(339)音色

 音楽を聴いていると、物悲しい音色に酔いしれる事がある。


 で、思ったのだが、「音色」って不思議な言葉だよな。


「音」に「色」と書く訳で。


「音に色?」


 赤とか白とか、そんな色が音に付いているというイメージをしているという事なのだろう。


 事実、「黄色い声援」なんて言葉もある訳で。


 となると、「青い声援」とか「赤い声援」とかもあるのだろうか。


 そもそも音楽を聴いていて、「素晴らしい音色だ」なんて言う時のその音楽は「何色」なんだろうか?


「この曲は赤いな!」


 なんて感想を言ってる人を聞いた事が無いし、そもそも「音色」とは「どんな色」の事なんだろうな。


 もの悲しい曲を聴いていると、確かに「青っぽい」とか「暗い感じの色」とかを想像している気はするのだが、明確に「何色?」と訊かれても、答えられる気がしない。


 例えばハードロックの様な激しい曲を聴いていると、何となく「赤色とか黄色」とかを想像する気もするのだが、では「黄色い声援」というのはハードロックの様な声援かと言えばそういう訳では無いだろう。


 何となく女子の声が高らかに響く感じが「黄色い声援」というイメージが湧く人が多いのではないだろうか。


 という事は、「黄色い」というのは、女子の様な高い声につける色の事なのだろうか。


 だとすると、ハードロックは「女子の高らかな声」の様な感じがしているという事なのかも知れない。


 確かに、Xジャパンの曲などを聞いているとそんな感じがしないでもないが・・・


 何か明確な「色」の定義があればいいんだけどなぁ。


 色々な音色を聞いているうちに、色々な物語を想像する。


 そこに「色」を付けるとすれば、一体どんな色になるのか、そんな事を考えてみるのも面白いかも知れないな。


 そんな事を思う、今日の僕なのであります。

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