米津 玄公斎

「ワシはまだ何も極めておらん。人生というのは短すぎる」


【キャラクター名】米津 玄公斎 (本名:米津 智白)

【性別】男性

【年齢】97

【性格】温和な性格な老人

 日本軍の最高幹部の一人であるが、誰に対してもフレンドリーで、堅苦しさを全く感じさせない。それでいてきちんと威厳も備わっているという、スーパーおじいちゃん。


【武器】刀 天涙

「涙鋼」と呼ばれる太古に失われた特殊な金属でできた分厚い太刀。

 水晶のように青い透明な刀身を持ち、米津が「美術館に飾れば一万円払ってでも見に来る人が大勢いるじゃろう」というくらい、美しい見た目をしている。

 奇麗すぎて見ると欲しくなってしまうので、かつては何度も上官に理不尽な理由で没収され、天皇家の所有物になりそうになったこともあったが、紆余曲折経て今でも彼の手元にある。


 武器としては、一見すると刃引きされているようにしか見えない刃だが、神気を通すと刃のさらに外側に不可視の「当たり判定のようなもの」が発生し、相手の皮膚や装甲を無視して内部に一定のダメージを与えることができる。

 この当たり判定は自分でも見えないので、使い慣れないと自傷の危険が極めて高い。


 なお、この武器の素材「涙鋼」は元々「八雲水精」と呼ばれていて、緋緋色金と並ぶ5つの希少素材うちの一つであった。

 これらは退魔士の敵である「魔の物」に大ダメージを与える素材だったため、昔の魔の者たちが先んじてこれらの特殊素材を鉄や塩などの物質に変えてしまった。

 そのため、現代では涙鋼をはじめとする希少金属は二度と手に入らないし、手に入ったとしても加工技術が失われてしまっている。



【特殊能力】

斬魔刀:

 このおじいさんの攻撃は全て魔物特攻となる。


抜刀氷雪:

 刀身を術力で急激に冷やし、冷気をまとった斬撃を繰り出す。切り傷から冷気が侵入し、ダメージ箇所が凍結したり、凍傷で腐ったりするなどの効果がある。


あがってきた!:

 敵を攻撃するたびに、体内アドレナリンにより少しずつ能力が上がる。

 長期戦になればなるほど、米津の能力は人間離れし始めるが、戦いが終わってしばらくすると効果が切れてしまう。


愛嬌:

 人たらし。初対面の人ともすぐに打ち解けるコミュニケーション強者。


【容姿】

 白髪で顔にはいくつもの深いしわが刻まれた歴戦の老人。この歳になっても背筋がピシッとしており、特注のスーツをきっちりと着こなしている。


 人々を「魔の物」の脅威から守り、敵を打つ異能集団「退魔士」たちのまとめ役的存在。

 階級も軍の最上位である元帥なので、部下たちからはよく米津元帥と呼ばれている。

 彼が名前として名乗っている「玄公斎」も、偉くなってから名乗り始めた雅号で、本名は「智白」という。

 さらに、長年の戦歴や政治上での武勇伝、やらかしなどが様々重なった結果「鬼玄公」「はらわた破り」「不倒翁」「米津爆発斎」「受け元帥」「シロ」など数えきれないほど異名を持つ面白人間でもある。


 退魔士になった当時は数少ない一般人の出身で、その当時から実力は抜きんでていたものの、あまりにも腰が低く謙虚だった為、上官たちからの覚えはあまり良くなかった。

 しいて言うならば、出自に分不相応な立派な武器と美人のお嫁さんを持っていることが悪い意味で有名であり、敵と戦うよりも味方との衝突で苦労が絶えなかったようである。


 しかし、彼は腐ることなく腕を磨き続け、後輩たちにも懇切丁寧に指導を施した。

 その結果、魔の物との大激戦で腕利きの軍幹部たちが次々と戦死して、彼がその穴を埋めるようになると、途端に彼とその部下たちの有能さが表舞台で輝くこととなった。

 現在でも日本の退魔士が世界で有数の実力を持っており、優秀な後継者たちに恵まれているのも、ほとんど米津の努力の成果なのである。


 そんな元老ともいうべき影響力を持つ米津元帥だが、本人はとてもノリが良いおちゃめな老人で、話をしていると親戚のおじいちゃんみたいだともっぱらの評判。

 また、若者文化への関心も非常に強く、邦楽やSNS、はてはラノベやゲームなどのサブカルにも理解がある模様。

 好きが高じて、去年は孫とともに同人誌即売会に参加してしまい、軍幹部たちの度肝を抜いた。



【キャラ評価】

戦闘:★★

知略:★★★

悪巧:★★

機転:★★★


 能力は三段階評価。

 戦いからは数十年単位で遠のいており、腕が確実に落ちていることは本人も自覚している。だがそれは、戦い方の一部を忘れているだけであり、実戦を経ればたちまち往時の勘を取り戻していくだろう。

 基本的には刀での近接戦闘になるが、護身のために銃や魔術が使えるお札もいくつか持っており、遠距離攻撃もまあまあ可能。


【オーバードライブ】

「我らは歩み続けてきた。ワシが死んだ後も、この歩みは止められぬ」


毘古那所縁目録ひこなゆかりもくろく

 長きにわたる日本の歴史において、それぞれの時代で人知れず活躍していた無名の兵たちの魂を一時的に召喚する特殊な空間を展開する。

 古くから魔の物と戦いながら国体を維持してきた日本と言う国そのものの歴史の重みが、あらゆる敵対者を完膚なきまでに制圧するという、完全なる数の暴力そのものである。

 具体的には、とんでもない数の攻撃が一斉に飛び交うので、ほぼどんな敵に対しても特効のある攻撃が少なからず混じっているうえに、色々な状態異常やデバフが怒涛のように押し寄せる。

 この攻撃に対抗するには、どちらかと言うと軍才が求められる。


 このオーバードライブは、その名の通り、国造りの神二柱の片方である「少名毘古那神すくなびこなのかみ」が持つ権能の一部であり、日本と言う文明を築き上げた歴史そのものが神の身体に宿っている。

 天津神の中でもかなりメジャーな神様が玄公斎に力を貸しているのも、玄公斎がそれだけの器であることを認めたからに他ならない。


オーバードライブ時のデメリット:

 一定期間ショタ化し、能力が大幅に弱体化する。





※一流の退魔士は「オーバードライブ」という形で、一時的に肉体の限界を無視して強力な特殊効果を得ることができる。

 ごく一部の人間を除き、オーバードライブは強力であればあるほどデメリットが大きく、特に「神様の力を借りる」とか「物理法則を無理やり捻じ曲げる」などすると、その反動が肉体に大きな負荷をかけ、場合によっては死に至る。


 昔のオーバードライブは「死奥義」と呼ばれており、文字通りほぼ自爆技だったようだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る