世界観設定 2

ここまでの情報の中で、深ぼってもいい部分を記載しました。【王の資質】【王の資格】【像の種類と数】【貴族階級】【平民階級】【武術段階】【弓術段階】【魔術段階】についてです。

これまで以上にお硬い文章なので、読みにくい人・あと世界観にはそこまで興味がない人は次話へどうぞ。










【王の資質】

六人の神の使徒が認めた六人の王様は、とある種類の『王様の才能』を持ち合わせている。ドラゴン、フェニックス、フェンリル、ペガサス、グリフォン、ヒュドラに象徴される六王の資質は以下の六種である。


『ドラゴンの王像』は絶対唯一。王のもとに有能な家臣が集い、王の命令をただ待つのみ。

『フェニクスの王像』は七転八起。何度敗北しようが、王たる責務を忘れず果たすもの。

『フェンリルの王像』は信念踏襲。自らの力は、初代の王の遺志を継ぐ者のもの。

『ペガサスの王像』は適材適所。配下に役目を与え、正しき采配のもとで国を支える。

『グリフォンの王像』は勇往邁進。ありとあらゆる全てを抱え、それでも押し通す強さ。

『ヒュドラの王像』は弱肉強食。力こそすべてであるという在り方。


王像たち自身が語った資質なため、本質的にどういう意味かを理解している人間は実は歴代『王』のみであるとされている。


【王の資格】

 六国の王像に選ばれるためには、二つの要素が必要である。

 一つは王家の血を引いていること。しかし、この『王家の血を引いている』は『先代王像の息子たち、それぞれ長男の子孫である』ことを指す。『先代王像の嫡子の子孫である』ことではない。『先代王像の次男の長子』の息子は『王像』を得る資格を持つが、『先代王像の嫡子の次男』は『王像』を得る資格を持たない。

 そして、前項の通りである、『王の資質』が高いこと。仮に『王像』を得る資格を持つが『王像』を得る資質が低いならば、その者は『王像』を得ることはない。

 もしも『先代王像の子供たちの子孫』に『王像』を得る資質がないまま次の『神定遊戯』が始まった場合、その国は『王像』を持たず国を維持することになる。それを防ぐため、『王像』は出来る限り多くの子供を残す必要がある。



【付与される像】

『神定遊戯』において与えられる像の種類とその数を以下に記載する。右記が俗称、()内が正式名称である。

 王像……1つ。

 妃像……1つ。

 継像(継嗣像)……1つ。

 帥像(元帥像)……1つ。

 宰像(宰相像)……1つ。


 武像(武術将像)……1つ。その付与能力の高さから『三超像』と呼ばれる。

 賢像(賢者像)……1つ。その付与能力の高さから『三超像』と呼ばれる。

 雄像(英雄像)……1つ。その付与能力の高さから『三超像』と呼ばれる。


 将像(将軍像)……2つ。  配下能力 1.6倍(Lv1)

 連像(連隊像)……4つ。  配下能力 1.4倍(Lv1)

 大像(大隊像)……6つ。  配下能力 1.2倍(Lv1)

 衛像(近衛兵像)……6つ。

 智像(智将像)……3つ。

 騎像(騎馬隊長像)……3つ。

 車像(戦車将像)……3つ。

 砦像(砦将像)……3つ。

 跳像 (跳躍兵像)……3つ。

 医像(医術長像)……2つ。

 器像(兵器将像)……3つ。 

 術像(魔術将像)……3つ。  

 船像(船団長像)……3つ。  

 糧像 (糧食隊長像)……3つ。

 工像(工作兵像)……3つ。 基礎能力(身体能力、魔力 Lv.1 1.2倍)


以降、能力は『王像』が語り次第記録に追加。


 また、全ての『像』に共通する力とは別に、個人によって顕現する固有能力が存在するという。過去見られた固有能力と思われるのは、ヒュデミクシア王国の『武術将像』が50メートル級のドラゴンを影すら残さず消滅してのけた『炎の聖剣』の伝説が代表的。



【階級について】

 この世界には階級が存在する。代表的なものは、貴族階級である。

 その貴族にも、2つの区分がある。国王自らに属する公属貴族と、貴族によって爵位を与えられた私属貴族である。

 ペガシャール王国では5公5候10伯14子29男34騎、と称される貴族家が存在し、これがペガシャール王国直轄貴族家である。先に倣えば、『公属貴族』である。また、『私属貴族』については、各公属貴族家が持つものである。公属貴族家の爵位より一つ下の爵位から与えられることが許され、また公属貴族の数を超えない数を所有することが認められる。

