急にやってきた美形のニート男性二名を、なんか流れで養うことになってしまったアラサー男性の物語。
現代に転生した魔王と勇者、あとそれに関係しているらしい誰かのお話です。
最後の「誰か」、何か重要なキーパーソンらしい人が主人公なのですけれど、彼だけ前世の記憶がまったくないのがポイント。
自称魔王と勇者のふたりも「覚えてないならその方がいい……」的な態度でずっとはぐらかしてばかりいるので、結果的になんにもわからないままニートを飼う形になってるのがとても楽しいです。
このシチュエーションからも明らかな通り、基本的にはコメディ的なお話。
さりとて、ずっとニートのお世話ばかりをさせられているわけではなく。
真相というか、なんらかの事実が少しずつ詳らかになっていくのも見どころのひとつ。
彼らのコミカルな日常も愉快なのですけれど、秘められた過去の重大さも物語としてとても好きです。
コメディとシリアスが綺麗に両立した、素敵な転生もの現代ファンタジーでした。