第11話 お買い物

コンパ「おっもう終わったのか?」


「うん、どっか行きたい」


俺は質問が終わったのでコンパを探し見つけた。身長が極めて大きいわけじゃないがガタイがいいのか目立つなこいつ。


アンコ「じゃあまずは服を買いに行こうよその恰好は味気なさすぎる」


今の俺は軍にあった子供用のシャツ、ズボンに軽く上着を羽織っている感じだ。


ゼア「ていうか、よく子供用の服が軍にあったね」


アンコ「軍は大体こういうの揃えてるらしいよ。子供連れてくる人もいるし、避難場所にもなるし」


ゼア「なるほど」


そんな話をしながら俺たちは町に出た。


アンコ「服屋さんかあ、子供用が売ってるってなると…」


アンコの案内についていく。


「あっ本」


コンパ「ん?後で寄ってくか?」


「う~ん、でも文字が読めるか怪しいからいい」


アンコ「そういえばそうか~しばらく森にいたんだもんね。教えてあげないとね」


コンパ「その暇が俺たちにあるか?」


アンコ「わかんない」


ゼア「ただこの子は軍預かりになるだろう…」


アンコ「え?学校は?行かせないってこと」


ゼア「多分…」


アンコ「なんで!?」


ゼア「この子は…軍にとって有益すぎる」


コンパ「?」


ゼア「森についての知識は当然、そこでの動き方も素晴らしい。さらに魔法も使える。軍が直々に教育すると思う。学校にいたら浮く」


コンパ「あ~それはそうかもな。字の読み書きとかはダメだろうが…それも浮く要因になりそうだもんな」


「どっちでもいい。生きていけるなら。カツ丼食べれるならいい」


コンパ「おっカツ丼にはまったか!?美味しいだろ~!?」


アンコ「まずは色々な料理を食べさせないとコンパと同じバカになってしまう…」


ゼア「それだけは…」


コンパ「いいじゃねえか!?」


そんな話をしているうちに着いたらしい。


アンコ「ここならいいでしょう。品揃えいいし」


ゼア「ここってまあまあ高級店じゃあ?」


アンコ「経費」


ゼア「…」


アンコ「良し、モーテ君も行こう!好きなのを買うと良い!」


コンパ「よっしゃ、かっこいいの選ぼうぜ」


ゼア「インチェ少将なんて言うかな…」


俺は自分のサイズがありそうなところでうろちょろしていた。


コンパ「どうだ~気に入ったのあったか~?


「わかんない」


見ても全然わからない。


店員「何か着てみますか?」


「いいの?」


店員「はい、試着できますよ」


コンパ「とりあえずこれかな~?みたいなのを着てみればいい」


コンパがそう言ったので適当にとっていく。


店員「ではこちらへ、何かあったらお申し付けください」


狭い部屋?箱っぽい所に入れられた。


コンパ「服の着方わかるか~」


「わかるわ!舐めるな!」


アンコ「みて~綺麗じゃない?」


ゼア「完全に自分のお買い物じゃん」


あっちはスルーして自分の着替えを進める。


「おお、結構いいな」


コンパ「着終わった~?見せて見せて」


コンパが声をかけてきたのでカーテンをめくる。


店員「え?」


コンパ「いいじゃん」


コンパは良い感じの表情だが店員の反応が気になる。


ゼア「悪くないが…ここで買うものか?」


ゼアがいつの間にか俺たちのところに来ていた。

アンコも引っ張られている。


アンコ「ん?どれどれ?って…なんでジャージ!?もっと良いの選びなよ!!!」


「いや…動き辛そうだし…」


アンコ「軍人か!?そんなにすぐ動けないといけない必要ないから」


「え~でもいい感じなのに…」


アンコ「むう…じゃあそれも買っていいけど他も買いなさい!」


「は~い」


結局色々な服を買わされた。でもやっぱ最初に来たやつが動きやすくて良かった。あと動物の毛皮を応用したような上着はあったかくて良い。


アンコ「はい、はい、領収書下さい」


コンパ「いいじゃん、モーテ。似合ってる」


「少し動きづらいけど…」


コンパ「慣れるよ」


俺はもう既に買った服を着ていた。


アンコ「この後どうする?本屋行く?」


コンパ「だな」


「読めるかなあ」


アンコ「読めないところは読んであげるから」


というわけで本屋でも何冊か買うことにした。これは3人もおすすめの本を持ってきてくれるとのことだったが…


コンパ推薦 『強くなる熱血トレーニング』

アンコ推薦 『こしあん対つぶあん、究極の戦い』

ゼア推薦 『動物解剖図鑑』


あと少し軽い本を買って軍のところに帰る。


コンパ「そういえばモーテはどこで寝泊まりするんだ?」


アンコ「確かに、領収書渡すついでに聞いてこよう」」


「森でも良いけど…」


アンコ「絶対ダメ!!」


なんで?


アンコ「失礼しま~す。インチェ少将いますか~?」


インチェ「語尾伸ばさない!ったく…はいどうぞ」


アンコ「失礼します」


コンパ「失礼しまーす!」


ゼア「…失礼します」


ぺこっ

一応俺もお辞儀。


インチェ「こっちからも話はあるが…とりあえず、そちらの要件は?」


アンコ「これ、モーテ君の私物を買った際の費用です。経費でお願いします」


インチェ「ああ、はいは…い?」


アッ目を見開いてる。


インチェ「なんだこの額!?何でブランド品買ってるんだ!?それにしても高い…!しかも本のラインナップ!もっと教育に良いものにしろ!」


ゼア「ごもっとも…」


アンコ「それでそっちの話とは?」


インチェ「流すのか…まあいい。モーテ君の話だが…特例として軍で教育を受けさせることにする」


「「「やっぱり」」」


インチェ「わかってたのか…なら話が速い。その教育係を3人に頼みたい」


まあこの3人なら気持ち楽だから助かるな。


コンパ「いいですけど…俺、頭悪いですよ?」


アンコ「あたしとゼアがいるから大丈夫だよ」


「つまり?俺はどうしろと?」


インチェ「軍の寮に住んでもらう。もう既に部屋は手配してある」


「ほ~」


インチェ「案内するからついてこい」


インチェの案内についていく。

複雑な建物だな…


インチェ「ここだ。大体の物はそろってるはずだが何か必要だったら言ってくれ」


お~ホントに部屋がある…


「逆に何が必要なんだ?」


「「「「…」」」」


いや、もう前のことで人間的な生活覚えてないし…


インチェ「コンパ。頼んだ」


コンパ「うえ?!」


アンコ「ファイト~」


ゼア「がんばれ」


コンパ「お前らもかよ!?」


アンコ「あたしたちは女子の方にいるから~じゃあね~」


コンパ「逃げやがったな~」


「どうでもいいけど寝ていい?」


コンパ「風呂入ろうぜ…」


インチェ「そういうのも教えろ」


なんかやること多いな。


――あとがき――

平和ですね~ほのぼのします。

この前まで森で竜と戦ったりしてたとは思えませんね。


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