 前提として、私属貴族に公爵家は存在しない。また、例外的ではあるが侯爵家も実在しない。その上で、公爵・侯爵家が所有できる貴族家はというと、「9伯13子28男33騎」である。実際のところ、禄を払うのは公属貴族なので限界まで私属貴族を持っている家は少ない。


【平民階級について】

 基本的に「貴族」か「それ以外」かで括られることが多い。そのため、「平民」という言葉は「貴族以外」を示す単語である。

 「それ以外」階級には「職人」「農民」が存在する。職人は成果物を貴族に提出、税を抜いた報酬が与えられる。また、農民も同様、成果物を一度国に納め、その量から税分を抜いた数が、成果物そのものもしくはカネによって支払われる。

「商人」が存在しないのは、「商人」という階級はその9割近くが貴族による独占市場であるためである。成果物の全ては貴族、ひいては国に納められるため、農民と職人が商人になることはほとんどない。


【武術階級について】

 戦争がある以上武術があり、『像』に任命される以上英雄的であることが求められます。また、平時にあっても戦はあり、また個人の武術の腕は常に磨くことが推奨されています。

 この大陸には様々な武術があり、国ごとに国技とされる武術は異なりますが、過去『王像』たちに示された指針に従って武術のランク付けを設定しました。それは、剣が槍より強い、槍が弓より強い、といった武器的な相性ではなく、個人の武術の腕前に則ったものである、とされた。

 その段階は1~無限まであるものの、『王像』の示した指針の結果現れた武術の段階は、限界がある。具体的には。9段階格が各時代に1名ずつ、と言われている。

 剣術、槍術、体術、拳術、棒術、鎌術、刀術、槌術、斧術、短剣術、投擲術。武器を手に持つことが出来ることが一段階格、振るうことが二段階格の条件となり、抜き身で己を怪我させずに約二時間持ち歩けることが三段階格の条件。ここまでであれば、人間はおよそ成人を迎えるころには達成できる。

 四段階格は武器を持ち、各武術に定められた基礎的な動きが出来る事、とされている。剣術であれば、いわゆる『面』『胴』『突き』『袈裟斬り』くらいである。『籠手』は求められない。これくらいであれば、武術を一年みっちり仕込まれると出来るようになる。

 これ以上の段階に行くにつれ、明確に才能の差が出てくるようになる。せめてもの救いは、五段階格は昇級速度に差は出ることがあるが、最大30年もすれば達成が可能になる点。最悪力量不足でも経験で才能の差を埋められる限界点がこことなる。その五段階格の条件は、四段階格の基本を習熟した上で、『四段階格』を習熟した武術使いを4人同時に相手にして、勝つだけの力量があること。また、四段階格でもランク付けがされることがあり、『上がりたての四段階を何人まで相手に出来るか』が四段階格の中での争いとなる。

 六段階格も同様、『五段階格に上がった』武術士かつ『五段階格二人同時は荷が重い』くらいの武術士を四人相手にし、勝てる力量を示唆する。

 そういうようにして七段階格、八段階格という順位で上がっていくが、六段階格を超えたあたりからは凡人の極致、いわゆる秀才と呼ばれる次元に達している。七段階格まで上がれる人間は、人口10万人中に1人いるかいないか、と言われる。

 八段階格まで上がれる人間は、武術を真剣に志した人の中でも10000人に一人。職業軍人等でも実は武術の極点を目指している人は少ないため、全世界的に見ても50人いたら多い方である。


 ここで『武術士』と明言したことには理由がある。剣術五段階格に上がるために相手にする4人の武術士は、あえて剣術に縛る必要はない。いや、むしろ縛られないことを推奨される。

 剣術、槍術、棒術、拳術等様々な武術に対応することが求められ、その実践でしっかりと成績を残せるほどの実力があることを要求される。戦場では統一規格の武器を使うものの、軍隊ごとに違う兵種であるため、どこでも対応できる武術士、というモノの力量を示すことが武術におけるランク分けの要求である。

 なお、馬術、弓術、魔術においては別のランク付けがあるため別記する。


【弓術段階】

 あらゆる武術と異なり、【弓術】は別枠の段階級を有する。距離を取って戦うことを要求する弓術という武術では、対人数戦闘であればあるほど絶対的に不利であるためだ。そのため、『王像』の方々の意見を汲み、九段階格までの能力を以下と指定した。


