第12話 EASY DO DANCEはイージーではない。
自粛期間、家にいる時間が長くなるとついついしてしまうのが、完食。
特に映画を観ていると口寂しくなり、ポテトチップスやチーズおかきが恋しくなる。
そして、映画と言えばポップコーン。
無印良品のチーズポップコーンや、日によってはアルミホイルを熱して膨らますタイプのものまで、愛属していた。
そんな毎日の免罪符は朝晩の散歩だった。
しかし、、
雨や風の日は一才しない。
そんなストイックな性格なら、もうちょいまじめに生きていただろう。
季節外れの雨天が3日続いた夜のことだった。
なんとなくB級珍映像を探してYouTubeを観ていると、なぜかTRFさんのPVが出てきた。
そういえば、冬に『寒い夜だから』を、YouTubeを観ながら熱唱していた遠い記憶が蘇る。
そして、、
TRFさんと言えばEASY DO DANCE。
これも数年前にダイエットエクササイズとしてプチブレイクしていた。
それを思い出し、YouTubeで検索。ビンゴ!!
EASY DO DANCEのプロモにたどり着く。
僕は踊った。
一心不乱に。
サムさんの笑顔に負けない程の笑顔で、、!
そして、EASY DO DANCEを口ずさみながら、、、
3セットも踊ると額に汗が滲んでいた。
そして、シャワーで汗を流し、ソファで寛いでいた所に、子供を寝かしつけた妻が現れた。
上機嫌な僕は、『さっき、EASY DO DANCE踊ってみたよ。やる??』
と妻を誘った。
『知ってる、聴こえてた』
明らかにテンションが低い。
ここで止めればいいのに、僕は『踊る君を見てたのかい?』と余計な一言を言ってしまった。
その一言を流せるほど、妻は寛大ではなかった。
テレワークをいいことに毎日遊びまわる僕に、もっと家事を手伝うように、毎日ヘラヘラするな、風呂で熱唱するななどと、、
怒号を飛ばした。
僕は、、
『大声は飛沫が飛ぶから、感染拡大に繋がるからご遠慮ください』と言いかけたが、、
そのまで言えるほど強くもないし、馬鹿でもない。
大人しく、翌日から進んで洗濯物を畳む係を兼務することになったのだった、、、
そして、、翌朝。
お約束のように、、
全身が筋肉痛となり、二度とEASY DO DANCEをしないように強く心に誓ったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます