第13話 たこ焼き始めました。

第一次自粛期間。

たこ焼きなどのホームパーティが盛り上がっているとヒルナンデスで知った。


僕はそういうことには、いち早く乗っかりたくなる暇な日本人だ。


Amazonでタコ焼き機を探すも、ヒルナンデスの影響か、、

完売だった。


ヒルナンデス、すごい。


通常であれば、食後のお昼寝に入る時間であったが、この日ばかりは、足早に財布を掴み、近所のドンキホーテに小走りで向かうのだった。


幸いにも、ヒルナンデスで放映されてまだ10分足らず。

売り場には数種類のタコ焼き機が販売されていた。


一番安いのは980円。

ただ、穴の空いたホットプレートに乗せるもの。

僕が欲しいのはこんなものではない。これではタコ焼きは作れるかもしれないが、僕はタコ焼きが食べたいんじゃない。

タコ焼きを作るプロセスが欲しいんだ。


次に高いのは5980円。

一応独立したホットプレート型のタコ焼き機。

これであれば、テーブルを囲んでタコ焼きを作ることができる。


しかし、、

僕の心を射止めたのは、7980円のDXタイプ。


こちらは、タコ焼きがクルクル回るタイプ。

見ているだけでも、きっと面白い。


そして、技術不足である僕をきっと助けてくれるだろう。


金額差は2000円。

2000円あれば、ラーメン2杯。

マック4回。

タコ焼きが4回食べれる。


ん???

タコ焼き4回。

ということは、、、


一度タコ焼きパーティーができれば,元がとれる!!


原価計算をしてない、都合の良い計算式を誰に話すわけでもなく、心に言い訳し、僕は7,980円のDXタイプを購入したのだった。


そして、、


近所のスーパーで小麦粉、玉子、葱、揚げ玉、生姜、チーズ,たこ焼き専用ソースを買った。


しかし、、、

タコがない。


え??

タコないの??


たこ焼き用の足はおろか、刺身用すらない。


店員さんに問い詰めると、、

最近タコ焼きブームで、タコがすぐ売れてしまうとのこと。


またしても、ヒルナンデス効果か、、、、



僕はとりあえず、最低限の備えにイカの足を購入し、店を出たのだった。


そして、、

ここから、タコ焼きを求めて、昼下がりの関内を旅するのだった。



そう、、

これは2年前に僕がテレワークに勤しんでいた時の記録である。

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