第4話

少し待っていると副部長が部室に入ってきた。それを合図にみんな部室に入り出す。

 

「ごめんお待たせ!みんなも知ってる通り、今日は部長がいないんだ。だから、今度の集まり何するか一緒に決めよう。」

 

やはり今日のところは何もしないようだ。

各々が意見とも言えない音量で何かしら呟いている。

 

 

「海!海行きたい!」

 

横で恵那が元気よく手を上げながら、発言した。サークルメンバーはみんな恵那に注目していた。

 

「賛成!」

「海良いね!」

 

副部長も面食らいながらも

「他に意見がないなら、海にしようか!」

またサークルメンバーは何かを呟いてはいるが、反対意見はなさそうだ。

 

「それなら決まりということで!詳しい日程とかはまた追って連絡するよ。」

 

はーいと各所から空返事が聞こえると思ったより呆気なく会議は終わった。恵那は満面の笑みでこちらを見ていた。いかにも私の手柄という顔をしているが、何も言わず学食に向かうのであった。

 

夏休みの間は片方の学食しか開いていないので、人で賑わっていた。恵那は小動物のように、人の間を縫って進み、3人用の丸テーブルの席を確保していた。先に買ってこいとジェスチャーしている。それを見て俺と颯太は学食の列に並ぶのであった。

 

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