(342)ストレス

 最近、「セリフ率が高い」事を意識した新作を執筆しているのだが、舞台を大阪にしているので登場人物のセリフも大阪弁にしたせいか、僕の心が里帰りでもしたかの様に平穏なものになっている。


 そう、やはり僕の母国語は大阪弁だったのだ。


 で、不思議な事に大阪弁のキャラクターを登場させると、ストーリーを何も考えてなくても、登場人物が勝手に会話を広げてくれるかの様に、スラスラと執筆できてしまう訳で。


 これがセリフ率を高めた効果なのか、キャラクターを大阪弁にしたせいなのかは分からないが、とにかくナチュラルな自分のまま執筆できるってのは、ストレスが無くて良い。


 この、ストレスの無い執筆というのはこれまでの僕には経験の無い事だ。


 伝えたいメッセージをどう表現するかを考えながら執筆してきたので、キャラクターをどう動かすか、どんなセリフを話させるかを試行錯誤しながら執筆していた訳だ。


 が、この大阪弁という母国語で、会話ばかりの作品というのは、僕の意思とは無関係に、キャラクターが勝手にセリフを紡いでくれる。


 ほんと、楽ちんだ。


 そこで思ったのだが、読者はいったい、そんな僕の作品にどんな感想を持つのだろうかと。


 頭を捻って書いた作品と、なーんにも考えずに書いた作品。いったいどちらの作品を「読みやすい」と思うのだろうか。


 読みやすいというより、「読んでいて、気持ちいい」と表現する方が良いかも知れない。


 読者がストレスを感じずに読めるのは、どちらなのだろうか?


 是非とも読者の皆さんに教えて貰いたいと、そんな事を思う訳で。


 まだ、作品をフォローして下さる方の数は少ないが、いつかそんな意見が聞ける事を祈るばかりだ。


 そんな事を思う、今日の僕なのであります。

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