壊せないよそう簡単には…」
俺は城の外に出た。中にいれば安全だがそれでは殺せない。エルタのようにやるためには敵を排除する必要がある。
兵士「出てきました!本当に子供です…」
「正面から…左右と後ろで待機している兵士たちは半分残して正面の援護だ」
兵士たちが動くのを感じる。こっちに来てるな…
モーテ「入ってきなよ」
別に城の周りは広場のようになっているし塀もあるが今は扉を開けている。いつでも入れる。ていうか塀だってよじ登れるだろう。
ただむやみに入ってこない。城の敷地内じゃないと感知や魂還元ができないから入ってきて欲しいのだが…
モーテ「良いこと思いついた」
俺は剣を出さずに城の外で待機する兵士たちの元へ突っ込む。
兵「
「
「
「
めっちゃ魔法を撃ってくる。足止めか…
モーテ「ううん」
思ったより徹底している。相当警戒されてるんだな…
モーテ「おいでゼーレ」
ゼーレを呼び出す。城の外でもゼーレで斬れば魂は入ってくる。
モーテ「しゃあないよね…
俺は一部の兵を
そしたら…あとは狩るだけ。一気につっこむ!
兵「
孤立させた分、抵抗してくるが数が少ない。魔法をかいくぐって…
モーテ「あああああ!!」
届いた。2人!
モーテ「
斬り損ねたもう1人は
そしてその1人はすぐ殺さない。追い詰めるだけ。そうすれば…
兵「まずい援護しろ!」
ほら、入ってきた。目の前の人を見捨てられない。とっさに動いてしまう。
作戦を崩してでもだ。愚かな。
あとは少し引き気味に…兵を招き入れるだけ。
モーテ「良し。入ってきた入ってきた」
こうなるとあっちはもう止まらないだろう。止まったときは…恐怖で動けなくなった時だ。
モーテ「
良し、まあまあな数、魂が入ってきた。
モーテ「
一気に体勢を整える。それに加え…
モーテ「
城の敷地内での
まだ素の実力では子供なこともありかなり危ないが…ここまで行けば…かなり戦える。
前のやつみたいに実験の必要もないのでゼーレも使う。
兵「クソ!捕らえろ!」
「また消えた?」
「こっちだ!」
危なくなったら
モーテ「
範囲攻撃は
しばらくの間戦い続けていたら兵士たちの足が止まってきた。
兵「化け物…」
思ったより早いな。
モーテ「来ないのかな?」
もうだめだな、完全に止まってる。逃げ出さないのは兵士としての意地か、規則か。動物と違うところだな。あいつらだったらすぐ逃げる。
モーテ「退却?守るものがあるんだってプーゴは言ってたけど?」
兵「「「「「「「「!!!!!!??」」」」」」」」
モーテ「家族や親友や国民全員を守るために戦う必要がある。そのためには我々は敵から逃げれない、倒さなければならないって」
煽ってて気づいた。
モーテ「次、カステと同じように違う都市を滅ぼしても…」
その瞬間、兵士たちが形相を変えてきた。
兵「絶対あの悪魔を打ち取れ!!!」
なるほど…人は言葉で動くのか。
この日、俺は派遣されてきたカラムの兵をほとんど殺した。
兵はかなり少なくなってしまってからやっと退却の判断を下した。
まあ少し取りこぼしてしまうのはしょうがないだろう。
モーテ「よしよし、かなり魂が入ってきた。助かる」
潜入してきたやつの1人分の魂は
その問題が解決した。
だがまだ残っている問題がある。
モーテ「この死体をどうするかだよね…」
城の中に死体が溢れかえっている。この死体の処理方法が決まっていなかった。
のだが…ある魔法に興味を持っていた。
モーテ「ちょっと本取ってこよ」
まだしっかり覚えてないので本を見ながら…アッこれだ。
『
魔力の糸で操る…なるほど。
そして…人は死んでしまえば人形と変わらない。
このまま死体を使えば…と思っていた。のだが…
次の日…
モーテ「くっせえ!!やばいやばい、
死体が腐ることは知っていたが…森ではすぐ焼いて食ってたから…そうか。こうなるのか…ひとまず火葬完了だ。
――あとがき――
モーテ…まだ子供だから。
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