一段階格 弓を手に持つことが出来る。

二段階格 正しく弓を構えることが出来る

三段階格 矢を番え、放つことが出来る。

四段階格 矢が20メートル飛ぶ。

五段階格 20メートル先の的への命中率5割

六段階格 50メートルの飛距離 + 走りながら10メートル以上の射撃

七段階格 100メートルの飛距離 + 動きながらの50メートル飛距離 + 静止状態20メートル命中率が8割を超える。

八段階格 500メートルの飛距離 + 動きながらの200メートル飛距離 + 曲射が出来る + 前条件での命中率八割

九段階格 一キロメートルまでの距離を射れる + 動作中の500メートルの飛距離 + 命中率八割


【魔術段階】

魔術については、個人戦闘ではなく発動限界によって段階付けがなされている。魔力量、魔力操作、どちらかが優れていればランクを上げることが出来る、ということを神は許さない。

武術は体が何よりも資本であり、経験がそれを後押しするが、魔術も同様である。魔術は体が資本であり、頭の回転と許容量がその実力を後押しする。以下、段階わけである。


一段階格 自己魔力認識

二段階格 自己魔力操作

三段階格 魔力弾魔術の起動

四段階格 単発属性魔術陣起動

五段階格 付与魔術陣起動(身体強化を含む)

六段階格 中域魔術陣起動(個人範囲結界含む)

七段階格 中域魔術陣複数同時起動

八段階格 広域魔術陣起動(軍用結界含む)

九段階格 広域魔術陣複数起動 + 最高超高火力魔術発動可能 + 最高個人防衛魔法発動可能。








少しだけ、上記の書体では書きづらいので、別枠で書きます。四段階格と五段階格の壁、五段階格と六段階格の壁は、大きいけどそれそれ同じくらいの難易度です。難易度をランク付けすると、星が一つずつ増えていくくらい。でも、六段階格と七段階格の壁は実はその数倍くらいの高さです。というのも、先述の通り、昇格試験は大概自分の格下4人に勝つこと、です。

 ですが、六段階格に上がれるくらいの実力者になってくると、もう読みあいの重要性であったり、他の武術の動き方や欠点の熟知をしています。それくらい武術への理解があることも、戦い勝つ中で必要になってくるためです。

 それが出来る格下が4人。互いの長所短所をおおよそ理解できるだけの実力を持った武術士4人が、即興の連携を組み上げながら攻撃してくる、という控えめに言って地獄絵図になります。それを乗り越えたものだけが七段階格に上がる資格を獲得でき、さらなる武を目指せるのです……!


 一騎討にめちゃくちゃ強いけど集団戦に弱い人、みたいなのはいますよ。過去にもいた例を考えてはいます。少なくとも以前の『神定遊戯』では敵大将に一騎討ちを挑もうと駆けているところ、それ以外の三下1000人に囲まれてなぶり殺しになった人とかいました。


弓術については、確か日本の元寇時の弓が1キロを超えるくらいの飛距離だったはずなので、飛距離の最大はそうしつつ命中率をバカ上げしたつもりです。『像』を本気で解放すれば、九段階格を超えることは出来ますが……10段階格の表記がないのは、『人間の限界』を意識しているからです。神様に与えられた力で一時的に10段階格になっても……

実はここには命中率が示されているだけで威力を示していません。威力ではなく手数で攻めるタイプもいますし、普通に力自慢が矢を迎撃すれば平然と弾き飛ばせるので。


魔術については……うーん、実は魔術式に関する理論も魔力に関する理論も、ルーズリーフ両面一枚分くらいは書き終えてたりするんですが……気になる方は『小説家になろう』投稿中の論文作品『クカス大図書館の蔵書』へどうぞ。未完作品に人体魔力保存理論、世界魔力循環理論とかはあるいは必要になる可能性あるんですが……。

中域魔術、という単語に騙されるかもしれませんが中域魔術を大真面目に放つには単発属性魔術のほぼ四倍近い魔力量、ほぼ四倍近い魔力操作の精度を要求されます。足し算習って、掛け算習う前に一次方程式を解くのです。……冗談ですよ、掛け算と面積体積の計算辺りが五段階格の内容になるので……(比喩です)。

登場人物設定については多分ペガシャール国内統一後に書きます。


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