(322)8月

 2024年も夏本番。


 とうとう8月に入ってしまった。


 カレンダーも残すところあと4枚。


 つまり、1年の2/3が経過しようとしているという事だ。


 公園を歩けばセミの声が耳をつんざき、手入れされていない路肩には雑草が生い茂る。


 気温は40度近くにのぼる日が連続し、天気が崩れればゲリラ豪雨が降る。


 …こんな日常って、日本の日常として普通なのだろうか?


 街はアスファルトとコンクリートで満たされ、昼の日光を蓄積して夜に放熱するので熱帯夜で眠れない。


 エアコンを点ければ電気代が2万円を超え、ただでさえ厳しい家計を直撃する。


 コロナ禍で失った仕事は、コロナ禍が明けて1年経ってようやく増えてきたが、3年半の間に出来た負債分を取り戻すにはまだ足りない。


 能登地方では元旦に起きた地震の復旧が遅れていて、珠洲市などは瓦礫の撤去が7月になってようやく始まるという遅さ。


 そして先日は山形県などで豪雨被害があり、多くの人が被災した。


 復興に予算をケチる日本政府は、来年度はプライマリーバランス黒字化になると喜んでいるという鬼畜ぶり。


 そんな金があるなら被災地に予算を使えばいいのに。


 昨年末に自民党の裏金発覚事件があったが、それも解決しないままに再来月で1年が経とうとしている。


 …この1年で、何が変わったのだろうか。


 僕は何か変われたのだろうか。


 人間的に成長は出来ただろうか。


 幸福に一歩でも近づけたのだろうか。


 …猛暑でぼんやりする頭の中で、そんな思いがぐるぐると巡る。


 8月は盆休みがあるので、仕事を頑張ってるうちにあっという間に過ぎ去る月になるだろう。


 9月になれば、残暑と戦いながら上半期決算やら何やらで仕事に追われるだろう。


 10月になれば年末の足音が気になりだして、何だかソワソワしだすのだろう。


 11月には町がクリスマス商戦に彩られ、テレビはアメリカの大統領選挙に沸くのだろう。


 気が付けば12月になり、2024年を振り返る暇も無いままに年末年始を迎えるのだろうな。


 こうしてまたひとつ歳をとり、また一歩「寿命」に近づく事になる。


 ティーンエイジャーとは違い、僕は身体が衰えていくだけの中年男だ。


 こんな毎日を繰り返しても、幸せな老後なんてやっては来ない気もするし、何か変化を起こさなければと思ってはいるが、個人の力などたかが知れていると諦めてしまう。


 だけど、諦めてしまえば本当に何の変化も起きはしない。


 僕にできる「変化の種」は「選挙権」だけだ。


 こんな世の中にしたのが政治家ならば、この世を救うのも政治家である筈だ。


 国民がどんな政治家を選ぶのか、次の選挙までに意識改革を起こさなければ、また自民党政権が続くとすれば、日本は外資に乗っ取られて支配されてしまう未来しか無い。


 そうなれば、もう戦争以外に日本を取り戻す手段が無くなってしまう。


 そうなる前に…日本人の良識が残っているうちに…


 僕は、人々が幸せに生きている社会を見てみたい。


 そんな事を考えた、今日の僕なのであります。

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